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2010年 9月28日 月曜日
その日は突然やってきた
1週間前
2010年9月21日 月曜日
「こらー!起きなさい!遅刻するよー!」
午前6時50分
小さな一軒家に早朝とは思えないほどの大きな声が聞こえた。
ド、ド、ド、ド、
一段一段階段を上がってくる音が聞こえてくる。
ガチャン!
乱暴に開けられたドアの先には母が立っていた。
「幸太!早く起きなさい!遅刻するよ!」
「ん……あと5分……」
「5分も1分もないわよ!」
そう言われ眠たそうに瞼を擦る少年、水守幸太は目覚めた
否、目覚めさせられた。
渋々着替え1階に降りたら。
「あれ?今日は早いね」
「兄ちゃんおはよ!」
リビングで先に食事を始めていた姉・水守美愛と弟・水守純太が朝の出迎えをした。
「ん?父さんは?」
幸太が疑問に思うと
「お父さんなら幸太が降りてくる10分前くらいに行ったよ」
朝ごはんの玉子焼きを口いっぱいに頬張りながら美愛が行った。
「ほら、幸太の分はここにあるからちゃっちゃと食べて学校行きなさい」
「はぁい」
幸太の食事の席は階段から1番近い所だ
すると食べ終わった純太が隣まで来て
「兄ちゃん!土曜日!来れる?」
「土曜日?」
何かあったっけと思ってみると
「今週の土曜日は純太の運動会よ」
そうだった
今時の幼稚園というものは9月に運動会があるのかと聞いた時思ったのだ。
「お母さん、私の体育祭来れなさそう?」
「そうねぇお父さんが美愛の頑張ってるとこみたいって言ってたから、 お父さんさんは美愛のとこにお母さんは純太のとこに行くつもりだけど」
そういえば美愛の高校も土曜日は体育祭だ
「幸太はどっちに行きたいとかある?」
「んー、純太の運動会を見に行こうかな」
家に居てもすることが無いしどうせなら可愛い弟の姿を見たいと思った幸太
「え!?兄ちゃんくるの!?やったぁ!僕かけっこで1番最初に走るから見ててね!!」
その横ではしゃぎまくる純太
今日も我が家は幸せだ
各々が準備をし始め家を後にする中、幸太は未だ家の中にいた
幸太の家は小学校が近いから登校時間ギリギリまで家に居れるのだ
幸太が荷物の準備をし終わりテレビでも観ようかとリビングに降りた時
ピーンポーン
インターホンがなった
郵便かと思いモニターを見てみると
そこには幸太と同じくらいの男の子がいた
その後ろには中学生と言われても納得が行くほどガタイのいい男が2人
化粧をしているであろう女子が1人幸太は知っているその男の子の名を
「こーたくーん」
ニヤニヤとしながらこちらを見てくる
「華野 憂くん?どうしたの?」
華野憂、学年…いや学校一のイケメンと言われている程整った顔立ちをしている美少年
「いやーたまには一緒に学校に行こうと思って」
「とりあえず出てきてよ」
「わ、わかったよ」
どことなく薄気味悪い笑みを含んだその声に不信感を抱きながら用具を持って玄関を出た
この時、幸太はまだ知らなかった
この先に待っている地獄を……