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出てくる人に偏りがあるかもしれません
不思議系の話です
人外?パロ 軍パロ注意
この話はフィクションです
「貴方の望む噂は何ですか?」
いきなりそう問われる
「まず、噂屋とはなんだ?」
「そんなものは聞いたことがない」
「その名の通りですよ」
「例えば、学校の七不思議」
「あなたも聞いたことがあるでしょう?」
「ああ、よくあるのだと動くベートーベン、トイレの花子さんなどだろう?」
「それですよ」
? 言っていることがいまいち掴めない
噂を集めるとは、どこからどこまで集めているんだ?
「一般的な物から小さな小さな物まで」
「世界各地から集まってくるんですよ」
心が読めるのか、厄介だな
「酷いですね」
「こうでもしないと貴方は食いつかないでしょう?」
その通りかもしれない
心を読まれたとき、俺は厄介だけじゃなく面白いとも思った
「…図書館のようなものか?」
「そうです」
「図書館、と呼ぶには少し語弊があるかもしれませんが」
「大まかにはあってますよ」
…望む噂
俺はここまで来てようやく最初の問いを考え始める
「なあ」
「何でしょう」
「なんで、俺が来れたんだ?」
「…なぜでしょうね」
「何か理由があるのでしょう」
「お前が選んでいるわけではないのか?」
「ええ、選んでいるのは『この館』です」
「でも、今日は貴方でないといけなかったのでしょう」
「…そうは言っても知りたい噂なんてないがな」
もう一度、考える
学校で知ったこと、友達に聞いたこと
折角のチャンスだ、よく考えよう
「…W国」
ふと、その国について思い出す
あったことしかほぼ分かっていない
噂だらけで何が真実か分からない
わかっているのは軍事国家で戦争をよくしていたこと
「W国について何かないか?」
「これはお目が高い」
「私もこの国のことは大好きなんですよね」
_では、謎多き幹部の、ある二人について
その幹部は、思慮深かった
その幹部は、誇り高かった
__その幹部は、何処かおかしかった
外交官さんがある外交に行った日の事
その国でクーデターが起きたらしい
心配で、いまかいまかと帰りを待ちわびていると、総統が言った
__いつまで遊んでいる
誰かに言うのでもない、小さな、小さな呟き
あれを聞き取れたのは奇跡だと思う
なんのことだろう、そう思っていると
一人の一般兵_黒髪短髪でサングラスをしている一般兵から突然外交官さんの声が響いた
「鋭すぎひん?」
え?、そう口から声が漏れる
聞き間違えるはずのない声
嘘だ、あの人は茶色の長髪だ
ゆっくりのその人がサングラスを取る
その下には_
俺の様子も構わず、総統が聞く
「あいつは?」
「もうすぐ帰ってくるで」
おかしい、あの国は遠く、ジェット機でも2日はかかる
まだ、クーデターが起きて緊急命令が出てから半日だ
そう、其処にいるはずがないのだ
頭に?を浮かべ、取り敢えず外交官さんが帰ってきたことに喜ぶ
その後、五分ぐらいした頃に窓越しにノックする音
いつも通り脅威さんだと思い、窓を開ける
トンッ
白い影が軽やかに着地する
「ありがと」
窓から入ってきたのは外交官の護衛だった
がたいの良い彼が入ってきたことに頭が追い付かず総統と外交官さんの方をみる
外交官さんはいつの間にか何処かに行ったらしく、総統は変わらず其処にいた
「こいつらは、面白いだろう?」
ニヤリと総統は口角を上げる
嗚呼、総統はすべて知っているんだな
それでいて二人をここに置いているんだ
そう思った
…そして、無意識に口角が上がった
外交官とその護衛の噂
この二人はあり得ない事をすることがある
それは、二人が人間だとあり得ない事
二人の正体は…
「こんな感じですかね」
スクリーンで映画を見ていたような、そんな不思議な感覚だ
俺は話を聞いていたのに、目の前で映像が流れているような
「それが、噂を買うということです」
「…対価は、対価はいるのか?」
嫌な予感がして、聞いておく
買う前に聞いておけばよかった
「そうですね…」
「…いえ、対価はいりません」
「いつもは要るのか?」
「はい、貴方には昔にもう払ってもらっているようです」
昔?
俺がここに来たのは初めてだ
「いつ?」
「…分かりません」
「噂の分をもう支払っている、とだけしか私には分かりませんから」
「何を支払ったかは…」
「すみません、私には分かりません」
仕方無い
自分も全く覚えてないのだ
それこそ現世で払ったかさえ分からない
あまりにも不思議な出来事だったのでそんなことも考えてしまった
「では、そろそろ帰るか」
「ええ、さようなら」
踵を返し、後ろの扉から出る
その時のあの男の呟きを俺は聞き逃した
_また、貴方は来ると思いますけどね
今回も見てくださりありがとうございます
また、時間があれば書きます
では