TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

軍師の嫁取り

一覧ページ

「軍師の嫁取り」のメインビジュアル

軍師の嫁取り

8 - 戦の前には女あり1

♥

37

2023年11月02日

シェアするシェアする
報告する


孔明は、見惚れていた。前に座る、己が妻に……。


いや、正確には、何やら口早に語りつつ、筆を走らせている妻の、瞳に。


何故、睫毛《まつげ》が、ああも長いのか。


さらに、思う。どうして、女人は、艶やかな肌にわざわざ、化粧を施すのか……と。


男の自分よりもキメの細やかな肌に、白粉などはたかなくても良いだろうに。


ふと、妻の肌の感触を思いだし、孔明の胸は、高鳴った。


いったい、どうして、そのような事を考えてしまったのか、と、後悔のような物に襲われるが、孔明の胸は、容赦なく、ドキドキと、鼓動を早めてくれた。


「で、旦那様。何を、そわそわしておるのですか?!」


「いや、それは、黄夫人、私は、何も、そわそわなどは……」


「きっと、私の話など、馬の耳に念仏なのでしょ?」


「いやいや、黄夫人、馬だなんて、私は、歩きで十分ですから」


ほら、人の話を聞いていない、と、黄夫人こと、月英は、きっと、孔明を睨み付けた。


「はあ、申し訳ございません。聞いては、いたのですよ。ただ……」


「ただ?」


「黄夫人の、睫毛に見惚れていたのです。なぜ、そのように、長いのかと」


ふう、と、息をつき、次に来るであろう、叱咤を孔明は待った。


「……もう!」


「もう?ですか」


「は、はい、これをっ!!」


「うむ、地図ですか……」


手書きの国土の略図を手渡され、孔明は、しげしげと見た。


差し出してきた、月英の頬が、ほんのり染まっている事など、孔明は知る由もなく、


「これは、なんでしょうか?」


などと、のたまっている。


「勢力図ですっ!」


月英の勢いに、孔明は、肩をびくりと揺らしつつも、おおおっと、呻いていた。


一方、なんとか、息をととのえ、平常心を呼び戻した月英は、よろしいですか、と、孔明へ意見し始めたのだった。


この作品はいかがでしたか?

37

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