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花月夜れん
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柴田
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#バイオハザード
そまもんた@ペア画募集
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改めて見ても、面白そうな連中だな。全員、魔力の器を持っていない。魔力がなければ、ミユがああだったように、スキルも上手く操れないだろう。さて、誰から来る⋯⋯?
ヒュッと音がしたと思うと、1本の包丁が頬を掠めた。ローブを脱ぎ、黒装束に身を包んだ男⋯⋯先鋒はコイツか。揺れる茶色の短髪の隙間から、真っ白な髪が見える。ずいぶんと珍しい色の組み合わせだな。
俺は男が放った蹴りを、腕を交差して受け止め、そのまま足を掴んで投げようとする。しかし、持ち上げたところでアッサリと逃げられてしまった。
⋯⋯? コイツ、今足を動かしてたか? それに、成人男性にしては、やけに体重も軽いな⋯⋯。
「ヒヒッ、まったく、とんでもない家柄だよ、エルシア公爵家なんてのは⋯⋯末っ子ですら、この強さだってんだからな。それに、この世界も⋯⋯とんでもない」
そう言うと男は、フワリと宙に浮かび上がる。おいおい、魔法も魔術も使わずに空を飛んだぞ!? ホントに面白いな、異邦人!!
「さて、自己紹介でもしてやろうか? 『天子』⋯⋯ワタシは『幻霧』の異邦人。『白霧のシオン』だ」
なるほど、霧になるスキルか。確かに、戦闘向きではないかもな。俺が感心していると、シオンは霧化を解き、実体となって俺の真上から落ちてきた。そのまま俺に直撃する。いって⋯⋯軽いとはいえ、さすがに自由落下されるのは痛いぞ。
「避けろよ、シオン!」
そう叫んで俺に接近してきたのは、辮髪の大男。緑がかった焦げ茶色の髪には、情熱を感じる赤色が混じっていた。彼は大きな片手を突き出してくる。殴るのかと思いきや、触れただけで離れてしまう。
何がしたかったんだと思った⋯⋯その瞬間。俺と男の間がカッと眩しく光り──ボンッと爆発した。俺は攻撃を受けて、所々に掠り傷を負う。男の方は無傷のまま⋯⋯。
「俺は『凶人のシン』⋯⋯『触爆』の異邦人だ」
触れた対象を爆発させるスキル、といったところか⋯⋯まるで人間起爆装置!
ジャラリと音がして、俺の身体に鎖が巻き付く。お、このスキルは──。
「次はお前か!? ミユ!」
「キミ、ホントにどうかしてるね⋯⋯こんな痛い目見せてるのに、なんで怖がらないのさ?」
そんなこと言われてもなぁ⋯⋯俺は今、お前たちしか眼中にないし。ふむ、ミユは黒髪に銀色か⋯⋯。
「まぁ、いいや。これでも喰らって、そろそろ降参しなよ」
そう言うとミユは、鎖をもう1本生み出し、焚き火の方へと投げる。鎖が火に触れた瞬間、俺のズボンもチリチリと音を立てて温度を高めていった。あっちぃ~。このままじゃこのズボン、燃え尽きちゃうな⋯⋯もういいや、脱いじゃえ。俺は素早く脱いで、パンツ一丁になる。地面に落ちたズボンの火は、少しずつ消えていった。
「ちょっ⋯⋯キミ、露出狂だったの!?」
「お前にだけは言われたくないなぁ」
「なっ⋯⋯ボクのはそんなんじゃない! ローブ脱がないと、鎖が絡まっちゃうし!! それに、ボクはちゃんと短パン履いてるし! あーーもう! 交代して、ディラン!!」
お、次はなんのスキルだ!?
「『崩れろ』!」
アイツはさっきまで野草を見ていた男だな。薄い茶髪に混じるのは、新緑色。それにしても、「崩れろ」⋯⋯?
──ガララララッ!!
