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観戦席
「ん、爆豪お疲れさん、席取ってるよ」
「うるせぇ!なんで隣なんだよ死ね!」
「だめか…じゃあ焦t…え」
「勘違いすんな席ねぇだけだアホ」
やったぜ隣ゲット
「にしても大変だったな、悪人ズラ…」
「組み合わせの妙とは言え、とんでもないヒールっぷりだったわ、爆豪ちゃん」
「うるっせぇんだよ黙れ!」
「まぁしかし、か弱い女の子によくあんな爆破できるな、俺はもうつい遠慮しちゃって…」
「遠慮以前に戦えてすら無いやつが言う?」
「あ、愛石さん…?ちょっと酷いですよ?」
「…どこがか弱いんだよ」
そう呟く爆豪の悔しそうな目を僕はじっと見つめてしまった
「…こっち見んな岩」
「そっ…飲み物いる?」
「要らねぇわアホ!」
「おかんかよ」
瀬呂に突っ込まれた、飲み物勿体無いから上鳴達にあげた
「そう言えば凛岩ちゃん、風花ちゃんはどこにいったのか知ってる?」
「控え室だと思う、あいつ麗日さんと仲良いから行ってるんじゃ無い?」
控え室にて
どうもお久しぶりなの!ラブちゃんこと愛石風花ちゃんなの!
「お茶子ちゃーん!頑張ったの頑張ったのー!凄いの!あんなの思いついても実行出来ないのー!」
「風花ちゃん…!?ありがと…!」
やっぱ元気無いの…
私はお茶子ちゃんを元気付けるためちょっとした塩分タブレットをこそっと渡した
「緑谷君がそろそろ来るだろうから私行くの!お疲れ様なの!」
「うん…!」
私はそう言って控え室を飛び出した
お茶子ちゃんの声は涙を堪えてるように聞こえた
観覧席にて 第二回戦、第一試合
轟の氷を緑谷が弾くと強く寒い風が観覧席まで届いた
「げっ!始まってんじゃん!?」
切島が走って瀬呂の隣に座る
「切島!2回戦進出やったな!」
「おうよ!次お前とだ爆豪!よろしく!」
「僕が勝ち進んだら2人のどっちかと戦うのか…」
「どっちもぶっ殺す」
僕はそんな会話を聞きながら2人の戦いをじっと見つめている
「焦凍!緑谷!頑張れ!」
観覧席からついそう叫んでしまった
僕はアニメで焦凍の過去を知っている
緑谷の努力の量を知っている
かっこよくて、努力家な彼らが大好きだ
だから…少しでも幸せと思わせたかった
そう強く思った時に会場に火柱が上がった
彼の目に少し涙が見えた気がして、でも彼は笑っていた
会場は爆発して結果は焦凍の勝ちだった
その時になぜかはっきりとおめでとうと言えなかったのが不思議でたまらなかった
保健室
「…緑谷君、大丈夫なの?」
私は緑谷君が眠っているベットに手を掛ける
彼は今から手術をするらしくてみんな心配していた
「…凄かったの」
私はそう言って近くのテーブルにちょっとした菓子を置いて会場に向かった
凛岩 VS 風花
「…手加減しないよ」
「それはお互い様なの!」
僕はスタートの合図と同時に岩兎と岩熊を操り風花に突っ込ませた
「一気に決めちゃうの!」
風花の目は僕には輝いて見えた
次の瞬間自分の足元から風が出てきたと思ったら自分の周りが竜巻に囲まれた
周りの音が遮断されて風の音しか聞こえなくなって視界も奪われてしまった
「…これ使ったら他の技が使えなくなっちゃうの…だから、早めに…!」
「凄いね、でも…岩とは相性悪すぎるね」
僕はそう言って竜巻の中から岩を打ち出すと竜巻を岩でかき消した
「ははっ…やっぱ勝てないの…!」
そう笑って負けを認める風花の目には涙が浮かんでいた
凛岩 VS 爆豪
「4体全員使ってもきついな…」
あれを使ってみるか?ダメだ時間がかかり過ぎる…!
「おらぁ!」
岩で守っても爆風の威力が強すぎる…!
爆豪は岩兎達を押し切って僕の後ろに回ってきた
「スタングレネード!!」
もろに喰らって動けない…
「どうした?降参するかぁ?」
「…だね、ここから勝てる未来が見えないや」
手を離されると僕は立ち上がる
悔しくてたまらなかった、けど…
「楽しかった…ありがと…」
負けてしまったけど、彼と戦えたのがとても嬉しくて、たまらなかった
「はっ…!そうかよ」
彼はそう言って退場していった
その時の笑顔をかっこいいと思えた
「…手ぐらい取ってくれてもいいのにね」
そう僕は呟いて退場した
表彰式
表彰式台では爆豪君が暴れていた
「…なにあれ」
「起きてからずっと暴れてんだとよ…」
「たくっ…しまんない1位だ」
僕は3位の台に立ちながら笑ってしまった
次回 ヒーロー名