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ここは大社の境内中央の東側。宝物庫と錬気堂に挟まれた御庭番詰め所だ。円形の境内を挟んだ真向かいには、賜り所と、黒子たちが休む宿舎。そして黒羽さまが暮らすお屋敷がある。そして境内の中心から北を望めば三つの神殿があり、更に南側を見れば守り人たちの住まう離れがあった。
「うずめ様。全ての破魔の門に異常は見られませんでした。ただ十三と十六と十九番の要石の護符が劣化しています。…そろそろ交換の時期かと…」
「うむ、そうか。……しばし待つがよい。……すううぅ。……ふぅううう。」
背後の部下に応え、いつもの和机の前に正座するわたしは、幾つかの手印を切る。机の上に重ねてある人型の和紙に、結界の印が赤く浮き出した。更に手印の指先をその白い人型に向けるとふわりと宙に浮きあがる。結界の護符の完成だ。わたしはソレを三つ作ると待っている部下に手渡した。
「……この札を頼む。その要石たちの護符と交換してやってくれ。…それが済み次第、みんな帰宅して休むと良い。…ご苦労だった。…また明日だ。」
「はっ。畏まりました。……それでは…お先に失礼いたします。」
「うむ。(最近は護符の劣化が激しいな。……要石の配置を増やすか…)」
初夏の白獅子大社。鎮守の森の向こうの空を白々とした陽の光が照らし始めた。そろそろ夜が明ける。昨夜の夜回り後の確認に向かわせた配下の4名が戻ってきた。四つの大鳥居に異常はないか。結界を構築する天然石に大きな欠けや割れがないかを確認させている。御庭番衆の毎日の務めだ。
わたしが頭領を務める御庭番の主な任務は、神殿を護る鎮守の森の管理と結界の保持。そして参拝者と共に昼間に訪れる不審者たちの排除だ。白獅子大社は大地と生命の鎮守を司る男子禁制の地。不届き者は許さない。そして御神体とされる黒羽鈴さまの身辺警護にも手の者を振り当てている。
「……くうっ。ん。(さて、新人守り人の寝顔でも拝みに行くか。…男嫌いなあの怪力女が大興奮するほどの奴らしいが…期待はしないほうが良いだろう。…数年前に自ら売り込みに来たヤツカドは、呆気なく悪鬼に喰われているし。…この大社を怨霊から護れるのは…もはやカノエだけだな…)」
わたしの名は霞うずめ。天の岩戸を開かせ、天照大御神の降臨を促した踊り子の名を授かっている。まぁ、自画自賛になるが、その辺の女達よりは好い女だと自負しているナイスバディーな二十四歳だ。星座はサソリだが重い方ではない。思い込んだら一途な方の蠍座だ。因みにO型なので何事にもおおらかで寛容。想い人にはやや嫉妬深くはなるものの尽くす女だ。
「……………。(ふ。よく眠っているな。念の為に眠り香を仕込んだが、必要なかった様だ。…さて。色々と確認させてもらうぞ?ヤツカド・レオ…)」
二日前。およそ三等級の化け物を、この幼さが残る男は見事に切り捨てたと耳にしている。三等級な怨霊と言えば、纏う瘴気だけで人間を錯乱させるほどの邪悪な怨念だ。それを神木の棍だけで倒したとは…信じがたい。
多少背丈は高そうだが、身体の線がやはり細い。男のくせにこんなに華奢な肉体をしていたのでは、盛り上がった筋肉が好きなわたしからは…やはり頼りなさと物足りなさを感じてしまう。だが…今は良しとしておこう。
「…………。(黒髪に…瞳まで黒いのか。日ノ本人の八割り以上は茶色い瞳だとゆうのに珍しい。…こんな傷ひとつない繊細そうな手で怨霊を滅したなど…やはり眉唾ものだな。…ふむ。背は…184か。胸囲が凡そ…っと。122!?。…細身だと思ったのだが…意外と豊満だな。…腰回りは…)」
忍びの特殊技術で精製する眠り香。これに火を灯して匂いを嗅がせれば、あの獰猛な虎でさえ瞬く間に眠らせられる。そんな強烈なお香を嗅がせているからには少々なことでは起きない。因みにわたしは忍びの頭領。厳しい修行により汎ゆる毒物に耐性があるのだ。眠り香など物の数ではない。
「………。(ふぅむ。…確か二十歳だな?。その若さゆえにか素肌も張りよくすべすべだし…鼻筋の通った顔立ちも悪くない。オマケにこの抱き心地の良さそうな均整の取れたナイスバディー。典型的な『脱ぐとスゴい男』だな。さて残るは『せっかん棒』の大きさと、長さと、その反り具合なのだが。…むむ。やはり少々…緊張するな。…勃起した物は初めて見るし…)」
