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#あやかし
がくじゅつてき・あかげ
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ねこさん⛄️
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ふぃる汰
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星桜かい
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今日の午後は久々に外出。矢車ちゃんと薄荷ちゃんがコンビニもコンビニATMも未体験なので、一度一緒に行こうと思って。外出それだけじゃつまんないから、駅前に行ってお買い物しようとも言ってある。
「でも、2人ともこれまでお買い物で駅前に行ってたでしょ? それでもコンビニ経験なかったの?」
2人にそう聞いてみると、2人とも「無理ですよう」という返事だった。
「こんな高いお給料で雇ってもらってるのに寄り道なんて……」
「お買い物はスーパーとドラッグストアですんじゃいますし……」
私はそこまで固いこと言うつもりじゃないけど、真面目に仕事してくれてるのはありがたい。なので、2人にはこう言っておいた。
「そういう真面目な子を雇えるなら、高いお金払った価値はあるわ」
2人とも、はにかんで照れ笑いしていた。
そういう訳で、久々に電動車椅子の出番。充電しといて良かった。車椅子に乗ると、薄荷ちゃんが「え、足もお悪いんですか!?」と目を丸くした。
「別に悪くないけど、私多少歩くだけで熱出るからさ、車椅子あったほうがいいんだよね」
「へええ……」
矢車ちゃんが言った。
「あ、だから外出の付き添いが必要だったんですね」
「そうそう、まあ必要なら一人で行くけど、人がいるときなら一緒に来てくれると心強いなって」
ヤカに「お留守番よろしくね」と言っておくと、ヤカは{できればこれを持っていってほしい}と、丸くて透明なものを差し出してきた。
「え? いいけど……何これ?」
{私の分体だ}
「分体!?」
{私ほど並行作業は得意ではないが、私並みの思考はするし、私程度の変形能力も持つ}
丸くて透明なスライムは気泡を飲み込み、その気泡をあっという間に細かくして白くなり、平べったくなって私のひざ掛けみたいになった。そしてなんとしゃべった。
{では留守を頼む、私}
{頼まれた、私}
「自我は共通なんだ……」
何度も助けてくれて友好的で話が通じるから忘れてたけど、ヤカってだいぶびっくりどっきり生物よね……。
そういう訳で、3人から4人となり、まず駅に行く途中のセブンイレブンに突撃。2人とも、店内を物珍しそうに眺めていた。
「何でもありますねえ……」
「でもちょっと割高ですねえ」
私は苦笑した。
「いつでも何でも手に入る代わりの値段よ、しょうがない。コンビニにしかないものは、コンビニ限定のお菓子とか、食べ物全般かな。バズるものもあるから、矢車ちゃん興味あるんじゃない?」
矢車ちゃんは真面目な顔で言った。
「入念に下調べした後に来たいですね」
「あはは、そう。お休みの日とかにまた来たら?」
「でも、西館の勝手口お休みの日に使っていいんですか?」
「別にいいよ、お休みの日に駅前でも遊んできなよ」
「ありがとうございます!」
矢車ちゃんは深々と頭を下げた。私、人にこんなに深々と頭下げられたことないな……。
コンビニATMも1人ずつ操作してもらうことにした。銀行のとそんなに変わらないと思うけど、通帳が使えない辺りで2人はつまづいていたらしい。私は優しく声をかけた。
「別に怖くないから。カード入れて、暗証番号入れて、引き出すなり預けるなり。小銭は使えないけど」
薄荷ちゃんが不安げに言った。
「残高も見れますか?」
「見れる見れる。毎回暗証番号入れなきゃならないけど」
2人とも恐る恐る操作し、難しいことはないとわかったらしくて表情が明るくなった。私は言った。
「今日、好きなもの何でもひとつ買ってあげるけど、ここで買う? 駅前まで取っとく?」
「え! いいんですか!?」
「そんなにいいんですか?」
矢車ちゃんは素直に喜び、薄荷ちゃんはかえって当惑している。性格が出るなあ。
「その代わり、私の行きたいところにちゃんと付いてきてね。私、パン屋さんと無印良品行きたいの」
「お供します!」
「ちゃんと付き添います!」
「じゃ、よろしくね」
そういう訳で、私たちは次に駅前へ向かった。
コメント
1件
久々の外出回、ほのぼのしていて温かい気持ちになりました!矢車ちゃんと薄荷ちゃん、それぞれ性格がよく出てますね。矢車ちゃんは素直にはしゃいで、薄荷ちゃんは「いいんですか?」と遠慮がちで。その対比が愛おしいです。ヤカのスライム分体が車椅子のひざ掛けになってしゃべるシーン、SF要素なのに日常に溶け込んでて好きです。コンビニATMにドキドキする2人を見守る主人公の優しさも素敵。おやつを買ってあげる約束、次が楽しみです!