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橙side
「どうして青ちゃんに、
僕のことを言ったんですか」
「….」
黄から聞いた話は、
青に言ってしまったことだ。
遡ること2ヶ月くらい前。
俺は青が気になっていた事を
全て話しただけだった。
黄は完璧。
隠している事も技術も性格も
だからこそ人を信用しない。
自分だけを信じている。
そんな黄が悪いんだよ。
俺はペラペラを言っちゃうよ
「…やっぱ言うしか無かったよな、
ていうか隠し事って言うても..」
「いつか言うことなんや、そして
青も関わり方変えなかったし」
「……」
「じゃあ僕が処分されかけたのも
全部全部言ったんですね、」
「橙くんのこと信じない方が
僕の身のためだったかも〜。」
「は!?じゃなくても俺は
知る結末やったし?!」
黄はパンケーキを頬張りながら
少し悔しそうな顔をしている。
黄さえも赤の事は分からない。
ていうか、分からせていない。
赤のことを美しいと思うのは
俺だけで黄も思うかは分からない。
そんな怖いことを出来ない。
やったって終わりしかないのは分かる。
「じゃ、パンケーキ全部奢りで」
「へ?」
「ここのお店高いんですよねー
余裕で1万超えるで有名な」
「あ、パンケーキもう1枚!
お願いしまーす、はい同じの!」
「ちょ、あの、黄ちゃん??」
「僕昨日の夜も朝も抜きで
ここ来て腹ぺこなんですよね」
「しかも橙くんが僕の大切な事
バラしたから余計ストレス溜まって..」
「はー、奢ってくれるなら、
全部許すのになぁ〜。」
「ていうか僕、お財布ないし♪」
「…腹黒」
全額2万1800円。
俺も1枚食べてたし
黄が無駄なトッピングを
頼んだせいでこの結末。
明日からはもやし生活。
あ、赤ももやし生活にしてやろ。
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黄side
僕が殺めた人はご遺体だった
まだ生きていた
瀕死状態だったけど。
メスを入れた時にわかった。
この人は生きていると。
やばい。そう思って手を離した。
でも容赦なく入れていたため
かなり深くまでいって、
最後のトドメをさしてしまった
一瞬人間味を失った
僕はメスを投げて止血をして
心臓マッサージをした
でも心臓は動かなかった
後々そのご遺体が確実に
亡くなっているかを確認したのは
一人もいなかった
警察官さえも
隠すように言われたけど、
僕は警察官が腹立たしくて、
もっと生きれるはずだった
もっともっと強く生きれていた
そんな状態だったのに
僕が刺してしまった
それに警察官も適当に死と名付けて
しまったことが1番許せなかった
僕にもイライラしてたけど
何を言うにも警察官が
許せなくって、
気が付くと、僕は警察官に
馬乗りになって警察官は
必死に抵抗していた
僕は自分がしたことを
即座に分かった
周りで見ていた人は
ただ怯えているだけだった
誰も止めようとしなかった
挙句の果てには
「処分」だった
本当は法的にやばかったらしいが
警察官が自分も悪かったから、
という理由で処分というまだ
軽い方にしてくれたらしいけど、
僕はほとんど人殺しだ
法的にも処置されていいこと
だがその件は隠蔽
警察官は今ものうのうと
偉い顔をして人を救っている
僕はもう一度医学部へ行き、
1から習い始めた
そうしたら、人を殺した事を、
少しでも忘れられる気がした
溢れる知識と止めどない説明で
僕の記憶から消してしまいたかった
でもあの、悲痛な顔は隠せない
遺体じゃない
息をしていたんだ
それなのに僕は許されないことをした
その事ばかり頭に浮かんで
授業は愚か、家でも苦しむだけ
申し訳なさに打ちのめされて
大学へ通うことが嫌になり
2ヶ月ほど家で廃人のように過ごした
2ヶ月経ってしまえば、もう
なんでも出来る気がしたから
久々に大学に行けば
誰も、何も、目を合わせずに
自分のことで精一杯だったみたい
僕はそれを目の当たりにし、
無双した僕には分からなかった
ちいさく思えた
2ヶ月前の方が弱かった
けれどぼくには何も無い
ただ、追い込んで「学ぶ」だけ
ずっと生きてて辛かったけど
学ばなきゃ僕ではいられない気がした
友達も作らず話さず、
ただ学ぶだけだったら
気が付けば橙くんと青ちゃんに会っていた
「やっほ新人〜〜」
「やっほ新人!!!!」
青ちゃんは思い出せない大切な人を
思い出すためにここに居て、
