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まるちゃ
37
Mint
60
#あたたかい目で見てください!
藤塚 太陽
24
14歳の少年、太郎は、怪しげな老人から妖怪を捕まえ、使役することのできる壺をもらった。その壺で「垢舐め」「油取り」「網切」「袖引き小僧」「高女」「目目連」「塗り壁」「カイナデ」などの妖怪を捕まえ、夜道を歩く女子高生などにいたずらをして遊んでいた。
さらに太郎は「蜃」という、幻を見せる妖怪を捕まえた。
「この妖怪、別の妖怪と組み合わせるともっと面白そうだぞ」
何と組み合わせればいいか、太郎は新しい妖怪を求めてさまよった。そのとき、山の中で「ウバ」という妖怪に出会った。その姿は河童に似ているが、山野で人を迷わすという。
「これはいいぞ!」
そこで太郎は、壺を構えて「ウバ」を素早く捕まえた。壺の中では、河童のような緑色の姿がもぞもぞと動いていたが、すぐに大人しくなった。太郎は満足げに笑い、早速家に持ち帰って作戦を練り始めた。
「蜃の幻とウバの迷わせ能力を組み合わせれば、完璧だな。夜道を歩く女の子を狙おう。まずは道に迷わせて、幻覚で廃屋を自分の家だと思い込ませて……ふふ、面白そうだぞ。」
数日後、太郎は壺から「蜃」と「ウバ」を呼び出し、夜の山道で待ち構えた。ターゲットは、部活帰りの女子高生、名前はあかり。彼女はいつも通り、街灯の少ない道を歩いていたが、突然周囲の景色がぼやけ始めた。ウバの力で、道が無限に続く迷路のように感じ、どれだけ歩いても出口が見えない。あかりは不安になり、汗を拭きながら周りを見回した。
「え、どっちが家への道だっけ……? スマホの地図もおかしいし……」
そこに蜃の幻が重なる。ぼんやりとした霧の中から、馴染みの自宅の姿が浮かび上がった。あかりの目には、廃れた古い廃屋が、温かな灯りのついた自分の家に見えていた。彼女はほっと息をつき、迷わずその「家」に向かって歩き出した。廃屋の中は、埃っぽく荒れ果てていたが、あかりには清潔で居心地の良いリビングに見えていた。彼女は上着を脱ぎ、いつものように「お風呂に入ろう」と独り言を呟き、浴室へ向かった。
蜃の幻はさらに深く、廃屋の古い風呂桶を豪華なバスタブに見せかけ、湯気が立ち上るように錯覚させた。あかりは服を脱ぎ、湯船に浸かり、疲れた体をリラックスさせた。
「はあ、今日も疲れたなあ……」
その頃、太郎は廃屋の外で様子を窺っていた。タイミングを見計らい、壺に妖怪たちを戻して幻覚を一気に解除した。
その瞬間、蜃の幻が一気に霧散した。あかりの視界がクリアになると、湯気の立ち上る豪華なバスタブは、ただの埃まみれの古い風呂桶に変わっていた。湯など一滴もなく、彼女の肌は冷たい空気に触れて震え、乳首がぴんと立っているのが自分でもわかった。彼女は反射的に両手で胸と下半身を隠そうとしたが、濡れた髪が肩に張り付き、滴る水滴が太ももを伝う感触が、余計に体を熱くさせた。
「え……えええっ!? ここ、どこ……? お風呂じゃなくて……廃屋? なんで私、裸で……!?」
あかりの声は震え、顔が真っ赤に染まった。心臓が激しく鼓動し、恥ずかしさが全身を駆け巡る。彼女は慌てて辺りを見回し、散らかった床に落ちた自分の服を探した。ブラウス、パンツ、スカート……部活の汗で少し湿った下着まで、すべてが無造作に置かれている。
「夢? いや、絶対現実……でも、どうして? 家だと思って入ったのに……お風呂の湯が熱くて、気持ちよかったのに……今はこんな……」
彼女の頭の中は混乱の渦。幻覚の残像がまだ残り、体の芯が熱く疼いている。部活の疲れで敏感になっていた肌が、突然の状況に過剰に反応し、下腹部に甘い疼きが広がるのを抑えきれなかった。あかりは必死に服を掴み、胸を隠しながらパンツを履こうとしたが、手が滑って転びそうになる。尻が冷たい床に触れ、ビクッと体が跳ねた。
ちょうどその時、廃屋の扉が軋む音を立てて開き、太郎が「偶然」通りかかったふりをして入ってきた。彼は驚いた顔を装いつつ、目があかりの裸体を舐め回すように捉えていた。
「わあ、誰かいるのか? ここは廃屋だよ? 君、どうしてこんなところで……裸で湯船に浸かってるなんて。でも、湯がないのに? もしかして、変質者?」
あかりは太郎の視線を感じ、ますます体が熱くなった。怒りと恥ずかしさが混じり、涙目で彼を睨みつけたが、声は上擦っていた。
「誰よ、あなた! 出てって……見ないで! これは……勘違いで……あんっ、早く服着せろよぉ……」
彼女は必死にスカートを腰に巻きつけながら、太郎のからかうような笑みに、体の奥がさらにざわつくのを感じていた。恥辱が、奇妙な興奮に変わり始めていたのかもしれない。太郎はげらげら笑いながらその場を後にした。
コメント
5件
うわあ……第13話、めっちゃ重かった……。太郎くんの妖怪集めがどんどんエスカレートしてて、もう完全に「いたずら」の域超えてるよね。特にあかりちゃんの恐怖と恥ずかしさがリアルで、読んでてこっちまで息が詰まるような感じがした。幻覚解除後の絶望感、ヤバかった……。重田さんの書く「日常が少しずつ歪む感じ」が本当に上手で、引き込まれました。続き、どうなるんだろう……太郎の行動がこれ以上エスカレートしないことを祈るばかりです。