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#衝撃のラスト
山根利広
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近藤の家に2人の若者がやってきた、と言っても若者というより青年だが。
「あちゃー、こりゃすごいわ」
「聴いてた以上やなー」
2人はきっと生き霊がみえるのであろう、かつ慣れていてそこまで驚いてはいない。
「まだ今はおとなしい方やな、サクッとやるから由貴、早よ始めるで」
「おっす」
1人は近藤より少し背の高い黒ずくめのスーツでサングラスをかけて黒の手袋をつけている。もう1人は背が高くラフな格好でビデオカメラや機材を持っている。
近藤はそれらの機材を見て
「撮影するのか?」
と手際よく撮影準備をする2人を止めようとする。
「記録用のためです。あと所長から聞いてませんかね、撮影にご協力いただき、こちらの映像を資料としてネットで流すご了承をいただければ料金を割り引くと」
「そ、そんなの聴いておらん。ネットで流すなんて……」
「大丈夫です、プライバシーはしっかり守って修正して流しますので。あとこのカメラにはその生き霊は映ることはありません……」
「ほんと大丈夫か」
「大丈夫です。プライバシーはお守りします、早くやりたいので、手短に」
早速以外も電源を入れて近藤夫婦を畳に座らせ、黒ずくめのスーツの男が2人の前に立つ。
「申し遅れました、わたくし……コウと申します。この横にいるのはカメラマン兼相方の由貴、由貴は撮影メインですが霊の種類によっては私と変わることがあるかもしれませんが……メインは私が生き霊と話しをし、どう除霊するかきめたいかと思います……」
「は、はぁ……も、もういい、なんとでもしてくれ。これをなんとかしてくれ」
近藤はもう限界であった。どこに生き霊がいるかわからぬとりあえず指を刺して自分よりもだいぶ若い見ず知らずの除霊師と名乗るコウに不信感しか抱けない近藤。コウは近藤夫婦を見る。いや、その背後をみている。彼は平然と慣れた顔をしつつも額から汗を流している。
「では、始めさせていただきます」
コウは両手を構え、念仏のようなものを唱えながら何度も組み替える。近藤にとってステレオタイプのアニメや架空出来事のようなものにしか見えない。本当にこんなもので効果はあるのだろうか、疑うしかない。
「近藤さん、この生き霊はとてつもなく大きいものです。よくもまぁ十年近く……耐えたものです」
「そうだ、ずっと苦しめられていた、最初は怪我の後遺症かと思ったんだが……全くもってよくならん。病院もどれだけ変えたことか。どれだけ医療費がかかったことか、待たされたことか……」
「並ならぬ生き霊だ。女性、取り憑くだけでもかなりの恨みと体力がないと……心当たりはありますか」
「心当たり……ある、ある、ある……絶縁した妻の家族だ」
「そのご家族は女性?」
「妻の弟夫妻だ、あと妻の独身の妹。妻の母親の遺産を勝手に猫ババしやがって。こっちが話をしたらそんなことするわけない、こっちは介護をしとって見合った金額を訳あったと言っていた。んなわけないだろ、不公平だ、こっちも何度も通っていたんだ。一時間以上かかって面倒を見にいったんだぞ、しかも妻は母親から虐待を受けていたのにそれでも自分の母親だからと心配して……」
コウは首を振った。
「女性1人です、白髪の女性です。1人でこれだけのパワーを使えるなんてありえないです」
近藤は首を捻った。
「だったらあれか……近所の竹本っていうばあさんか。町役員を一切引き受けず……独身の息子が家に居るのに全くやろうともせず、こっちがなぜやらないと言ってから毎日のように嫌がらせして来て、少し車を外にだしただけで……警察に通報しやがって。本当に良い迷惑だったんだよ」
コウは首を横に振る。
「そんなに婆さんでもなさそうだ。きっと恨みのパワーが強すぎて白髪になってしまったんでしょう、他に心当たりは」
「そんなの知らんわ、さっさと退治してくれ」
「いや、正体がわかった方が……あなたもスッキリするんじゃないですか」
近藤は机を叩いた。隣にいた妻は怯え震えた。それにはっとした近藤は我に返った。
「……すまん、でもいい加減にしてくれ。なんの生き霊がわしらを苦しめているんだ……ずっと苦しんでいたのに!!! 妻もこんな……こんなのになってしまった」
と妻を指差す近藤。縮こまり、嗚咽を漏らしながら涙かよだれか何かわからないものを流し続ける。もはや老人でなくて人間でもない何にもない塊にしかすぎない。
「その生き霊も言っておりますよ……わたしも長い間苦しんできた、どこに助けを求めても誰も助けてくれなかった、たらい回しにされていたって」
コウがそういうが近藤は見当がつかないが……。
「……もしかしたら……もしかして……」
とその時だった。
コメント
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うわ、今回は除霊師コウと由貴が登場か!スーツにサングラスのコウと、カメラマンの由貴のコンビ、めっちゃキャラ立ってて面白いわ。生き霊が白髪の女性ってところで、近藤が「もしかしたら」って言いかけたのが気になりすぎる…次回が待ち遠しい🔥