鍋や食器を台所へ持っていって洗った後、家の鍵を閉めてテントの中へ。
丸く座ってUNOやハゲタカの餌食なんてカードゲームで戦った後。
「今日は疲れたでしょうから、そろそろ就寝しましょうか」
先生の言葉で寝袋を広げる。
なお枕は、寝袋の袋等に先生供給の雨具とかタオルとかを入れて作っている。
キャンプ等では着替えを使うとの事だ。
そんな訳で皆で横になったのだけれど。
眠れない。
端っこで良かったとは思う。
両側が女の子だったら間違いなく、もっと緊張しただろう。
そうでなくともちょっと固まっている。
既に誰かの寝息が聞こえているし。
寝袋の中にもぐってスマホを見てみる。
時間はまだ20時過ぎだ。
これは確かに眠れないよなと、ふと思う。
スマホを消して寝袋から少し顔を出す。
何か女の子っぽい匂いがするような気がする。
わかっている。気のせいだ。そう思っても……
僕以外の寝息が聞こえる。
この方向と感じからして、これは栗原さん。
でもその隣の竹川さんも既に熟睡中だな。
寝息でそんな事までわかる訳で……
寝袋の中でスマホを起動して、再び現実逃避。
そんな事を何回か繰り返す。
先輩は寝息をたてずに寝るとか。
竹川さんは時々いびきをかくとか。
先生はいびきはかかないが、寝息だけでもけっこうな音量だとか。
そんな必要ない知識ばかり増えたところで。
記憶が確かなら、22時12分から3分位後。
僕はそれに気づいた。
最初は誰かがスマホをつけたのかと思った。
でも光の角度が違う気がする。
懐中電灯と違うような気もする。
明かりが近づいてくるような気がする。
足音とか一切無いけれど。
そして……






