深夜2時、イヤホンを手にとって耳につける。
なんだか気持ちが辛くて、一曲だけ聞きたくなったんだ。
YouTubeから適当に漁っていると、
“ネオネオン”
サムネイルと名前が目にはいった。
ボーカロイド……か、?
正直あまり詳しくないが試しに聞いてみようとポチった。
スマホをおいて、目をつぶって。
廻るネオネオン
こんなことならホントのことを言えばよかった
でもでも君のためなら嘘もつけるんだと光っていたかった
「ごめんね」
その瞬間、俺はなにか海に突き落とされたような感覚になった。
浮遊感、そして温かいはずなのに少し冷たいような気がする感じが一気にきた。
今、恋人となってる状況と似ていて。
一気に涙も溢れて
それが冷たいのだろうか、顔中が冷たくなっていき、
そのまま海の底に落とされた。
例えば僕が君のことを飽きちゃうなんて
例えばこの先ずっと一緒にいれないなんて
そんなありえないこと有り得ないじゃない
勝敗はいつも愛が勝って僕が負ける それでいいのに
あり得ない未来。俺があの人に飽きて別れるなんて
ずっと一緒にいられないなんて
辛い。ずっと一緒にいたいのに。
けど、いつか別れはくる。知ってるけど。
ほんとは一生、そばにいてほしいんだ。
例えば譲れない正義がお互いにあって
例えば「ごめんね」を言ったほうが悪いのならば
僕は何度だって悪魔になって謝るよ
君がありのままの笑顔でいてくれるのなら
あの人が笑顔なら俺は悪魔になれる。
あの人のためなら、青春を捧げれる。
“愛してる”から
この世の誰よりも愛してるから。
廻るネオネオン
こんなことならホントのことを言えばよかった
でもでも君のためなら嘘もつけるんだと光っていたかった
あの人のために嘘をついたことはたくさんある。
でも、すべては喜ばせたいから、うれしい笑顔をみたいから、
そして、自分も幸せになれるから。
そう、思って光のある嘘をついて
でも、ホントのこと、いっとけばよかったって、たまに思うんだ。
自分って幸せなのか、幸せじゃないのか、
まだわからないけど、この嘘が光になりますように。
─
……?
目の前が、深海、?
水、海、
そうか、ここ、俺が落とされた海なのか。
そして、”夢”なのか。
息が、できない。
苦しい。
だけど、あの人は俺よりもっと苦しんでる。
だから、俺もその分、苦しまないと、
死んでもいい、いいんだ。
遠いところから聞こえてくる、その音楽。
「ごめんね。」
海の中が一気に暗くなった気がしたんだ。
もう、苦しくて、光も見えない。
あの人は、これぐらい追い詰められているのか?
そう考えると、もっと耐えようと呼吸をせず耐えるが
もう、むりだ、
海がだんだんと闇に包まれていき
最後にはもう真っ暗になって、
俺は海の底に落ちた。
─
目が覚めると自分の寝室だった。
息苦しい、少しそんな感じもするが、息はできて。
スマホには”ネオネオン”と書いてある楽曲を出されていて。
あの夢は、ぼくの心境を表しているのか?
でも、もう暗くない。
カーテンからは光が漏れていて。
カーテンを開けると、まだ日があまり昇っていなく、珍しい空が見れた。
カーテンを閉め、スマホの通知を見ると、
「好きだよ。」
と、あの人から。
「僕もだよ。愛してる。誰よりも。」
そう返事をしてまた海に落とされにいった。
🔚
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