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「やあ、遅かったね。もっと早く来ると思っていたのに。あまりに遅いから、つい『僕』まで楽しんじゃったじゃないか」と、 『彼』が私の股に沈めていた顔を上げ、突如現れたロイさんに言った。
「これでもすごく急いだんだよ?普通に寝姿を見られただけでも安堵出来るのに、まさか自慰を始めちゃうなんてねぇ」
(じ、自慰だと⁈——待て!違う!コレはどう見たって強姦でしょ‼︎)
受け入れがたい言葉に、私は「ふんぐーっ!」と言葉に出来ぬまま怒りを口にした。しかも『寝姿を見られた』とは何の話だ?『彼』の瞳にはカメラなど無いのに、一体全体何の事だろうか。
「もう。僕が来るたびこんな事して……そんなにえっちな事が好きなのかい?」
場違いな笑顔を作ったまま、ロイさんが近づいて来る。妄想じゃ無いんだ、本当の本当に、彼と私の間には何かがあったんだ。
少しだけその事に安堵するも直ぐに快楽に呑まれる。好きな人の前で、玩具をナカに入れられた状態でベッドに縛られている姿になっているという事実が羞恥を加速させ、悲しい事に快楽を強めた。
こちらに近寄って来る彼の匂いが微かに鼻孔を擽ぐる。それだけで軽く達してしまう自分の体が許せない。
ギシッと音をたててロイさんがベッドに腰掛けた。彼の体重で軽くマットレスが傾き、あられもない格好をより近くで晒してしまう。
「良かったね、玩具で済んで。『彼』に生殖機能をつけていたら、今頃ガッツリ頂かれていたんじゃないかな」
汗ばむ肌をスッと撫でられ、体が跳ねた。
「流石に僕でも、人形と行為に耽ってる所に顔を出す気にはなれないからね。それがいくら『僕の姿』の相手でも、ね」
「んーそんな事は無いでしょ。もっと罵りながら入って来て、可愛い芙弓のお口を占有する方に『僕』は一票だな」
「……ソレ悪く無いね。流石は『僕』だな!」
その手があったか!とロイさんが言わんばかりの表情をする。こんな状態の私を横にしたまま、雑談なんか勘弁して欲しい。
(早くナカにある玩具を抜いてくれ!)
「ふぐっ!んんんんっ」
腕を揺らし、私はまた声をあげた。
「んー?どうしたの、芙弓」
ニヤッと笑みを浮かべ、ロイさんがスーツのネクタイに指をかけ、緩める。そんな仕草を見るだけでも腰がざわつき、膣内の玩具をギュッと締め付けてしまった。
「やっと会えて嬉しいんだよ。そんな事もわからないのかい?」
『彼』が私の太腿に手を置くと、グイッと広げ股を大きく開かせる。蜜でグジュグジュになっている恥部から玩具の紐が出ている様子を、わざとロイさんに見せようとしているみたいだった。
「……イヤラシイね、正直ゾクゾクするよ」
頰を赤らめ、嬉しそうにロイさんが呟く。そんな事ですら、こちらまで嬉しくなってしまい、また鈍い快楽が体を走った。
「だけど、芙弓の声が聞けないのは僕的には無しだね。久しぶりなんだし、沢山聞きたいな」
「『僕』的にはありだったんだけどな、普段沢山声を聞けているからね」
『彼』の発言でロイさんがムッと顔をしかめた。珍しい表情に少し驚いてしまう。
「だってぇ、仕事やら雪乃の婚約の用意やらで色々あって忙しかったんだ、仕方ないだろう?」
最初『長期の休暇を取った』と言って此処に来た筈なのに、アッサリと来なくなった理由がわかってしまい気分が落ち込む。体は気持ちいいのに、心が沈んでいく相反する状態に、少しだけ気持ちが冷めた。
