私は今まで、恋愛をする相手に年上を選ぶことが多かった。包容力があって寛容で、一緒にいて居心地がいい、そんな人。何より、私の気持ちのいい位置までしか踏み込んでこない人。
自分を見失わずに済む。それが私の恋愛においての第一条件と言っても過言ではなかった。
相手が自分にどっぷりと浸かり、自分を見失っているようならもうお別れ、そう勝手に決めていた。
……なのに。
「ねぇ、今週3度目よね」
「そうだった?」
「何しらばっくれてるのよ」
「でも手羽先は美味しいだろ?……それに」
「それになによ」
時刻は20時を超えたところ。今日雨宮くんに連れられて来たのは、人のごった返している繁華街から少し外れた場所にある、瓦屋根に赤い提灯が一つぶら下がっている、昔からその場所にあるような小さな居酒屋。
年期の入った暖簾を潜り、カウンターとお座敷席が三つほどの決して広くはない店内に入ると、雨宮くん**************************
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