テラーノベル
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花散家に来て、数日が経った。
生活は、思っていたより穏やかだった。
ご飯の時間があって、
誰かの気配があって、
眠る場所がある。
――だからこそ、ふと思った。
いや、正確には。
前々から、ずっと気になってはいた。
考えたら、
一気に消えてしまいそうで怖くて、
考えないようにしていただけで。
でも今は、違う。
ちゃんと、ここにいる。
だから、考えてしまった。
僕がいなくなったら――
光子郎のお守りや、
クラウンクレインの記録者は、どうなるんだろう?
僕が消えたら、
周りの人は忘れる。
じゃあ、今までの生活とは
まったく違う暮らしが始まるはずだ。
権兵衛が記録者になるのは…
まぁ……なんとなく想像がつく
でも
僕の代わりって、誰だろう?
⸻
最初に、権兵衛に聞いてみた。
「ねぇ、もしさ」
いつも調子で切り出す。
「僕がいなくなったら、
記録者ってどうなると思う?」
権兵衛は、一瞬固まった。
それから、
信じられないものを見る顔をした。
まるで、この世の終わりみたいな顔。
「……考えたこと、なかった」
声が、やけに真面目だった。
「そんなの……」
言葉が続かない。
その顔があまりにも深刻で、
逆に――
「……ふふ」
笑ってしまった
「ちょ、笑うな!」
「だって、その顔」
権兵衛は少しむっとしながらも、
どこか安心したようだった。
ちゃんと、考えてくれるんだなって思った
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
光子郎にも、聞いてみた。
「ねぇ、光子郎。
もし僕がいなくなったら、記録者ってどうなると思う?」
光子郎は、間を置かずに言った。
「どうでもいい」
「……え?」
思わず聞き返すと、
光子郎は少しだけ声を強めた。
「そんなこと、どうでもいいと言っているのだ」
「もう、ひっどいなぁ笑」
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#オリキャラ注意
雲雨海月@🌧️🪼
205
#りくえすとぼっくす
氷室 綾
831
僕は笑った。
いつもの調子で。
でも、どこか寂しさを隠すみたいに。
光子郎は、純の方をしっかり見た。
「今は、純を治すことのほうが大事だろう」
その一言で、空気が変わる。
「それからだ」
一息おいて続ける
「それから、どう生きるかだ」
純の胸が、きゅっと縮んだ。
役割の話じゃない
記録者の代わりの話でもない
“純がいる未来”の話をしている。
「……」
一瞬、言葉を失って。
次の瞬間
「パァァァ✨✨✨」
顔が、一気に明るくなった。
「なにそれ、ずるい笑」
「事実だ(笑)」
光子郎はそう言って、視線を逸らした。
でも、僕には分かった。
光子郎にとって
僕は役割じゃない
記録者でも、条件でもなく
“今、生きている純そのもの”が大事なんだ。
そう感じてもらえたのが
すごく
ものすごく
続き⇨♡好きなだけ
コメント
9件
純すごく頑張ったよね病気と戦って
切ない〜😭 絶対治ってくれよ!!