あの後にした涼太とのキスは、ムードに流されただけで、別に気持ちがあったわけじゃない。
涼太の気持ちだって、本気だかどうかなんてわからない。確かめる気もない。
確かなのは。
今日も阿部ちゃんが好きで仕方がないってことだけ。
💙「阿部ちゃん、あのね」
💚「ん?どうかした?翔太」
💙「今日の夜なんだけど、空いてたり、する?」
💚「ごめん、俺、今夜はめめと約束してて」
そう言って、めめの方を窺う。
めめが気づいてこっちに来た。
🖤「いいよいいよ。俺たちは終わったら会お?」
💙「……あ。ごめん。やっぱなんでもない」
💚「いいの?」
💙「うん。大したことじゃないし、涼太にでも相談するわ」
💚「そっか。涼太なら安心だね」
💙「うん…。ごめんな、めめ。それじゃ」
めめが、阿部ちゃんの隣に収まって、視界の端で二人が手を繋いだのが見える。
そうやって、しっかりと繋がっていてくれ。
もう二度と、俺が変な気を起こさないように。
間違っても阿部ちゃんに好きだなんて、言えなくなるように。
ずっとずっと、離れないでいてくれ。
おわり。
コメント
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だて様といつかくっついてくれぇぇ!w
こういう切ないの書くのも上手すぎる とても良かったです
何も知らないめめあべの残酷さよ… しょぴがどこかで報われますように🙏