この八門獅子とゆう新参者が、今も眠りこけているこの部屋はそもそも座敷牢として使われていた離れだ。全く窓が無く、灯りは行灯のみ。しかしこんな部屋に忍び込むのは忍びの頭領であるわたしには稚技でしかない。
わたしが産み落ちた霞の一族の先祖たちは、幾つもの不落城に忍び込み、時の重要人物たちの命を幾つも散らしてきた。それは歴史の闇に葬られた史実として、わが一族の伝説とされている。そしてわたしも、その天才たちの才覚を引き継いだのだ。だからこそ…この大社の御庭番を任された。
「ん…くしゅ!。…んん。…んにゅ。…ぐう…すう。…すぅ…すぅ…すぅ…」
「………。(はぁ。びっくりしたぁ。…そうだな。早く調べて布団を被せてやろう。…しかし…これはどうゆう事だ?。まだ何の刺激もしていないのに…パンツのゴムの辺りから…赤っぽい先っぽが…顔を覗かせて…ひ!?)」
まぐわい用の大布団の上に仰向けになって眠る八門獅子は、現在パンイチにされている。寝間着としていた浴衣の帯を解き、すべて開けた状態だ。そして股間を隠しているのはボクサータイプな黒いパンツだけなのだが、その臍の下辺りから、ぷっくりと膨らんだ棒が股間から伸びている。そのメリハリの凄さにわたしは目を剥いてしまった。パンツをずらす勇気が…
「…………。(くっ!。これも黒羽さまのご命令!成してこその手柄だ!うずめ!今は手を動かせ!。先ずは長さを計ってから太さを測るのだ!)」
「…ぐう。…すぅ。…ぐぅ。……そこはらめれす…かのえ、さん。…うふ…」
「!?。(なっ!?。…寝言でカノエの名を呼ぶなんて!。…これは急いだほうがよさそうだな?。八門の最初の側女は…このうずめなのだから!)」
だから今は成すべきことを成さねばならない!。わたしは焦りを抑えつつ紐状のスケールを握り直した。先ずは全長を図ろう。日ノ本の男のせっかん棒の平均的長さは、約15センチ程度だったはずだ。この男のソレも目視でその程度だと確認できる。しかし如何なる場合も正確さは問わねば。
「!?。………。(にっ!…22センチだとぉ!?。いいや、落ち着け!。コレが最大としても…膣には収まる!。こ…今度は太さだな?…ゴクリ。)」
パンツの上からスケールを這わせて、大よその見当で測ってみた。長い。そして遂に、黒いパンツの胴回りに指先をかける。ゆっくり慎重に。慎重に。八門獅子の様子を窺いながら徐々に下ろしてゆく。そして顔を出した亀頭。それはわたしが想定していたよりも遥かに巨大に映る。恐らく初見から来る錯覚だ!。兄弟子のモノならさんざん見てきた筈!大丈夫だっ!
「う?。ん。んん?。………すぅ。…ぐぅ。…あはは。…すぅ。…ぐぅ…」
「……くっ……はぁはぁはぁはぁはぁ。(こ…これは…さすがに。…もう直視できない!。…はいっ!亀頭の直径は約4センチ!。全体的な太さは不明っ!。でも…もの凄く硬いのに表面はふにっと柔らかくて…スベスベで…何となく愛しくなってしまう。…それに…なんだかとても苦しそう。…あ!いまビクッて動いた!。もしかして…わ…わたしの手が気持ちいいのか?)」
この剛直に反りくり返った太いせっかん棒は、実はとんでもなく濃厚な媚薬を放っているらしい。一切の毒物や薬物が効かないわたしが!霞一族で唯一無二の女忍者が!。めまいを起こさんばかりに…酷く欲情している。縦に両手で握っても…亀頭は収まりきれない。…なぜだかわたしは…顔を寄せてしまう。少しだけ酸いような甘い香りが…わたしの子宮を震わせた。
『スラッ。…トン。…………す。……す。……す。……す。……す。』
「……………。(あ…危なかった。こんなところにいったい誰が。…え!?)」
唯一の出入り口である襖の先から突然感じた人の気配。わたしは黒パンツを素早く戻して、灯りの届いていない天井へと貼り付いた。壁と天井に身を固定して、侵入してきたヒトカゲを改めて確認する。磨かれた床板を擦るような衣擦れの音は足袋だろう。長く真っ直ぐなあの艶髪は、姫だ。
「……八門さま。こんなにも大胆なお姿で眠られて。……はぁ…なんて素敵なお胸とお腹なのでしょう♡。かのえか教えてくれたように…無駄なお肉が一切ないわ。ひっ!?。…せっかん棒が……なぜ…こんなにも大きく?」
我があるじ。黒羽リンさまの白魚のような手が、八門獅子の膨れ上がっている股間のせっかん棒にゆっくりと伸ばされてゆく。もしかしたらこのまま愛撫をなさる気なのかも知れない!。若しくはそれ以上の事を!?。黒羽の姫さまはまだ穢れてはならない大社の御神体。最悪の場合には身を呈してでも止めなければ。たがまだだ!。今ここで飛び出せば誤解を産む!
