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迷いの竹林を暫く1人彷徨う。
1人だけとはどれだけ寂しいものか。
普段から霊夢といる所為だろう。
だから、今までほとんど1人を経験したことがない。霊夢と出会う日から、私は1人にならなくなった。
霊夢と出会って、かなり人生が変わった気がする。
霊夢のおかげで、私には夢ができた。
〈霊夢を超える魔女になる〉
ただの魔女じゃない。霊夢を超えるんだ。
私は霊夢と初めて会った日、霊夢と初めて弾幕ごっこをした。
その日、霊夢の強さを思い知った。
その日にその夢ができた。霊夢を超えてやるって。
絶対超えてやる、と。
私にとって霊夢はライバルで、相方で、親友で、憧れでもある。
私にとって霊夢は、人生を変えた人だ。
そんな人が幻想病になってしまうなんて。
私は最初絶望しか頭になかった。
早く霊夢を戻したい。
早く霊夢が元気になることを祈っている。
「…おい」
誰かに話しかけられて、私はビクッとしてすぐ振り返る。
迷いの竹林の案内人、藤原妹紅だ。
「こんな所で何をしているんだ…いや、言うまでもないか。霊夢の所へ行こうとしているんだろ?」
全て察せられた。
「ほら、こっちだ。ついてきな。」
私は黙り、妹紅の後ろをついて行った。
「珍しいな、お前が元気じゃないなんて。まぁ、霊夢がああなったら、そりゃそうなるか。」
私に話しかけているつもりだろう。でも、私は黙りこくり相槌を打つだけ。妹紅が独り言を話しているように見えてしまう。
気ずけば永遠亭に到着していた。
妹紅は察したのか黙って戻って行った。
私は永遠亭に入る。そのまま医務室に入る。
無意識に、私は障子を強く開けた。
だが月の賢者、八意永琳は一言も動じない。
私は永琳に向かって大声で怒鳴った。
「どうして…どうして中々霊力が貯まらないんだよ!!!」
私には大きな疑問があった。それは霊力の蓄積の遅さ。
普通に霊力の蓄積は一日で終わるはずだ。
なのに、何故か霊力の蓄積に1週間もかかっている。
何故だ、と、私には大きな疑問になっていた。
永琳は一言も言わない。私は怒鳴り続けた。
それからまた3時間後。
私は自宅で疑問を残しながら眠りについた。
翌日。ベッドの横に手紙が置かれていた。
私は内容を確認した。
やっとだ、やっと…
私のくらい気持ちがやっと晴れた。
手紙の内容は、霊夢の砂化が治った事を知らせる内容だ。
私は家を飛び出し、箒に乗り真っ先に博麗神社へ向かった。
私は箒に乗りながら少し中を覗いた。
霊夢の手足が戻っている。私はとても嬉しくて、嬉しくて、大きな声で、
「霊夢!おーい!」と言った。
霊夢も嬉しそうに返事を返した。
私にとって霊夢は、最高の相方で、ライバルで、憧れで、親友だ。
〈次回 フラン編〉