🎹『ねえねえとーやくん!』
まるで太陽のような笑顔でこちらに笑いかける少女、天馬咲希
彼女は俺の幼馴染で、恩人だ
彼女に抱いたこの気持ちはきっと、尊敬とか、感謝とか、そんな単純な物ではない
愛おしくて、狂おしく好きで、大嫌いで、憎くて、神のような尊い存在で
俺の好きな人だ
俺が誰よりも幸せにできる自信があるし、誰よりも愛している自信がある
愛している
だからこそ、貴方へのこの気持ちを
🎹『アタシ好きな人がいるんだ!』
隠してしまったのかもしれない
ピピピッ
枕元でアラームが鳴る
それを止め、ベッドから重い体を起こす
…夢なんて、久しぶりに見た
幼い頃の記憶
心の奥底に、感情を押し込み蓋をした、あの日の記憶
懐かしいな
朝食を済ませ身支度をし、家を出た
今日は練習が休みだから
久しぶりに咲希さんと司先輩と遊べる日だ
🌟「おぉ、冬弥じゃないか!おはよう!」
天馬司先輩
幼馴染で、恩人で、咲希さんのお兄さんだ
☕️「司先輩、おはようございます。今日、放課後16時40分ごろ、校門のところで待ってますね」
🌟「あぁ、そのまま咲希とは駅で集合することになっているぞ」
☕️「わかりました、ではまた」
🌟「あぁ、またなあとでな!」
小さく手を振り、俺は自分の教室に向かった
ガララッ
教室の扉を開け、自分の席につく
🎀「あ、冬弥くんおはよ〜!」
クラスメイトの暁山だ
いつもは午後からか欠席なのに、珍しい
☕️「あぁ、おはよう。珍しいな、朝からいるなんて」
🎀「実は出席日数がちょっとピンチで…」
あはは、と笑いながら言っているが、笑い事ではない
☕️「進学できないかもしれないぞ」
🎀「だーいじょーぶ!ボクはボクで考えてるんだからさ笑」
☕️「ならいいが…」
時計に目をやると、もうすぐホームルームが始まる
俺は急いで鞄を片付け、席についた
「起立、気をつけ、礼」
『おはようございます』
☕️「…ふぅ」
2限目まで終わり、休み時間に入る
最近は少し疲れていて、授業にあまり身が入らない
それに、咲希さんのことが気になって…
🎀「冬弥くん!」
☕️「うわっ」
急に声をかけられたから驚いた
🎀「ねね、ちょっと聞きたいことあるんだけどさ〜」
暁山はニヤニヤしながら俺に聞いた
🎀「もしかして、好きな人いたりする?」
☕️「えっ」
🎀「えっ?ほんとにあたっちゃった?」
☕️「え、あ…あぁ」
その瞬間、暁山は目を輝かせて俺に言った
🎀「だれ!?」
暁山は恋バナ?と言うものに興味があったのか?
よくわからないが、暁山なら別に、からかわないだろうし口も一応硬いらしいから、言っても大丈夫だろう
☕️「誰にも言わないなら」
🎀「言わない!絶対!」
☕️「…咲希さんだ。天馬咲希さん」
🎀「えぇ〜!咲希ちゃん!?」
☕️「あ、暁山、声が」
🎀「あぁ、ごめんごめん」
幸い、教室が全体的に騒がしかったから特に聞こえなかったようだ
☕️「咲希さんと関わりがあるのか?」
🎀「うん!一回バイトでね〜」
まぁなにはともあれ、と言いながら、暁山は椅子に座る俺の目線に合わせてしゃがんだ
🎀「がんばれ!応援してる!」
放課後
🌟「では行くか!」
☕️「はい」
司先輩と駅に向かう
咲希さんと会えることを楽しみに
駅まで着くと、咲希さんを探す
駅前にいる、金髪の巻き髪ツインテール
毛先が少しピンクがかっていて可愛らしい
まるで太陽のような笑顔を向けて、咲希さんは笑った
🎹「お兄ちゃん!冬弥くん!」
☕️「咲希さん、お久しぶりです」
コメント
1件
新シリーズです 今回も読んでいただけると嬉しいです 初ユニット外カプ!楽しくやらせていただきます♪