テラーノベル
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食器を洗って戻ってきたところで、あのマイクロバスが帰ってきた。
予定より30分位早い。
慌ててガス2つをつけ、先生分のうどん茹でとシチュー温めを開始する。
バスはゆっくり走ってきて、今朝と同じ位置に停まった。
全員が降りてくる。
「どうだった」
「楽しかったですよ、とっても」
これは向こうで唯一の中学生、須田さんだ。
中学生と言っても3年生で、先輩だけれども。
「思ったより水量もあって、いい感じで流れていますよ。最初だから、皆で真面目に漕いでいたら、思ったより早く進んでしまいました」
そんな話を聞きながら、僕は横目でうどん用のお湯の状況を確認。
よし、沸騰した。
うどんを入れて、かき混ぜる。
「それで御飯の方はどう?」
「シチューの方は完成です。小暮先生のうどんも、まもなく」
「ありがとう。なら食事にしましょうか。小暮先生、先に食べていて下さい。私はカヤックの用意の方を見ていますから」
うどんは、大分よれが取れた。
もう少しだ。
「それでは、後発隊は舟の準備をしましょうか。悠君、そのうどんはもう大丈夫だと思うわ。あとは先発隊と小暮先生に任せて、舟の方お願いね」
「わかりました」
という訳で、柏先輩に代わってもらって、バスの方へ。
カヤックは、折りたためる程度に空気を抜いてあります、という感じだ。
津々井先輩が操作して、バスの後ろのドアを開け、荷台リフターみたいなものを階段くらいの高さにセットする。
「本当はこれ、車椅子用の設備なんだ。でも荷物運搬用に便利だよ」
なるほどなと感心しながら中に乗り込み、舟を引っ張り出す。
けっこう重い。
濡れているせいもあるのだろうけれど。
「艇は丈夫だから、石の上を引っ張っても大丈夫よ。取り敢えず、中のカヌー関係を全部出して下さい」
という訳で、僕と津々井先輩中心で舟を引っ張り出し、
他全員で、パドルとかライフジャケットとかヘルメットを出す。
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