「………。(ええっ?。姫さま何を!?。まさか…今ここで!?。そっ!それはなりません姫さまっ!。先ずはわたくしが戒めを受けてからっ!)」
「ぐぅ……すぅ。……あ。…リン…さん。…ふふ。…ぐぅ……すぅ…ん。…」
「…八門さま。頑張って下さいね?。あなた様が四天童たちに認められれば…わたくしは貴方様の正妻になれます。…それこそ毎晩のように『くんずほぐれつ』できるのですよ?。その日を楽しみにしていますからね?」
眠り続ける八門獅子の傍らに正座した黒羽さまが、どこか恍惚とした表情で彼を眺めている。伸ばした手のひらで彼の黒髪を撫で、頬を撫で、胸板からおヘソの辺りまで撫で下ろしてゆく。しかしなんとゆう色気を放つ様になられたのだろう。そこには、わたしの知る純粋無垢な、笑顔の可愛い姫さまの面影はなかった。すでに一人の女として開花しているかの様だ。
「はぁ。黒羽の姫さまは既にあの男に熱をあげられている。わたしに側女を命じながらも、姫さまご自身も欲しているのだ。しかし…彼のせっかん棒…わたしの膣に収まるのか?。…赤ん坊の通り道とは言え…不安だな…」
頭領である以上、わたしは野暮な事などしない。あの離れに黒羽さまと眠りこける八門獅子の二人だけを残して自分の部屋に戻った。姫も御身の大切さを御存知のはずだ。滅多なことでは身体を許したりはしないだろう。
そしてもしも八門が目を覚まして黒羽さまを襲ったとしても、姫さまの神通力には敵わないだろう。そして古くからこの大社を支援している四天童の重鎮たちに認められない事には、真の八門だと言えど血を結ぶことなど許されないのだ。もし強行でもしようものなら…この日ノ本の国は怨霊や魑魅魍魎の闊歩する魔界へと豹変してしまう。この国が闇に堕ちるのだ。
「さて…そろそろ禊場に行くか。(もしもかのえがいたら自慢してやろう。八門のせっかん棒の長さなど奴は知らないはずだからな。ふふ…)」
敬虔な参拝者がお参りに来る前に禊を済ませなければ。神殿の中にも巫女として足を踏み入れる事も少なくないのだ。賜り所の掃除や境内や手水場も整えなければ。しかし神職のお手伝いを任されているからには何ごとも身を清めることが先決。ここの禊場の湯船は広くて、かけ流しの神泉の水質も非常に良い。効能は疲労回復に始まり、擦り傷、切り傷、切れ痔に脱肛。そして美肌効果も半端ない。かのえがいたら背中を流してもらおう♪
「えええっ!?。にっ!?にじゅうにせんっ!もごもご!むー!?」
「声が大きいぞ?かのえ。…どこで誰が聞いているか分からんのだぞ?」
「ふむぐ。…はぁはぁはぁ。…こ、これが興奮せずにいられましょうか。そんな長さ…わたしのアレには収まりきれません。どうしましょう?うずめぇ。わたしは、わたしの身体はもう…こんなにも欲しがっているのに…」
白木の新鮮な香りが心地よい禊場。湯けむりの中に見つけたかのえに、こっそりと八門のせっかん棒の情報を伝えた。外にも漏れ聞こえそうな大声で長さを言おうとする彼女の口を慌てて塞いだ。声が余りにデカすぎる!
「う。ち!乳首を見せつけるな馬鹿もの!。乙女たるもの、その気になれば何とかなる!。いっそ、八門と心中をするつもりで突っ込んでしまえ。」
「そうですね。…こうなったら死なばもろともです!。例え子宮が潰れようと!八門様が喜んでくださるのならば!かのえは生命を捨てますっ!」
「……いや、かのえ?。(き、亀頭で子宮は潰れないから。たぶん…)」
禊場は黒羽さまの寝所にも近い。もしも依頼主である姫さまへのご報告前に、かのえに教えたとあってはお叱りを受けるかも知れない。しかし何れはあの男を共有する日も来るだろう。その予備知識として知っておくのは悪いことでは無いはずだ。それにしてもこの娘はこんなにも可愛らしかったか?。八門獅子の話をするたびに顔を赤らめおって。恋する乙女も良いが相手は二十歳のガキだぞ?。わたしとしては年上が良かったのだかな…