異変発表から2年と半年後
アメリカが俺の家に住んで、半年。
(自殺未遂表現が少々あります)
今日はやけにアメリカが起きるのが遅い。
朝飯ももう少し冷えている。
「はぁ…起こすか」
今日の朝飯を作る担当はアメリカだが、起きないときは起きない、俺が作った。
「アメリカ?入るぞ~」
部屋は荒れるほどの物量があるわけではないが散らかっており、衣類の散乱したベッドにアメリカが座っていた。
「……」
俺が部屋に入ったのには気づいてるだろう、放心状態か
こういう時は強引にでも意識を向けたほうがいい、気がする。
「アメリカ、朝飯だぞ、!」
名前を呼び、顔をこちらに向ける
「っえ…どうした?」
アメリカは、今にも泣きそうな顔をしていた。
「ぁ…ろ、しあ…」
アメリカのこんな顔を見るのは初めてで、少したじろいでしまう。
家に来た時は、静かに泣いていたから。
「っ…ど、どうした?」
「……一人にしてくれ」
何故か、今一人にしたら駄目な気がした。何かをしてしまう気がした。
そんな直感から、アメリカの手にあるものに気づけたのかもしれない、…ほとんど反射だが
「っ、それ…?!」
アメリカの手には先がわっか状になった、しっかりとしたロープが握られていた。
「、っ…できなかった、…」
「それ、…何しようと…!」
「…ごめん、言いたくない、言葉には、したくない」
既に国土が凍り、国としての機能が果たせなくなり、消滅した南の国々、それに伴う難民の増加に内戦。
地球全体の治安も安定せず、内戦で消滅する仲間も少ないけどいる事。
全休凍結まで残り時間が少なくなり、アメリカの治安も悪化している。
こいつ、抱え込みやすいんだよな。
「…ほんと、放っとけねぇな」
つい口にしてしまった一言が効いたのか、やっと話してくれた
「……もう、頑張んの疲れた」
「でも、お前がいると、ちょっとマシになるんだよ」
「……ロシアの前だと、気ぃ抜けんだよ。調子狂うわ、まったく」
そういって、少し不器用に笑った。つられてアメリカの前なのに、少し微笑んでしまった
「っし、行くぞ、コーヒー冷めてるから」
「……ん、行く。冷めたコーヒーも悪くないしな」
ニュースでは、急激に凍結が早まり、赤道より南の国は、すでに一夜で凍ったことが報道されていた。
・・・
全球凍結まで、あと■年■日
コメント
2件
一気読みさせていただきましたぁ!!!神だあああああ!!!!!