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「カルツェル君。おはよう。」
鈴のように繊細な声が部屋を出ると同時に聞こえた。真っ白なブラウスに薄手のカーディガンを羽織り、青いロングスカートがふわりと揺れた。焦茶色の長い髪を後ろでまとめあげていた。
「おはようございますっ!ルーニオさん」
ルーニオさんは俺達の上司に当たる人で、人当たりが良く、口元のほくろがとても女性らしさを引き立てていた。
「おはよう。シクロロ君。」
「・・・。」
いつのまにか背中に隠れていたロロがルーニオさんをガン無視したので、いつも通りゲンコツをした。
「イッッッタア!!!」
「あ、い、さ、つ!」
「・・・おはよう・・ございます。」
聞こえないぐらい小さい声で言ったが、言ったので見逃した。俺の肩ぐらいまでしかないロロの背が一段と低くなった。強くしすぎたかもしれない。
「大丈夫?ごめん、痛かった?」
「・・・う。」
ちょっと不満そうな顔が長い前髪から覗いていた。まだ怒ってる?と言っているようだった。
「もう怒ってないよ。」
雲が溶けてなくなったように笑顔が向けられた。笑うロロがたまに極たまに、、、
怖くなる。
「今日はしっかり働いてね?ロロ、昨日サボったでしょ!もうっ」
「分かってるって〜」
寮を出て会社までの道をロロと歩く。いつも通りの街、人、今日も平和でありますように。