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その後、一週間過ぎても、瑠衣の体調は快方に向かうどころか、食欲は更に細くなり、昼間に起こる眠気も毎日のように続いていた。
加えて胃がもたれているようにムカムカした感じもするし、吐き気も時々ある。
日中は家事を熟しているが、疲労感に襲われてソファーでうたた寝する事も増えてきた。
今の体調を考えている瑠衣の頭の中に、想像すらしたくない二つの漢字が過っていく。
(もしかして…………やっぱり……!!)
思い返せば、最後に月の物があったのは四月の中旬くらいだったか。
以降、あるはずのモノは、来る気配すらない。
考え始めた途端、鼓動がドクドクと嫌な音を立て始める。
夕刻になり、侑はまだ帰宅していないが、調べるなら今のうちかもしれない。
瑠衣は自宅の鍵とスマホ、財布を持ち、エストスクエア内のドラッグストアへ行こうと決めた。
玄関のドアを開けると、タイミングが悪かったのか、ガレージに駐車した車から侑が降りてきた。
「瑠衣? 体調が悪いのに、こんな時間からどこへ行くんだ?」
普段、夕方は家にいる瑠衣が出掛けようとしている様子に、彼は怪訝な表情で見やると、彼女は瞳を泳がせながら言い繕う。
「ちょ……ちょっと足りない食材を……買いに……」
「…………」
侑は彼女が何かを隠してると思ったのか、鋭い目つきで瑠衣を射抜いたまま。
「…………嘘を言うな。瑠衣、どこへ行くんだ?」
責められているような侑の口調に、瑠衣は顔を歪めさせ、無言のまま走り出した。
「瑠衣! 待て!!」
侑も慌てて後を追うと、エストスクエアの地下広場へ繋がる小径の途中で細い手首を捕まえたが、更に抗おうとする瑠衣。
「離して! 来ないで!!」
「瑠衣!!」
侑の隙を見て腕を振り切り、瑠衣はドラッグストアへ駆け込んだ。
(何を…………アイツは何を隠している?)
彼から逃れる彼女に、侑は瑠衣の隠している事が気になって仕方がない。
侑は前髪を大雑把に掻き上げながらため息を吐くと、彼女が店舗に入店してからしばらく経った頃にドラッグストアの中へ入っていった。
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