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「登山だと、行動水は2リットルが基本。でも今日のコースなら、1リットルで充分だろ。自分が飲むという自覚があれば、多めに買っておけばいい。お昼はビニールシートに座って食べるから、何でもいい。ただ、弁当ならザックの中でぐちゃぐちゃにならないよう注意な」
川俣先輩が、そう説明する。
飲み物は値段と分量を考えて、水1.5リットルのペットボトル1本にした。
単に1リットルを買うとした場合、これが一番安いから。
紙パックだともっと安いが、水筒代わりにならない。
そして昼食は、菓子パン3つ。
これもコストパフォーマンスを考えてだ。
菓子パンなら、サンドイッチ1個の値段で2個買える。
貧乏な発想と思わないでくれ。
奨学金の生活分は、結構ぎりぎりなのだ。
ちなみに栗原さんは、水が500ミリのペットボトルで一番安いものを2本。
菓子パン2個。
多分、僕と同じ節約志向なのだろう。
竹川さんと先輩は、色々買っていたけれど。
そんな感じで買い物をして、
厚生棟を出ると、ちょうど先生が来ていた。
「おはよう。皆、準備はいいみたいね」
「昼食と行動水は買ったから大丈夫です。今日は非常食はいいでしょう」
「一応、私が色々持ってはきていますけれどね。貸し雨具も含めて。今日は皆で話しながら、のんびりと行きましょう。ただ、野鳥観察の人達が多分入っているから、その辺では静かにしてあげてね。
では、私が一番前で、最後は川俣さんお願いしますね。あとは自由だけれど、人がいるところは1列でね」
という事で、スタートする。
時計を見ると、ちょうど9時だ。
最初は、学校前の林戸川沿いに走る林道を歩いて行く。
涼やかな感じで、気持ちいい。
所々、川が近くなって下りることも出来るようになっている。
川自体は、緩やかな流れで、渓流という感じではない。
でも、水は綺麗だ。
「いい感じですね。森林浴って感じで」
「この辺はな」
太くなったり、細くなったりする砂利道を歩いて行く。
時々、でっかいレンズをつけたカメラを持った人がいる。
あれが野鳥観察かな。
そのあたりは静かにして、あとは話しながら歩いて行く。