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66 - 第26話:恐ろしいニセ武器を作れ

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2025年10月22日

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第26話:恐ろしいニセ武器を作れ





武器製造研究室


旧日本の地下都市に隠された研究棟。

コンクリートの壁一面に光るパネル、赤く点滅する「極秘」のサイン。


そこに集められたのは白衣姿の若い研究員たち。

黒縁メガネの青年、髪を後ろでまとめた女性、無表情の技術者。

全員がヘッドセットを装着し、無数のホログラム画面に向かって指を走らせていた。


画面には「フェイク兵器開発プログラム」の文字が浮かぶ。


「AIで作った銃よりも、もっと“存在を疑わせない”武器を作れ」

監督役の将校が冷たく命じる。





ミサイルの電波ジャック


すでに大和国は「ミサイル電波ジャック技術」を実用化していた。

敵国が発射したミサイルは軌道を奪われ、逆に自国へ戻る。

だがそれだけでは足りないとされた。


「目に見えない“ニセ兵器”を作れ。存在を疑わせず、想像だけで敵を縛るんだ」





ニセ武器の開発


ホログラム画面には無数の設計図が並ぶ。


銃の形をしているが、弾丸が存在しない銃


ミサイルに似た映像だけを送り出す投影装置


存在しない大砲を街に見せるためのフェイクAR兵器



研究員の一人が驚きの声を漏らした。

「これ……実際には発射できません。ただ“あるように見える”だけです」


将校は薄く笑った。

「それでいい。人は映像と噂に怯える。恐怖は実弾よりも強い」





Zの影


暗い部屋で、緑のフーディを羽織った**Z(ゼイド)**がモニターを見つめていた。

「ニセ兵器か……いい響きだ」


画面には加工された映像が流れる。

ヨーロッパの軍港に並ぶ「大和国製兵器」。

オーストラリアの演習場で発射される「フェイクミサイル」。

存在しないはずの武器が、リアルタイム映像のように流れ続けていた。


「真実はいらない。“恐怖を持たせた”瞬間に、武器は完成するんだ」





無垢とふんわり同意


夜の配信。


まひろはグレーのパーカーにデニムのハーフパンツ。膝を抱えながら、無垢な声で言った。

「ねぇミウおねえちゃん……“ほんとに撃てない武器”って意味あるのかな?」


ミウはモカ色のブラウスにネイビーのフレアスカート。髪をサイドでまとめ、パールのイヤリングを揺らしながらふんわり笑った。

「え〜♡ でもね、撃てなくても“怖い”って思わせられたら、それが一番強い武器になるんだよ」


コメント欄は「なるほど」「心を支配する兵器」「実弾より恐ろしい」で埋め尽くされた。





結末


研究室の奥で、黒いケースが運び出される。

その中には「存在しない銃」の設計図データと、「幻影ミサイル」の投影装置。


監督役の将校は冷たく言った。

「撃てない兵器ほど、想像を掻き立てる。恐怖が国を従わせるのだ」


暗いモニターの前で、Zは薄く笑った。

「大和国はもう弾丸を撃つ必要はない。噂と影だけで、世界を沈められる」





無垢な問いとふんわり同意、その裏で“恐ろしいニセ武器”は完成し、実在しない兵器が現実よりも強く各国を縛っていった。

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