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先生『皆静かに~、今日は転校生を紹介する。さぁ、自己紹介して』
転校生『・・・はじめまして。夜見小学校に転校してきました、古田明斗です』
ここは関東のとある小学校。
都会の喧騒からは程よく遠く、のどかなところだった。
今日は転校生がやって来た。
生徒A「なぁ!どこから来たんだ?」
生徒B「俺 伊藤和成!よろしく!」
転校生が案内された空いている席に着くやいなや、周りはガヤガヤと珍しげに騒いでいた。
転校生「・・・はじめまして。古田明斗(ふるためいと)です。よろしく」
一通り声をかけてきた生徒たちへ、にこやかに挨拶を終えた転校生は、繋いでいる机の席の生徒へ にっこりと挨拶をした。
生徒「よろしく~。モテモテじゃん笑。俺宇佐見」
小学四年、このクラスには34人分の机があった。
授業に給食、掃除や帰りのHRが終わり、先生は『転入生と一緒に帰ってやってくれ』と宇佐見幸彦(うさみゆきひこ)に古田明斗と下校する事を命じた。
転校生 古田明斗は宇佐見幸彦と同い年で9歳、
机が隣同士という事もあり、休み時間や授業中
同じ班で、理科の実験や教室移動などを共にした。
この学校についてわからない事などは、知っている範囲でおおかた幸彦が教えてあげた。
それでも、きっと不安な事も多いだろう。
幸彦は古田明斗に早く学校に慣れてほしいとの思いで、接していた。
自分が『うさ』と呼ばれている事、
好きな物事、クラスで流行っている遊び、
先生はホラー映画好きだという事、教室の隅で飼育しているハムスター、近所の駄菓子屋…などなど。
下校途中も幸彦と古田明斗は、互いにお喋りを楽しんで帰路に着いた。
「じゃ、俺こっちのマンションだから」
幸彦は古田明斗にそう言うと
「うん。ありがとう、ぼくはこっちの道」
大通りの横断歩道を指差して、明日の時間割体操服要るから忘れんなよ、と幸彦は手を振って帰宅した。