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ブルゼの巨体がマグマの躍動的な炎に包まれ__
「……」
静寂の中、ブルゼの体がゆっくりとマグマの中へと没していく様子が見える。
「終わったね……」
溶けるように、その姿が次第にドロドロに変化していき、巨大な存在が次第にこの世から消えていく……いくら敵だとは言えグロいな、生き物が死ぬのを見るのって本当に抵抗がある。
やったか?とか言ったら死亡フラグになるから絶対言わない!
やばいよ!まじで!アニメでしか見たことない事が今!俺の横で起こってた!異世界最高!……見る分には……ね……
「帰るぞ」
「帰る?僕ってまだレンタル期間中じゃ__」
「お前のマスターはもうこの世には居ない」
「そ、そっか……町長」
あれだけの被害だ。
仕方ないと言えば仕方ない……
「最後みんなに__」
「ダメだ」
挨拶をしたかったが……それは許可されず黒騎士は転移魔法陣を展開して何も言えないまま、俺はミクラル王国を去る事になった。
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「やぁ、おかえり、35番」
冷たいじめじめした暗い地下……ここに来ると懐かしく感じるくらい慣れた。
そして見慣れたシルクハットのおじさん。
「お久しぶりです。」
「エスは役に立ったか?」
「エス?」
「……」
「こいつの事だ」
そういって隣にいる黒騎士を紹介する、なるほど、エスって言うのか……名前も厨ニクサい設定だな……嫌いじゃない。
「素晴らしいと思います」
「よろしい」
「僕はどうなるんですか?」
「君に関しては考えないと行けないね、何せミクラルでブームを起こした張本人、何かと危険も伴うかもしれない」
幹部はそう言いながら片手で何か魔法を発動させる____え!?この感覚!?まさか!?
「え、な、なんで!……っ!ぎぎぎぎいたいいたいいたいいたい!やめて!がぁぁ」
胸からまるで身体中に灼熱の炎が巡り、鋭い針が肌を刺し続けるかのような苦しみが全身に広がっていく!
俺の声は絶叫に変わり、痛みの波に呑まれながら地面を転がり回り少しでも痛みから逃れようとするが無力で、悲鳴が絶え間なく漏れる。
「君がミクラルで余計なことをしたおかげで訳のわからない連中が我が商団に目をつけた、今や大損害だ、貴様は底辺の国、アバレー王国にでも行って稼いでこい!」
「そ、……んな……」
絶え間なく続く苦痛により、俺の意識は途切れた。