解釈違いくらいゆるしてください
「くっ…」
痛む腹を抑えて立ち上がる。
如意棒のことは噂に聞いたことがある。持ち主の思いのままに操ることが出来るらしい。
「え、まだ立ち上んの?まっさかぁ〜!
別にここ通らなきゃいいだけじゃん!」
それもそうだ。それもそう、なのだが..「こんなちびっこい奴らに負けたくねぇんだよ!!」…ということはさすがに言わなかったが。
「話してないで動け。舐めてるとやられるぞ。」
北朝鮮がそう急かす。
「うるさいなぁ、そんなこと分かってるってば!」
2人で揉めあっている間に刀を抜いておく。
「ふ…っ」
一息ついて、
一気に、間を詰める。
「のわっ?!?!」
刀の切っ先が、韓国の鼻先を掠める。
「あぶない…なぁっ!」
韓国が引きながら、如意棒を振り下ろしてくる。
それを刀で受け止める。
「僕の如意棒はそんなんじゃ斬れないよぉ!」
笑いながら挑発してくる。
元々そんなつもりは無いので、効くことはない。
「日本さーん!」
にゃぽんが少し離れたところから声をかけてくる。
「あたし、その2人知ってますよ!!」
もう少し早めに行って欲しかった…
そんなことを頭の片隅で考えつつ、韓国の攻撃を刀で去なしていく。
「えっとですねー!向こうの方にあるー!」
にゃぽんの方を伺うと、自分たちが進もうとしていた方向を指している。
「中国って人のー!仲間、らしいですーー!!」
なるほど。
「中国って悪い人ですー!」
何だ、その抽象的な..
「戦いにっ…、集中しろや!!」
韓国が大声を上げた。
「もういいもん!本気出す!!!」
まだ本気ではなかったと言うことか。いやまあ、こっちもだが。
と、その時、韓国の如意棒が電気を纏った。
「なるほど、自分の異能力を棒に…」
「そ!これは雷。君の持ってる刀は、電気を通すだろう?」
なるほど…だが、甘い。
「ふん。出来るものなら、やってみて下さい。」
そう挑発する。
「この…っ!」
韓国が電気を纏った如意棒を突き出してくる。
「ありがとうございます」
その棒を刀で去なし、…
「?!」
刀に、電気を纏わせる。
「雷、借りますね。」
そう一言断り、驚いて呆然としている韓国に一発。
「っがぁっ?!」
身体に電気が走ったようで、そのまま倒れる。
意識は…まだあるようだ。
だが、もう動く体力は残って無さそうだ。こいつ、自分が受けることを想定していなかったようで、雷に対する体制がほとんどない。
「ねぇ、北朝鮮っ、早くたすけてよ!!起こして!!」
韓国が北朝鮮に助けを求める。
だが…
「…」
北朝鮮は韓国を冷ややかな目で見下ろすだけだ。
「何見てるの!!早くたすけてよ!!!」
韓国が怒鳴る。と…
「負けるヤツは要らない、だそうだ。」
「は?!」
韓国が呆然とする。
「中国様がそう仰っている。」
そう言って北朝鮮が去っていく。
「ぁ….」
置いていこう、と背を向ける。
「ねぇ、ちょっと!」
韓国から声をかけられる。
「何普通にそっち行こうとしてるの!」
…は?
「ほら、早く立たせてよ!僕体が痺れて動けないんだから!!こうなったのあんたのせいなんだから!!」
何を言ってるんだこいつは。そう思っていると、
「しょーがないなぁー。」
そういい、にゃぽんが韓国を起こして..
「よーいしょっと。」
「「は??」」
私の背に乗せた。所謂おんぶだ。
「なんでこんなの乗せなきゃ…」
「なんでこいつに乗らなきゃ…」
じゃあ降りろ。
そういっても、体が痺れるからヤダ、とか言うんだろうな…そうしたら一層めんどくさい。
….よく見たら顔も可愛いしな。別にいいか。
「…痺れが治まったら降りろよ。」
こうして、旅の仲間が増えたのだった。
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