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そしてサングラス姿で戻ってきた先生2人は、どちらも上機嫌な感じだ。
2人でバケツ2つ。
片方が貝とか野草、もう片方は、カツオっぽい魚と大きいイカだ。
「スマとコウイカですね。ちょっと大人らしい事をしようと思って、ルアーとエギングをやってみました。歩いて島一周しながらですね」
島一周か。
足場が良くないし、結構大変だったのでは……
まあ体力化け物級2名だから、気にしてはいけないのだろうけれど。
「あと今日は豪華な夕食になると思いますよ。秋津女子組も色々と本気を出していましたから。こっちはこっちで、皆さん順調なようですしね」
「なら、こっちは半身をなまり節にしておくのですよ」
未亜さんがキッチンで奮闘中。
いつの間にか彩香さんと美洋さんが手伝っている。
そして。
「ただいまー」
秋津女子組が帰ってきた。
バケツに山盛り、という感じで魚を入れている。
何か市場みたいな感じだ。
「何だその磯場大量虐殺みたいなのは」
朗人先輩が、そう言って苦笑している。
何か心当たりがあるのだろう。
「それで申し訳無いが朗人、頼みがある。実はうちのチーム、誰も魚を捌く自信が無い。だから理奈に教えがてら、手伝ってやってくれ」
「ほいほい」
透里さんの、その微妙に調子がいい台詞に、朗人先輩がよいしょと身を起こす。
「すみません」
「いいえいいえ」
朗人先輩は理奈先輩に、そう応えて。
「でも僕も魚は高校入ってから覚えた程度だけどね。ただ今はキッチン使っているし、次は先生のスマを優先した方がいいから、もうちょっと後になるかな。どうせ魔法で氷温状態にしているんだろ」
「当然よ。ただ電撃魔法を使ったから、若干タンパク質が変質しているのもあるかもしれない」
「心得た」
なんか普通じゃ無いやりとりをしているけれど、きっと秋津的には日常なのだろう。
そして、スマを捌き終えたらしい先生からの提案。
「天気の悪い日に備えて、南蛮漬けとか作っておきますか。ちょうどいい小魚があれば、まとめて面倒見ますよ」
それは嬉しい。
「先生、お願いします。うちは小魚けっこうあるもので」
そんな感じで昼と比べて、断然豪華な夕食の準備が始まる。