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私は個人で絵のモデルをやっている。今日は公民館の一室で行われる絵画教室に、モデルの仕事で来ている。倉庫みたいな場所が着替えのスペースになっていた。
そこで私は服を脱ぐと、バスタオル一枚になって、アトリエの方に行った。そこには先生らしき人が待っていた。三十代くらいの男性だった。
「じゃあ、お願いします」
「はい」
私はアトリエの中央まで歩いていき、立ち止まった。
「そこに立っていてね」
「はい」
「動かないように気をつけて」
「分かりました」
こうして絵画教室がはじまった。慣れていても、長時間いろんなポーズをとり続けるのは、なかなかつかれる。でも、とくに問題なく今日の仕事は終わった。
あとは服を着て帰るだけ、そう思いながら倉庫に戻った瞬間、鍵をガチャガチャ鳴らす音と、子どもたちの声が聞こえた。
「え?」
な、なんだろう? ここは普段は倉庫として使われているから、何か物を取り出しに来たのかな?
いずれにせよ、今の私はバスタオル一枚で裸だ。こんなところ見られたら恥ずかしすぎる。早く服着ないと……、だ、だめ、間に合わない! どこか隠れる場所は……と、部屋を見渡すと、大きな水槽が見えた。中には紙がいっぱい詰まっている。
「あそこなら!」
私は急いで水槽の中に隠れた。すると、扉が開いて子どもたちが入ってきた。(続く)