ジトッと睨みつけるような目でロイさんを見ると、彼の方は二人揃って私の恥部に釘付けで、私の心が一気に羞恥のみに引き戻されてしまう。
「ふんぐくくぅぅぅぅっ!」
それでも抗おうとしたが猿轡が邪魔で、やっぱり大きな声が出ない。出ないながらに叫び、暴れてみるが両手は相変わらず手錠をされたままだし、脚はガッチリ二人のロイさん達に押さえられていて何も出来なかった。
「エロいね、ホント」
「いい買い物をしただろう?この玩具は防水だから、お風呂でも使えるよ。今度やってみるといい」
「ローションもある?」
「当然だろう?でも、芙弓は濡れやすいから全然必要無かったけどね」
「でもお尻には必要だろう?」
「そうだけど、そっちの準備は何もしていないよ?」
物騒な会話に対し恐怖を感じ、更に大きな声を上げて暴れたが——
喉が痛くなっただけだった。
「こっちも美味しそうなんだけどなぁ……残念」
ロイさんにお尻のすぼまった部分を指でぐるっと撫でられ、体が強張る。
「でも、本気で嫌みたいだよ?これ以上嫌われてもいいのかい?」
「芙弓は雪乃じゃないからね、別にいいよ」
サラッとそんな事を言われて気分がドンドン沈んでいくのに、体だけは過敏に反応し、また……達してしまった。
「……あれ?撫でられただけでも気持ちよかったみたいだね。よし、今度は後ろの方も用意をしておくよ」
「うん、頼むね」
(やーめーろぉぉぉ!)
声を上げて全力で叫びたい。ソコは、ホントに怖いだけだから勘弁して欲しい。
「さてと……」
ロイさんが眼鏡の奥で目を光らせて、綺麗なラインを誇る唇をペロリと舐めた。ギシッと音をたててベッドの上を移動すると、彼が私の脚の間に腰掛ける。
「沢山可愛がってあげてね」
「言われなくても」
『彼』はロイさんの言葉に満足げに頷くと、私の枕元へと移動して、頭を優しく撫でてきた。そして唇にキスをし、薄っぺらな胸を揉みあげる。
そんな私達の様子を見て興奮しているのか、ロイさんの息がやたらと荒い。スーツのベルトを音をたてながら外し、スラックスのファスナーとボクサータイプの下着を下げ、即座に怒張するモノを露わにする。
私の膣内でブルブルと震え続け、ナカを散々にほぐした玩具の紐にロイさんが指をかけてソレをゆっくりと引き抜いた。くぽんっと抜けた瞬間にまた快楽の塊が体のナカで弾けてしまった。
「こんなに大きいの入れてたの?もっと初心者向けのがあるだろうに」
「だって、気持ち良くなって貰いたかったからね。それに『僕』のよりは遥かに小さいし、この位には慣れてもらわないと」
胸をペロッと舐めながら『彼』がイタズラっ子の様に笑った。腹が立つが、キュンッと胸が高鳴り、その事がまたムカつく。
(どうしたらいいんだ、この感情は)
ナカから抜き取った玩具をベッドの上にロイさんが無造作に投げ捨て、自身の熱塊を私の秘部に擦りつける。私の蜜とロイさんの先走りとが混じり合い、蜜口で水音が鳴った。亀頭で肉芽を撫でられもして体が震える。早くソレが欲しいと訴える様に膣壁が収縮し、体内から蜜がまた垂れ出した。
「あはは、そんなに欲しい?いいよ、『欲しい』ってちゃんとお願い出来たらね」
ロイさんの言葉に合わせ、胸を舌先でいたぶり続けていた『彼』が私の口から猿轡を外す。やっと口元が解放され、私は一気に息を吸い込んだ。
「頰に赤い跡がついているね。でもまぁ、この先も家からは出さないから問題無いか」
口の横を指でつつき、『彼』が言った。
(あ、私って、もしかして監禁されてたの?)
