待って、別れたくない!
喉元までそう出かかっていたのに、その一言が言えなかった。
そして私はただただ小さくなっていく蓮くんの背中を見送ることしか私にはできなかった。
徐々に視界が涙でぼやけ、立っていることもできず私はその場にしゃがみ込む。
「そうやって泣くくらいなら、あいつに言えばよかったのに。別れたくないって」
直樹は私の心を見透かしていて、私が言いたくても言えなかった言葉をいとも簡単に口にした。
「そんなこと……」
「言えるわけない?」
言い返そうと顔を上げる私に直樹が答える。
言おうとした言葉を言われた私は、これ以上言い返すこともできず、そのまま俯くしかなかった。
みっともない。
30過ぎの女が8歳も年下の彼氏にフラれ、泣くことしかできないなんて。
しかも私の傍らには元彼。
もしかしたら一番見られたくない相手に見られているのかもしれない。
「大丈夫だから帰*********
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