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1 - 白煙の向こう / 焚かれた一本

♥

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2025年11月26日

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短編集

没とか短いやつはここに入れてきます






注意事項


・この作品はwrwrd様の二次創作です

・軍パロ

・捏造

・本人様とは関係×


なんでも許せる方だけお進みください





















______________


薄曇りの空に、白い煙がゆらりと昇っていた。

前線基地の端っこ。

昼でも薄暗いその場所で、ciは線香に火をつけていた。


「……またやっとるんか、チーノ」


背後から声をかけると、ciは振り返る。


泥で汚れた服、無骨な顔つき。

だが声には不思議とぬくもりがある。


「…しゃあないやん。忘れたないんや、アイツらのこと」


ciとsypは揺れる煙を見つめた。

二人は同期で、気づけばいつも肩を並べて戦場を越えてきた。

亡くした仲間の数だって、指折りじゃ足りない。


「線香は禁止やって言われとるやろ」


線香を焚くのは、昔から続いている”仲間を忘れないための風習”。


過去など捨てろ、みらいへ進め。


昔の誰かが言った言葉らしい。


過去を捨てろと言っているのに、昔の誰かの言葉1つを現代までも引きずっているのはどうなのだろうか。


「わかっとる。でも…名前だけは、置いていきたないんや」


sypはため息をつくと、隣に腰を下ろした。


「……ほんま、お前ってやつは__」


「文句言いながら、毎回見逃してくれるくせに」


そこまで言われて、sypは思わず吹き出した。


だが胸の奥に溜まってた重いものが、少しだけ軽くなる。


「…相棒やからな」


「くふっ笑。随分と甘い相棒やな」


笑い合った瞬間

基地にサイレンが鳴り響いた。敵襲だ。


sypは立ち上がり、懐から銃を取り出す。


「チーノ。行くで」


「おう。生きて帰ろな、相棒」


二人は並んで走り出す。

背後で揺れる線香の煙は、風にのって静かに空へ昇っていく。


その香りは、消えた仲間を想う証であり、

そして、まだ生きて戦う二人を見守るようでもあった。


「帰ってきたらまた一本、焚いたるわ」


ciが笑う。


「せやな。次は…明るい話でもしよや」


「約束やで、ショッピ」


二人の声が重なり、前線へと消えていく。

線香の白煙だけが、静かに空へと伸び続けていた。





激しい戦闘から丸2日。

sypとciは無事基地に戻った。

薄赤い夕陽が兵舎の壁を染めている。


「ふぅ…、生きて帰ってこれたな」


sypがヘルメットを外し、乱れた前髪をかき上げる。


「当たり前やろ。俺ら、運だけはええねんから」


ciが笑うが、どこか疲れの色が濃い。


二人はほぼ同時に腰を落とした。

戦場で張り詰めていた緊張が、帰還した瞬間どっとあふれ出す。


しばらく無言が続いた。

ふと、ciがポケットを探りながら言う。


「…ショッピ。一本焚こか」


sypは驚いたように顔を上げてから言う。


「…これが最後やぞ」


「言われんくてもコイツが最後の一本や。帰ってこれたら焚こう思っててん。」


ciは言った。

そこには、戦場での約束を忘れないという、彼らしい真っすぐさがあった。


sypは肩で小さく笑い、ci の隣に座り直した。


「ほな……焚こか」


ci が線香に火をつけると、淡い香りがゆっくり広がる。

夕日に照らされて、白煙が金色に見えた。


「……なんか、戦場の煙とは違うな」


sypがぽつりと呟く。


「そらそうやろ。これは…生きて帰ってきた証の煙やから」


ciの声は静かで、やさしかった。


二人はしばらく煙を眺めた。

亡くした仲間の名を胸の奥で呼びながら。

それでも今、こうして並んでいる自分たちを確かめるように。


「……なぁショッピ」


ciがゆっくり言葉を続ける。


「俺ら、これからも生き続けよな」


「せやな。」


sypは笑いながら ciの肩を軽く叩く。


「ありがとな。ショッピがおったから、帰ってこれたんやと思うわ」


ciは照れくさそうに目をそらす。


「……同じこと言おう思ってたで」


二人はふっ、と笑い合う。

線香の煙はゆっくりとほどけて、夕焼けのへと溶けていった。


そのあと、ciがぽつりと呟く。


「次の分、買いに行かなあかんなぁ」


「さっき最後って言うとったのに」


「そんなこと言うてたっけ?笑」


「…言うてへんかもな。」


夕暮れの風が、線香の香りを柔らかく運んでいった。

その匂いは、悲しみを抱えながらも、生きるための小さな祈りのように静かに漂っていた。


______________




























“私の線香”って曲を元に思いついた物語です。








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コメント

8

ユーザー

二人?じゃあ他の我々メンバーは…考えんとこ 曲からこれ作れるのは神なんよ。神の何個か上なんよ。 二人がどれぐらい生きれるのかな♪幸せに逝ってほしいのもあるし絶望もしてほしいわ。 どっちにいってもぽて神はすげぇよ。これ作れる時点で凄すぎやわ

ユーザー

ほんとにさぁ!!!!!!!どれだけ私を尊死させれば気が済むの!?!?!? んもう二人は一生生き残っててくれおねがいだから あけどどっちかがやばくなって絶望するのもいいな?🤔 ちょっとさ!!!ぽてちにかいてほしいのがあるんだけどいい????

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