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ここまで私の心霊体験談を読んでいただき、ありがとうございます。
今までは過去の体験をなるべく分かる範囲でオチも書いていましたが、現在もう長期戦になる心霊体験がなくなってきました。
守護がポンポン対処してしまうのと、自分である程度祓えてしまうため、もう小説のような形で書くのは厳しいなと思い、中間話としてこちらを投稿しました。
正直、最近もう見慣れ過ぎて怖いという感覚がないのです。
彷徨う死霊に妖怪のようなもの、天使や悪魔、守護霊、神様の類など様々なものに日々遭遇していると、私の中で特別感はなくなってしまって、ただの日常茶飯事になってしまいました。
なので今後は日記のような感覚で、波長が合って視えたものを簡単に綴っていこうかなと思います。
小説というより日記、いやポケ〇ン図鑑みたいな感じになってしまうかもしれません。
もちろん長期戦になる守護達が活躍したことがあれば、それはひとつの話として書きます。
これで話が終わるのもつまらないのでひとつ、大したオチもない、実際に地元で起きた話をします。
私の住んでいる地域は北海道の内陸部で、 今じゃもう治安の悪い場所として認知されているようですが、今に始まったことではなく、昔から虐めが多くありました。きっと人間性の悪い連中が多いのですね。
私が高校生の頃、学校は違えど仲の良かった中学からの親友から聞いた話です。
当時16~17歳くらいの頃だったと思います。親友のクラスの女子が街のショッピングモールの最上階のコールセンターで働いていたそうで、その子をKとします。
Kはコールセンターの業務を迅速にこなせるタイプだったらしいのですが、そこにFさんというおばさんがいて、Fさんは逆に仕事が遅く周りから疎まれていたそうです。
よせばいいものを、悪い意味で陽キャだったKは取り巻きを作ってFさんを虐めたそうです。それもかなり悪質な虐めだったようで、半年も経たないうちにFさんは精神を病んでしまいました。
2014年、Fさんはショッピングモールの高所から飛び降りました。外にではなく、エスカレーターのある吹き抜け部分から転落したそうです。このことは当時ニュースにもなり、地元の人は大体知っているのではないでしょうか。
虐めたKは特にお咎めもなしで、店長だか課長だか偉い立場の人間と不倫をしていて、社内で詳しい事情は揉み消したらしいと親友から聞いています。
問題はこの後です。
KはFさんの自〇後、しばらくは「仕事の出来ないババアが居なくなって清々した!」と大喜びでした。本当に性格が悪かったようで、自分が虐めて自〇に追い込んだのを同級生に自慢していたそうです。
ですが次第に元気がなくなり、徐々に陰鬱な雰囲気になったと思ったら、最後は鬱になったようで退学したと聞きます。
理由は分かりません。言いふらしたことで友達から虐められたのか、ハブられて居場所を失ったのか、詳細は知りませんが因果応報ですね。
さて、亡くなったFさんですが、こちらは未だに成仏されていません。
今もショッピングモールのエスカレーターの高所から、ある一定の感覚で定期的に落ちてきます。
きっと飛び降りる前に本人が何度も何度もシュミレーションしたのでしょう。
大きな影が落ちたと思ったら、地下からドーーーン!!という衝撃音と一緒に鈍い骨の砕ける音が聞こえます。
なので、私は未だにあのショッピングモールでは働けません。買い物ですらコンディションが良い日じゃないと無理です。全く関係ない私ですら、建物内にいると引っ張られるんです。
Fさんの恨み辛みは相当なものだったようで、もう善し悪しの分別が出来る状態でもない為、ショッピングモールに楽しく買い物に来ている客でさえ恨みの対象なんでしょうね。
憎悪がとにかく凄まじくて、ショッピングモール全体が薄い明るいのはずなのに、今も私には黒く澱んで見えています。
このまま何もなければいいな、呼ばれて後追いする人が出なければいいな、と思っていた数年後。
2020年の夏、再び同じ建物で飛び降りが起こりました。今度は女学生でした。こちらに関しては知り合いも居ない為、風の噂でこれまた虐めを苦に自〇と聞いています。
同じような境遇の人は、やはり他の人よりも呼ばれやすいのだと思います。
あれからかなりの月日が経ちますが、未だにFさんは落ちてきています。
女学生は屋上から飛び降りたらしく、窓の向きの都合なのか、落ちてくる瞬間を店内からはあまり見たことがありません。
ですが、外を歩いているとショッピングモールの屋上に黒い人影を見ることがあります。おそらくその子が女学生なのでしょう。
本当に、虐めを苦に自〇はやめた方がいいです。楽ではないです。亡くなってからが地獄の始まりです。
地獄に落ちるとも違った形で苦しむことになります。
自〇の名所で肝試し、なんてよく聞きますが、決して行かないで下さい。ああいった所は、行こうと思う時点で少しずつ、呼ばれているんです。
そこでふざけた真似なんてしたら、そりゃ霊は更に怒ります。
どうか静かに、そっとしておいてあげて下さい。
……そんな、大したオチもない話でした。