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しばらくすると、私に新しい友達ができた。その人は「佐名(さな)」という名前だ。佐名にはたくさんの友達がいて、今日皆で買い物に行くことにした。私とは違って佐名は明るくて性格もよくて、申し訳ないが見た目は中の下くらいだがたくさんの友達がいる。こんな人と私が友達になっても良いのだろうか?まあ向こうから誘ってきたから良いとしよう。
集合場所へと向かった。そこは屋外で、ベンチとテーブルがある。既に来ていた皆は世間話や身内の話をしていた。全員揃うと歩き始めた。やはり皆仲が良いみたい。私のことは皆まだ知らない。なぜならまだインタビューは放送されていないからだ。
やがてデパートに着き、皆で買い物を始めた。とても可愛いワンピース、カッコいい厚底のブーツ、もふもふのクッションなど、たくさんの物が置いてあった。さすがはデパートだ。デパートは人生で2回目だ。いつも少し大きめなショッピングモールにいっている。いや、いつもはスーパーだが。
慣れないデパートでの買い物を終え、デパート内にあるカフェで昼食をとることにした。皆はウキウキしている。皆いわく、ここは前話題だったお洒落なカフェらしい。混んでいたが幸いにも席は取れた。注文を終え、話し始めた。珍しくここのカフェにはテレビがあるらしい。たまにこのような店は見かけるが、カフェにあるのは相当珍しいだろう。探してみると、私の後ろ(上についている)にあった。友人はテレビを見始めた。今の時間帯はニュースがやっている。友人はニュースが好きなのだろうか、と考えたその時。佐名の友達の羽弥(わや)が「これ、佐名が連れてきたやつじゃね?」と言った。そう、今例のインタビューが放送されたのだ。他の客達は画面内の私について変なやつだの、キモいだの、見損なっただの口々に言った。本人思いっきりここいますけどー?気づけないんですかー?控えめにいって凹んだ。あれほど頑張って耐えたというのに。
友人達は理解してくれると思った。だがしかし、全く違った。周りの目など気にせずに「気持ち悪い!きしょい!こんなのと仲良くしてたの?こんなのとさっきまで話してたの!?もういい、嫌い!私達帰るから。お代は全部あんたが払うように言っておくから!」
とだけ言い残して、皆行ってしまった。裏切られた気分だ。他の客は皆こっちを見ている。私は今皆の時間を奪った。