SELENのおかげでメンタルが落ち着いた私は、休憩後のアルバイト競争も笑顔で頑張ることができた。
相変わらず行列ができている。私の屋台だけではなく、華蓮の列もそうだ。
意外とメリッサが苦戦しているように見えるのは、メリッサのファン層はOLが多いからかもしれない。OLは平日の夕方の今、メリッサに会えるとわかっていても職場から出られない人が多いだろう。
「SELENちゃん、だいしゅきです」
大学生の男の子がたい焼きを大事そうに手にして列から出た直後に、舌足らずな可愛らしい声が聞こえた。私が反応して視線を落とすと、母親に手を引かれている四、五歳くらいの女の子がいた。
「ありがとう」
私は幼女に微笑んだ。
「たいやきふたちゅください。まりとママのぶん」
「ちょっと待ってね」
たい焼きの袋を手渡す********************
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