既にパークの前は行列だった 。
家族
恋人
友人
様々な境遇の人が皆笑っていた 。
こういう空間は嫌いじゃないな 、 なんて捻くれた考えが浮かんだ 。
入口が近くなるにつれ愉しそうな空間が目の前に現れる 。
「 小さい頃以来だなぁ 、 」
「 まじ ? 友達と来た事も ? 」
「 私友達は広く浅くだからね 、 笑 」
親友と呼べたり 、
イツメンと呼べたり 、
それ程迄に親しい友達という存在は私には居ない 。
昔から人と深く関わることをあまり好まない性格だった 。
だから人を 、 況してや異性を好きになるなんて到底信じられなかった 。
気持ちも理解出来なかった 。
君が眼の前に現れてからというもの 、 私は良い意味で変わったと思う 。
恋愛的な感情を持ち合わせ 、 少しヒトらしくなった様な気もする 。
「 なら此れから俺が何回も連れてく 」
そう言い乍 、 何時の間にか絡められていた手を引いて私からは遠すぎる眩い世界へと連れ込んだ 。
何時間 、 此の世界に居るのだろう 。
時間が経つのが余りにも早過ぎて陽が暮れ始めていることに些か哀しくなる 。
「 花火見てから帰る ? 」
「 うん 、 ずっと居たいなぁ 」
「 何回来てもそう思うんだからすげぇよな
夢の国って 笑 」
違う 、 凄いのは君だ 。
君が居なければ私は此処へ来ても何も感じないだろう 。
何時までも此処に居たい 、 と
夢の世界に留まりたい 、 と
そう想わせてくれたのは君だ 。
美しいプリンセスが住んでいるであろうお城の上に華が咲いた 。
心底 、 綺麗だと思った 。
私の心が薄汚くなる程に君は世界を綺麗にしてゆく 。
「 羽優 、 絶対また来るからな 」
‘ また ’
いとも簡単にそんな事を口にする彼 。
屹度 、 彼なら本当にしてしまうのだろう 。
「 じゃあ次は割り勘ね 笑 」
そして何度だって私は其れを信じてしまうのだろう 。
「 おー 笑 約束な 。 」
最後に一際大きな音が響く 。
欠陥ひとつ無い桜色の華が咲いた 。
コメント
20件
時差コメ失礼っっっ🙇🏻♀️ やっぱ何回読んでも語彙力天才、愛してる 花火の表現好き、華なのが好きです綺麗感満載でもう好き💞( 私もディズニー行きたいいいい!!((( 其れと優秀賞受賞おめでと🎉
杜真くんのセリフかっこよすぎますって流石に!惚れますよこんなの! 夢の国めちゃくちゃエモくなってますね天才ですか?天才ですね
初コメ失礼します🙇♀️ 前からほんとに気になってました!!( この作品まじ大好きです🫶🏻🤍 りんりん呼びまるですか?!(( 後フォロー失礼します🙇🏻♀️"