宏忠さんからのキスはいつも唐突で、ほんの一瞬、触れるだけ。
でもそれだけで私の頭は思考を停止し、ただ、至近距離にいる宏忠さんを見つめることしか出来なくなる。
だって、こんなの何回しても慣れる気がしない。
ピントが合わない程近くなった眼に映る変な顔の自分とか、2人の距離が0になる瞬間の柔らかい感触、満足そうに微笑む表情に、眩暈がする。
バクンバクンと飛び出るんじゃないかってくらいの大きな音で稼働する心臓は苦しいし、一気に頭に上った血が熱を生み出す。
それなのに嫌なことはひとつもなくて、むしろ心地よさと愛しさが何十倍にも膨れ上がってもう、手に負えない。
「みや」
「な、なに!?」
「するときは目閉じろよ。そんなに見られると穴開く」
「なッ!?これは、宏忠さんが急にしてくるからでしょ!?」
「へぇ。じゃあ急じゃなければ出来るんだな?」
「もちろん!」
「じゃあもう一回」 *********
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