普段から家に引き篭もっているので全然気が付かなかった。
「ねぇ、コレが欲しいって言われたいなー」
先走りで濡れる熱塊を何度も秘裂に擦りつけ、私の太腿をロイさんが持ち上げる。秘部が擦られている様子がありありとわかる状態にされ、私は「やめろぉぉぉ!」と情けない声をあげた。
「「あははは!可愛いなホント!」」
二人が揃って、同じ発言をした。 元は同一人物なので当たり前の事なのだが、揃って言われると気持ち悪い。
「可愛いから、ご褒美をあげないとね」
首を軽く傾げてロイさんが柔らかく微笑む。「そうだね、とびきりのご褒美をあげないとね」と、『彼』が嬉しそうに賛同した。
「や……むり、まって……」
必死に首を横に振って懇願する。もう既に何度も達しているのだ、体力も気力も枯渇している。この行為をもっと続けるとか絶対に無理だ、これ以上快楽漬けになどされたくない。この上更に追加でなど、頭がおかしくなる。
「ダメだよ。僕のコレ、どうするのさ」
拗ねた顔をされたが『私の知ったことか!』と思い、キッとロイさんを睨みつけた。
「うわぁ、ダメ。その顔ゾクゾクする」
口元に弧を描き、ロイさんが快楽に溺れたような顔になった。
「ホントにね。火に油を注ぐ真似をするなんてマゾだなぁ、芙弓は」
『彼』の方は口元に手を当てて楽しそうに笑っている。
「た、助けてよ!」
私は藁にも縋る思いで『彼』の方を向き、懇願するが、ニヤッとした笑みを返され、耳たぶを噛まれてしまった。
「『僕』だって君にしたいくらいなのに、その『僕』に助けを求めたって……従うのは無理だよねぇ」
低い声で囁き、耳奥にまで舌を押し込まれた。
「ひゃああ!」
声をあげたのと同時にロイさんがの熱塊をぐいっと秘部の最奥まで一気に押し込んできた。
「ふあぁぁぁぁ!」
気持ちよさそうに顔を緩ませるロイさんが動くたびに、私の口からは「あ、ぁ、ぁぁぁ……」と、短い声が、壊れた玩具みたいに溢れて止まらない。
「玩具より気持ちいい?」
指先で胸の尖を弄りながら『彼』が私に訊いてきたが、答えるなど無理だった。蜜で滑りのいい膣内は熱塊で擦られるたびにグチュグチュと音をたてて私を追い詰める。口の端からヨダレが垂れるが、肌を伝い落ちる前に『彼』がうっとりとした顔でそれを舐め取ってしまう。
同じ顔に同時に責め立てられ、もう本当に今度こそ限界だ。
早過ぎると責められようがもうどうでもいい。ほぐされ過ぎた体では我慢など出来るはずが無く、私は難なく快楽の頂点へ手を伸ばし、体を震わせながら達してしまった。膣壁のキツイ締め付けのせいか「くっ」と短い声をロイさんがこぼして動きが止まる。
「もってかれるかと思った……。お手柔らかに頼むよ、僕は君程若くないんだから」
「はぁはぁ……ぅるさ……ぃ……」
私はロイさんを泣き顔のまま睨みつけた。文句を言ったはいいが、声は掠れていて上手く言葉が出てこない。
「いい顔だね、ホント可愛いよ」
可愛いと褒められてもあまり嬉しくない。どうせ『でもまぁ雪乃の方が可愛いけどね』という言葉が続くとわかっている。ただ、こんな状況だから言わないでくれているだけだ。胸を弄る『彼』がそんな事実を誤魔化すようにキスをしてくる。舌を無理に口内へと割り込ませ、絡めた舌をやわやわと噛んできた。
「んうっ……ふぁ」
嫌が応にも蕩ける体内を、またロイさんが動き始めてナカを擦り上げる。回すように動いたり、早くなったかと思ったら遅くなったりと、丁寧に私を攻め立て続けた。ナカの気持ちいい部分を亀頭で突かれ、反射的に背を反らせてしまう。
「んんんんっ!」
