さとみver
病室の目の前まで、みんなで行く。
莉犬のいる病室は、普通の病室。
今までは、ICUという集中治療室で入院していたことがあった。
しかし、今回はまだ軽傷だったために普通の病室で入院することになったようだ。
るぅと「入らないんですか?」
ななもり「入ろうか、」
るぅと「開けますね!」
がらがらがら
部屋に入ると、静かに眠る莉犬がいた。
よく見ると、目の下にクマがあり弟たちの言うよに少し痩せたように感じた。
るぅと「莉犬、僕来ましたよ?」
るぅと「早く起きてね」
すると、少しドタドタと走るような音が聞こえた。ドアをガラッと適当に開けた。
ドアの向こうには、ころんがいた。
ころん「はぁ、はあっ」
ころん「莉犬くんはっ!」
さとみ「まだ寝てる」
ジェル「走って来たん?」
ころん「そりゃ、ね?はぁ、笑」
ななもり「ここ座りな笑」
ななもり「急いでくれてありがとね」
ころん「ううん」
莉犬の手術は無事に成功した。
でも、目を覚まさない莉犬の姿は、どこか儚く怖いほど静かだった。
病室の白い壁は無機質で、機械の音だけが響く。
ころんは莉犬の傍でじっと座る。
ころん「…莉犬くん、嘘って言ってッ…」
るぅとは笑顔を作ろうとするけど、目元は涙で滲んでる。
るぅと「…起きてよ、莉犬ッ…」
ジェルは焦るように落ち着かない足取りで病室を出たり入ったり。
ジェル「なんでこんなことにッ…」
と、苛立った声を押し殺していた。
なーくんは莉犬の額にそっと手を置いて、祈るように目を閉じてる。
ころんは、いつもの元気な声がすっかり消え、 莉犬の布団を握ったまますすり泣いてる。
ななもり「赤くん…お願いッ…」
時間だけが無情に過ぎていく。
昼も夜もわからなくなるほど長い時間。
莉犬の頬は少しやつれて、眠るように見えるけど、瞼はびくとも動かない。
誰も言葉を口にしない夜が、何日も続いた。
ななもりver
さとみ「お前の分まで頑張るからな」
さとみ「早く起きろよ?」
その声は震えていた。
ころちゃんは莉犬に向かって
「また笑わせてよ」
って笑おうとするけど、声は震えていた。
ジェルくんは
「目開けへんかったら許さへんからな…」
って弱々しく呟く。
でも、その声はどこか優しい声だった。
るぅとくんは目を真っ赤にして
「…僕、待ってるから…」って涙を流す。
俺は、莉犬くんの手を握り言う。
「おかえりって、 早く言わせてよ… 」
あまりにも長い眠りに全員、恐れていた。
それから数日。
小さな変化があった。
莉犬くんの指がほんの少しだけ動いたようだ。
さとみくんがそれに気づいた瞬間、堰を切ったように涙があふれる。
「…莉犬…!」
でもまだ目は開かない。
待つ時間だけが、無常に伸びていく。
莉犬くんは深い眠りの中で、どこか遠くを彷徨っているように見えた。
弱々しい呼吸と、かすかな心音だけが、まだ此処にいる証のようで。
それでも、彼の心がどんな夢に囚われているのか、誰にもわからない。
重く沈んだ空気の中で、みんなはただ願う。
この祈りが、莉犬くんに届きますように――。
☁️𓈒𓂂𓂃◌𓈒𓐍☁️𓈒𓂂𓂃◌𓈒𓐍☁️𓈒𓂂𓂃◌𓈒𓐍☁️𓈒𓂂𓂃◌𓈒𓐍
続き遅くなっちゃったね。
ごめんね。
続きこんなのがいいな! とか
あったら言ってね.⋆𝜗𝜚
コメント
3件
一気見させていただきました🙇🏻♀️´- 主さん天才すぎません??神です✨ 主さんのペースで頑張ってください🔥フォロー失礼します💗😖ྀི
みんながりぬくんの為に祈ってるの優しい…!! 今回も最高でしたぁ!!! 続き、主様のタイミングで出してください!!待ってます!