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互いの身体に泡を纏わせ、洗い合った後、強く降り注いでいるシャワーの中に身を投じた二人は、どちらからともなく唇を求めた。
瑠衣が侑の筋張った首に腕を回し引き寄せると、形の整った彼の唇を奪う。
自分からこんなに男の人を欲するのは、瑠衣にとって侑が初めてだった。
師弟関係の二人ではあるが、彼女は今、男として侑を求めている。
娼婦だった頃にセレブリティたちと身体の関係を結び続け、最近では拉致された時に不特定多数の男たちに汚された。
ほとんどの女性は、あんな出来事があったら心身ともにトラウマになり、一生掛けても癒える事のない深い傷を負っていくのだろう。
それでも、瑠衣は侑だけには抱かれたい。
それは彼女の自分の中にある、彼に対する一方的な我儘のようなものかもしれない。
侑なら、瑠衣が負っている全ての傷を消し去ってくれる、と思ったのだ。
——響野先生に抱かれるのなら、何をされても、滅茶苦茶に壊されてもいい。先生の腕の中で、この命が燃え尽きても構わない。
落ちぶれ穢れまくった自分を全て受け入れてくれるのは、目の前の男、響野侑だけなのだから。
「…………瑠衣、今一度聞く。お前を抱いていいんだな?」
唇を焦らすように離した侑が、刺すような眼差しを瑠衣に向けた。
「…………はい」
「…………お前の心身が不安定な状態で……俺に抱かれても…………後悔しないか?」
「…………しません」
「…………分かった」
侑は繊麗な瑠衣の肩を掴み、バスルームの壁に押さえ込むと、小さな顔に浮かんでいる艶やかな唇を奪った。
背中に当たる壁が冷たく、ゾクリと泡立っていく。
絡み合う舌同士から、ネットリとした濡れた音に混じり、シャワーが絶え間なく降り注ぐ音がバスルームに反響している。
ひとしきり貪るようなキスを交わした後、侑は瑠衣の両手首を掴み、彼女の頭上に縫い付ける。
少し小さくなった双丘の膨らみを揉みしだき、熟し始めた小さな果肉を指先で弾きながら、滑らかな首筋に唇を這わせ始めた。
「んあぁっ」
色を纏わせた声が堪らず上がる。
久々に愛おしい男からの愛撫に、瑠衣の身体がビクンと大きく震えた。