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恋心ない状態から付き合う展開までもってく書き方(?)が私的にはムズくて中々書けないんだけど…しょっぴーが恋を自覚していく表現が上手すぎてまじ凄✨
もーーーこの悶える距離感。 べろちゅーするとこの文章の質感めっちゃ好き
ヤバい、しょっぴー可愛すぎる💙
💙side
💙「キス、してしまった…」
満足して、家に帰り、風呂を終え、寝る支度を済ませる。
めめの家から帰る時間はいつもそこまで遅くならない。いつまでも長居をすると、自分の保ちたい距離感を超えて来そうで怖かった。
それにしても情けない。
メンバーといる間は、自分の想いを気取られないように今まで通りでいたいと思っているのに、どうしてもめめを意識してしまう自分がいる。
💙「秘密、むずいわ」
めめとのこと、絶対誰にもバレたくないけど、結局今日の俺の行動は怪しさそのものだった。
昼間阿部ちゃんに
💚『なんだか今日機嫌いいね』
と言われてしまったし、
涼太にも
❤️『今日は目黒たちといないの珍しいね』
と言われた。
そんなにいつもめめといたっけ?ととぼけて言い返してはみたけど、自分でも変な返しをしたなと後で後悔した。
その答え方がかなりぶっきらぼうに聞こえたらしく、逆に喧嘩でもしたのかと2人に心配されてしまった。
本来の事態はもっとありえない方向なわけで、俺だってまだよく分かっていないんだから。
💙「はあ。めめ…」
1人で呟いている俺は痛いやつだ。
めめの唇の感触が忘れられない。初めてキスをしてしまった。遊びじゃない、本気の。
💙「うわ〜どうなっちゃうんだ、俺…」
俺は枕に顔を埋めて、じたばたと足を動かした。
🖤「今日は少しゆっくりしていかない?」
めめが、出来上がったばかりのライブDVDを見せて来た。去年のだ。
俺も貰ったっきりまだ中身を見ていなかったので、喜んで了承した。
いつも通り夕飯を済ませ、ソファに並んでテレビに向かう。
当時の懐かしい思い出話に花が咲いて、初めは一緒に普通に楽しく観ていたけど、何気なくソファに置いた右手を急にめめに握られ、俺はいきなり平常心を失った。
💙「えっ」
🖤「ん?」
めめは何事もなかったように、笑顔で画面を見続けている。
俺はというと、ちょっと、その、DVDどころじゃなくなってしまった。
いや、手とかさりげなく握ってくるのか。
前から思ってたけど、結構めめって慣れてるんだな……。初めて付き合う男、俺以外にいたことあんのかな。
🖤「ねえ、しょっぴー?」
甘えた声でめめが俺を呼ぶ。
嫌な予感がして、握られた手を離そうとしたら、逆に強い力で引き寄せられてしまった。
🖤「またキスしてもいい?」
💙「へ???」
🖤「だから、キス」
💙「……い、いいよ」
めめの端正な顔が至近距離に近づいてくる。
俺は直視できずに目を閉じた。
しかし、唇ではなく、すぐ横の頬にキスを受ける。
かなり拍子抜けしてしまい、自分の胸に湧いた気持ちに戸惑う。
今、俺、ちょっとがっかりした……?
思わずめめを見る。
俺の方から、する?
いやいやとてもそんな勇気は出ない。
🖤「しょっぴー、ほら」
今度はめめが目を閉じた。
💙「え?」
唇をすぼめて、指先で自分の唇を指している。
やっぱり、キスしろ…ってこと?
されるのならまだ言い訳が立つ。
でもするのは、俺が選んだってことで。
え……俺、試されてる?
💙「あの」
🖤「ん?」
めめは目を閉じたまま。
恥ずかしくて泣きそうになってそれでもグッと奥歯を噛み締めて涙を堪えた。
💙「ん………っ」
俺はめめの唇に、初めて自分の意思で、自分から唇を重ねた。
達成感にほっとして、すぐに離れようとしたら、めめの手が頭を押さえてきて、角度を変えられて、めめの舌が俺の口の中に……入って来た。
💙「むぐ…あっ…はぁ…っ」
めめの口の中、熱い………。
俺、今、どんな顔してるんだろう……。
考え出すと、逃げ出したくなるので、ぎゅっと目を瞑って時間が経つのをひたすら耐えた。
何十秒?
いや、何分?
気が遠くなるような長い時間が経ったような気がする。
めめの唇はようやく俺の唇を離れた。
🖤「可愛かった…ありがとう」
💙「…………」
めめの家を出る時。
ほんの少し。
ほんの少しだけど、次にここへ来るのが怖くなっている自分を感じていた。
引き返すなら今だ、と思う。
俺も好きになってしまっているんだ、きっと苦しいだろうけど、これから先ははっきり言って怖い。
俺が俺でなくなっていく。
一緒に仕事する仲間として、この感情を抱き続けたまま、平静でいられるのだろうか。
笑顔で手を振るめめを見ながら、俺は、そんな後ろ向きなことを考えていた。