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錆の都送り

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錆の都送り

75 - 第75話 んな簡単に死ぬわけねえだろ

2024年11月28日

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冥王が膝をつき、虚無の手の力が消え去ると、静寂がホールを包み込んだ。鋼谷と篠田は戦いの余韻を感じつつ、冥王の倒れた姿をじっと見守っていた。冥王会の幹部たちもその場に静まり返り、何も言わなかった。

だが、その静寂を破ったのは、冥王自身の声だった。

「ふん…そんな簡単に…死ぬわけねえだろ…」

冥王の体が震え、膝から立ち上がろうとした瞬間、空気が一変した。鋼谷と篠田は一歩後退し、冥王の変化に警戒を強める。冥王はその顔に血を滲ませ、にやりと笑いながら、再び自分の手を広げた。

「死なせるわけがない…俺は冥王だ。」冥王の言葉に、冷たい威圧感が漂った。

その言葉と共に、再び虚無の手が具現化し、今度は鋼谷と篠田に向かって伸びてきた。その力は前回とは比べ物にならないほど強力で、周囲の空間を完全に歪め始めていた。冥王は、自らが力を使い続けることで、再びその手の力を増幅させているようだった。

鋼谷は異常な力を感じ取り、行動に移す。篠田も同様に動き、冥王の異能を打破する方法を模索しながら、素早く動き回った。

「このままじゃまずい!」鋼谷は一瞬で冷静になり、篠田に声をかける。「お前、準備してくれ!」

篠田は頷き、周囲の物質を活用して冥王の力を削るための準備を始めた。鋼谷は冥王の虚無の手をかわしながら、彼に一気に近づこうとした。

だが、その瞬間、冥王はにやりと笑い、再び虚無の手を鋼谷に向かって放った。今度の一撃は速度も強さも段違いで、鋼谷が間一髪で避けることができても、篠田にまでその圧力が届いていた。

篠田は冷静に自身の力を使ってその圧力を受け止め、すぐに反撃の準備を整える。

「やっぱり…そんな簡単に終わらせるつもりはないか。」鋼谷は冥王の手をよけながら、冷静に言った。

冥王の表情が変わった。彼の目には明らかな怒りが宿り、次の瞬間、その怒りが爆発するかのように、彼は全力で異能を放った。

「お前ら…消えろ!」

虚無の手が今度は、鋼谷と篠田だけでなく、その周囲の全てを無に返すかのように広がり、鋼谷はその力に圧倒される。だが、彼はただ諦めるわけではなかった。

「俺は…絶対にお前を倒す!」

鋼谷はその言葉と共に全力で駆け出し、冥王の異能を振り払おうとした。そして、篠田もまた鋼谷に合わせて、冥王に一撃を加えるべく動き出した。

その時、冥王は一瞬の隙を見せた。彼の力が一瞬弱まったその隙を突いて、鋼谷は一気に冥王に接近し、篠田の援護を受けながら、冥王に致命的な一撃を加えた。

冥王は一瞬の驚きの表情を浮かべ、次の瞬間に激しく倒れ込んだ。虚無の手が消え去り、その場に静寂が戻った。

「これで…終わりだ。」鋼谷は冷徹に言い放ち、冥王の倒れた姿を見つめた。

だが、冥王は倒れながらも、どこか冷静さを保っていた。そして、彼は鋼谷の目を見据え、最後の言葉を発した。

「お前らに…まだ…分からんことがある…」

その言葉を聞いた鋼谷は、冥王が完全に死んでいないことを感じ取った。冥王の力は、まるで死んでもなお、存在し続けるような不気味なものだった。

鋼谷は深く息を吸い、冥王の最後の力を完全に断つために、一歩踏み込んだ。

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