口をキスで塞がれていて声が出ない。そんな私の二の腕を『彼』が愛撫してまた果てに追い詰めようとする。舌を腕に這わせ、胸を手のひらで覆い、全体を揉みつつ撫でる。抜く寸前まで怒張を引き、最奥まで突くなど、もう二人揃ってやりたい放題だ。
「だ、ぁだめ、も……んあぁっ」
「もっと溺れていいんだよ。僕の存在を、その身にもっと刻んであげるね」
ぐいっと私の両脚を揃えて持ち上げ、ロイさんが脚を固定する。膣内で彼の熱塊の存在感が増し、私は嬌声をあげた。
「いい声……もっと聞かせて」
激しくロイさんが動き、互いの肌がぶつかる音が室内に響く。ぐちゅぐちゅと擦れる音も聞こえ、あまりの痴態で最速心が折れそうだ。
「芙弓……」
挿入を繰り返しながらロイさんが私の名前を呟いた。名前を呼ばれると、『私』を抱いて気持ちがよくなってくれている事が実感出来てちょっと嬉しい。今この瞬間だけは自分だけのモノなのだと感じてしまい下っ腹の奥がきゅんっと疼いて私は「もう、いっ……くあぁぁんっ」と甘い声をあげて今日一番の快楽の渦へと沈んでしまった。足の爪先がピンッと伸び、脚がつりそうなくらいにヘンな力が入る。ブルブルと体が震え、口元を魚みたいにパクパクさせ、はしたなく口元から涎を零した。
ギューと強く彼の熱塊を抱き締めたからか、ロイさんも「くっ……」と短い声をあげて体を震わせた。膣内で怒張がビクンッと数度跳ね、子宮奥にまで届きそうな程の熱をたっぷりと体内に感じる。
ズルッとゆっくり達した後の熱塊を引き抜くと、私の秘部から白濁液がとろりと零れ出た。
「な……ナカに出すとか、信じられない」
ブルブルと震え、白濁液の溢れ出る己の秘部を見ていると、何だか涙が止まらなくなってきた。
「何で泣くんだい?」
キョトンとした顔でロイさん達が首を傾げる。私の心境が本気でわかっていないみたいだ。
「は、孕んだらどうするの⁈」
不安に満ちた声でボソッと訊くと、『彼』がやっと私の両手首から鉄製の手錠を外してくれた。暴れに暴れたせいで手首には赤い跡がハッキリ残り、少し血まで滲んでいる。
「産めばいいんじゃない?……それとも、え、何?まさか僕以外と子供作る気だったとか?」
「け、結婚もしてないのに子供とかは嫌だって言いたいの!」
「籍なら入れておいたよ?」
「…………?」
「あ、この子わかってないよ」
「そっか。まぁいいや。——それにしてもさぁ、次回手錠をしてする時は、手首に包帯でもしないとだね」
「そうだね。まさかここまで暴れるとは思わなかったからなぁ。芙弓は体力が無いし」
「確かに。あ、ねぇ、ちょっとそこに座って。芙弓を後ろから抱いてくれる?」
「はいはい。こっちだねー」
(えっと……えっと……待って、今ロイさんは何て言った?)
首を傾げ、必死に現状を理解するため考えようとするが、全身は力が入らないし頭も動かない。そんな私の事など御構いなしのまま、『彼』は私を自らの膝に座らせて後ろから抱き締め、傍から手を前に出し、胸元をギュッと揉みながら耳を軽く噛んだ。
「うん、いいね。意思疎通が楽って素晴らしいな」
満足気に頷き、ロイさんが私を脚を少し引っ張る。今さっき達して萎えていたはずの熱塊が上を向き、滾っている姿が目に入って私は頰を引きつらせた。
「無理……ですよ?」
「ん?何が?」
白濁液が溢れ出るままの秘部にロイさんが再び熱塊を押し当てる。
「も、もう体力無いし」
「あぁ、気絶していてもいいよ。僕らは僕らで好きにするから」
チュッと頰にキスをされ、また私の体の事など気遣わぬまま、怒張で一気に奥まで突き上げられて子宮口にガツッと無遠慮にぶつかった。今さっき、私の人生においてとっても大事な発言をされた気がするのに、強制的に快楽の渓谷へと叩き落とされてしまい……長きに渡り、まともに彼の発した言葉の意味を考える事など一切出来なかったのだった。