爆音を響かせ、洞窟の天井が落ちてくる。これは予想外の攻撃、だな。俺は慌ててのけぞった。
あっぶな⋯⋯。なるほど、闇属性の魔術にもある『呪詛』か! いや、スキル化して強力になっているから、太古に存在していたとか言う『呪言』の方に近いだろうな。
「彼は口にしたことを実現させる、『呪言』の異邦人⋯⋯『暗律のディラン』よ。さぁ、最後は私ね。かかってきなさい」
そう言って前に立ったのは、金の長髪をもつ女性。髪の中には、淡いピンクがチラリと見える。
「コチラからいっていいのか?」
「えぇ、もちろん。フフッ、君はどのくらい『いい子ちゃん』なのかしら? お姉さんが見てあげる⋯⋯その『道徳心』」
ふむ。じゃあ試しに一発。
風属性下位魔法──『風縫』
風属性では初歩中の初歩。細く鋭い風を操り、対象を切り裂く魔法。前世ではこれすら扱えず、小さな風の球に『風球』なんて名付けてたっけな⋯⋯。
そんなことを考えながら、女性の方へと飛ばしてみる。しかし、風の刃は何かに阻まれ、彼女に当たることはなかった。それどころか、俺の方へと『風縫』が跳ね返ってきた。そのまま『風縫』は、ズパッと俺の腕を切る。何が起きた⋯⋯?
「ウフフ⋯⋯『自分のしたことは自分に返ってくる』って、言うでしょう? 私のスキルはそれと同じ⋯⋯私は『鏡界のアリス』。『返技』の異邦人よ」
見るとアリスの周囲には、目を凝らしてやっと視認できるほどの、薄い布のような幕が浮かんでいた。なるほど、あれがある限り、アリスに攻撃は届かないと⋯⋯。いやぁ、ホントに面白いな、異邦人!
俺と異邦人たちは、再び元の位置へと戻る。カグアが慌てて俺のズボンを回収していた。
「さぁ、自己紹介は終わったわね。でも、このまま返してあげることはできないの。これ以上悪評を広めたくないし⋯⋯大人しく死んでちょうだい、ぼうや?」
そう言うとアリスは、包丁を拾って俺に突きつける。
「⋯⋯うーん、殺し方が悪いな。せっかく貴重なスキルを持っているんだ。どうせなら、それを使って殺してくれよ。その方が俺は嬉しい」
「君⋯⋯本当に変な子なのね。まぁ、いいでしょう。最後くらいは、選択肢を与えてあげ⋯⋯え!?」
俺は話している間に、身体の掠り傷や切れた腕を治癒していた。
治癒属性下位魔術──『止血封』
「ウソでしょ!? あんな千切れそうな腕をしていたのに、アッサリ治すだなんて!」
「ハハハッ! 俺はまだ満足していないぞ! その霧になるスキル、人体にはどんな影響を持っている!? シンもそうだ⋯⋯なぜ能力者であるお前だけ爆発しない? ミユも、ディランも、アリスだって⋯⋯まだまだ解明し足りない!! もっとやろう⋯⋯!」
そう言うと俺は、カグアが運んできた魔剣を手に取る。
魔剣ロゴス──『剣身変換』
俺は魔剣に魔力を流し、使いやすい短剣へとサイズを変えた。使うのは⋯⋯『ヴァルディア流短剣術』。
「さあ、第2ラウンドだ。ノクス協会の諸君⋯⋯次は俺の攻めで、お前たちを研究させてくれ!!」
コメント
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みぅです🖤 第19話、読ませてもらいました…! 異邦人たちのスキル、どれも個性的でめっちゃ惹き込まれました…!特にアリスの「返技」、攻撃が跳ね返ってくるって戦略的にすごく厄介で、読んでてゾクゾクしました…。 それにしても主人公、敵の能力に興奮しすぎじゃないですか…?(笑)パンツ一丁で戦闘続行するとか、狂気すら感じますね。それでいてしっかり治癒魔術も使えるギャップが憎い。 「もっとやろう」って笑顔で言い放つ主人公、めちゃくちゃ素敵でした。続きが気になります……!