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僕の家には戦争がある

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僕の家には戦争がある

6 - 第6話 壊れた正しさの先で

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2025年06月22日

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夜。時計の針は、日付をとうに越えていた。

日本の部屋には小さな灯りがついている。机の上には教科書もペンもあるが、何も手につかないまま時間だけが過ぎていった。

(……明日も、一緒に学校行くのかな)

(空さんが、隣にいてくれるなら、それでいい気がしてしまう)

“それでいい”という感覚が、だんだんと日常に染み込んできていた。

でも、それは「普通」ではなかった。

トン、と軽くドアがノックされる。

「日本、起きてる?」

「……うん」

扉が開く。パジャマ姿の空がふらりと入ってきた。

「お風呂、いっしょに入ろうと思って」

「え、なんでですか?」

「だって最近、日本の顔見てないと眠れなんだ」

日本は驚いたように目を見開いたが、拒否の言葉は出てこなかった。

空はにっこりと笑って、日本の手を引く。

(拒まなかったのは、僕も――そうしてほしかったから)


翌朝、食卓に3人がそろっていた。

陸は新聞をめくりながら、ちらと日本を見た。

「最近、学校はどうだ?」

「……まぁまぁです」

「空と一緒に登校してるって聞いたぞ」

空がパンをかじりながら無邪気に笑った。

「日本が不安そうだったから、俺が守るって決めたんだ」

その言葉に、日本は顔を伏せた。

「……そうか」

陸の声は、いつもより低かった。

それに気づいた海が、コーヒーを口にしながら言う。

「日本。もし“しんどい”と思うことがあれば、言っていいぞ」

「しんどくなんて……ありません」

即座に返す日本の声は、どこか震えていた。

空が隣で肩を寄せてくる。

「な? 日本は僕が守ってるから大丈夫やろ?」

(違う……そうじゃないのに)

言えなかった。

その言葉を出せば、すべてが壊れてしまう気がした。

(でももう、どこが“壊れてない”のかもわからん)



夜。廊下で、陸と海が話していた。

「……空、日本に入り込みすぎてる」

「そうだね。日本も、あの状態はダメだと思う」

「俺が帰ってきた意味……まだあるのだろうか」

海は言った。

「あるよ。日本守れるのは、“俺達”だけだから」

その言葉に、陸は拳を握りしめた。

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日本みんな愛してるみんな日本愛してる フシギダナァ(-∀-)ダナァ

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