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「あと一時間ほどで『宴会場』に到着か。お前、喉乾いてるだろ? とりあえずこれでも飲めよ」


リーダー格の男と思しきヤツが得体の知れない飲み物を瑠衣に無理矢理飲ませた。


「うぐっ……んんんっ…………がはっ……げほっ…………んぐっ」


安っぽい粉ジュースのような味にむせ返り、瑠衣の口角から液体が零れ落ちる。


「おい。全部飲め」


男が強引に瑠衣の口へ注ぎ込むと、空になったペットボトル容器を座席の最後部へ放り投げた。


黒のバンは高速から山道に入ったようで、走行中、時折大きく揺れている。


やがて車が停車し、『降りろ』と命令された瑠衣は、男らに囲まれたまま腕を半ば強引に引かれていった。




「きゃっ」


途中、転びそうになると、『モタモタしてんじゃねぇぞ?』と脅され、屋内と思われる所へ連れて行かれる。


扉が開いたような音が聞こえ、瑠衣はまだ目隠しされ、両手を縄で縛られたまま。


「ここへ座れ」


言われた通りに座ると、瑠衣の隣に沈み込んだ感覚が伝わる。


恐らくソファー、またはベッドの上なのかもしれない。


何者かに肩を抱かれ、瑠衣の背中が凍りついたように震えた。


縄を解かれてホッとしたのも束の間、今度は左手首に縛られ、何かに括り付けられたようだ。


ここに連れて来られてから、瑠衣は身体に異変を感じた。


やたら身体が熱っぽく、痺れがジンジンと下腹部から湧き上がってくるような感覚。


痺れがいつしか疼きに変わり、自分の意思とは裏腹に、ムズムズした感覚を身体を交える事で鎮めたいという浅ましい欲。


「さてと、目隠しを外すとするか」


言いながら男が目隠しを外そうと瑠衣の身体を掠めた瞬間。


「ひゃんっ……」


瑠衣は堪らず嬌声のような声を上げた。

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