橙くんは彼女を殺した犯人を
見つけるためにここに居て、
なんて、美しいんだと思った。
誰かのために身を粉にして、
それに誰かのために、
何かをしてるのが凄い。
誰かのために一途に出来て、
純粋な一途さを魅せられて
泣き出しそうだった
僕はただただ人を解剖して、
病名を突き止めていく
僕だけに出来るんだ。
僕が、出来ることなんだ。
そんな僕は今日も解剖する
「この人に幸がありますように。」
君の名前を言って
君の名前をこの言葉に縫い付けて
無理矢理使って、無理矢理生かせて
幸を、本当に幸せにしてあげる
そんな思いを込めて
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橙黄デートの前日
「…それは人殺しじゃないよ」
「ううん、僕はトドメを刺した、
これは人を殺したのと同じ」
青ちゃんは優しいから、
僕のことを庇ってくれる
僕のことを可哀想だって、
そうやって言ってくれる
哀れんでくれる
でもそんな優しさは
僕の中にはいらないんだ
「…僕はいずれ、この事を
警察署に行って言います」
「そして罪を認めて、
大人しく過ごします」
「..罰金もしっかり貯めてあるし
余裕までいくほど、ある」
「僕はここを壊して
最悪な人間で終わろうかな」
「っ……!」
何年もそう思って解剖した
声も笑い方も環境も、
よく分からない君の名前を
縫って、言って
僕はその日を何年もかけて
決めて、守っている
これも全部幸の為。
君の名前しか知らないけど、
僕には分かっている
君が恵まれない環境に育ち
産まれた時から人生が決まっている
君が日々辛くて泣いて、
幸という名前に似合わない日々
でも君は幸という名前に合っていた
君は可愛くて可憐な雰囲気で
モデルのようなスタイルを持ち
とろっとした目がよく分かる
君なら本当は、もっと
いい家庭に産まれたなら、
僕にトドメを刺されず、
僕が解剖することも、
青ちゃんに会えなかったけど
解剖に対する思いも弱かった
君が死ぬことに意味があったのは
ただ僕の成長だけなんだ
赤の他人だけど、僕には
赤の他人だって思えないよ
「…..黄くんは出たあとはどうするの」
「あー、…考えてませんでした」
「…多分廃人みたいな生活で
解剖しないと思うよ、」
「僕もここでは働けない
桃くんの名前も生き方も分かった」
「でも橙くんは…どうなんだろうね」
橙くんは一生ここに居る。
犯人はきっと見つける。
橙くんは意外と、一途だ
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橙黄デートの翌日 青side
出勤日じゃないのに
出勤してしまったこと、
サラリーマンならわかるだろう。
日々しているからいつもの、で
行ってしまう時がある。
まさに今はそれなのだ。
そう、僕は今、誰もいない
部屋に絶望を感じている。
悟りを開いてかれこれ20分。
いや、もうそろそろ帰れって話。
そう思って重たい体を起こす。
「…..、?」
体を起こして部屋から出ようとした、
その時になぜか橙くんと目が合った。
えなんでこいついんの
「え、橙くんなんで居んの、」
「いやいや青もなんで居るんよ」
「いやいやいや、質問に質問で
返すのはよくないと思うよ」
「いやいやいやいや、そりゃ
そうなってもおかしくないやろ」
「僕はただ今日出勤だと
思ってたら違っただけだよ」
「なんやそれ俺したことあるわww」
「がち!!!!?友!!」
「うえ〜〜いい」
「てか橙くんも、ほら」
「あー、え、と俺はただ忘れ物を。」
僕はただ恥ずかしさと
20分居たことが忘れられないので
早く出たくてキレそう。
いや自分が悪いけど、
出口塞がれてんだよな。
「じゃあ僕もう帰るから、」
「ああうんごめん、」
橙くんが出口をひらいて
僕は走ろうと思った。
けど何かが僕の中に引っかかった。
「……..あれ、」
後ろを向いて橙くんの方を見た
「……、」
赤色の髪の毛に眼帯を付けている
橙くんよりも一回り小さい体。
誰、この人。
「….だ、れ」
僕が誰、と聞くとその人は
僕と目を合わせて、
何かを言った。
「……………青、くん」
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続きどうしよっかな(
考えなきゃ!!ふん!!
あとノベルじゃない通常の方で
連載してるやつ頑張って今
考えてかいてます( ^-^)⊃⌒♡!!