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コメント
5件
え、、天才ですか😭 一人一人とのシーンに個性が出ててみんながみんな優しくて素敵すぎます💓わたしは深澤さんのシーンすきです、(自担なのでね) いやこの作品もっともっと知れ渡ってくれ!!!!!! 今日たまたま見つけれてよかったぁ🥹フォロー失礼します!
変異したskさんの苦悩だとか、Ωならではの葛藤だとかそういうことが繊細に表現されていて、読んでいて自然と涙が溢れてしまいました。 そんなskさんを優しく包み込むαのみんながこれまた素敵で、ハッピーエンドにまた胸が熱くなり号泣でした🥹デロデロに甘やかされているskさん可愛いです🥰 素敵な作品をありがとうございました✨

※注意
二大禁を取り扱っています。
名前をお借りした完全フィクションです。
実在する人物・団体等とは一切関係ごさいません。
界隈のルール、マナーをご理解の上お読みください。
保存・転載・スクショ・流出行為禁止。
荒らし、晒し行為等全て禁止です。
この場だけでこっそりお楽しみください。
誹謗中傷などは受け付けません。
すべて自己責任でお願いします。
では、
title:桃と雪の甘い夢
subtitle:グラブジャムン
補足…グラブジャムン/世界一”甘い”お菓子
彼らではない彼らのお話。
がっつりSNskオメガバースで、『αとの時間が濃すぎてβからΩになっちゃった桃とそんな桃のハジメテの発情期を囲う雪たち』のお話。
⚠注意⚠
・数字がっつり稼働しています
・みんなとヤってます
・♡喘ぎ、濁点喘ぎあり
・前半いろいろ思考や傾向が不穏ですが甘々ハピエンです
・前半でモブが出しゃばります、ご了承ください
全員ときっちり絡ませて、前置きもたっぷり書いたら想像以上の文字数になってしまいまして……(汗)、だらだらと長ったらいかもしれませんが温かい目で見ていただけると幸いです。この作品に触れていただいた皆様に感謝です。
マシュマロ > https://marshmallow-qa.com/775nb4i96b6ozm6?t=VNwkst&utm_medium=url_text&utm_source=promotion
マシュマロおいています。
お手数おかけしますがリンク検索からとべると思います。
感想など一言でも励みになります。
そんでもって勝手に作者の独白
・スノ担の子たちとカラオケで君彼とかの胸キュンセリフのところ誰が一番キュンさせられるか対決したいんですけど同志いませんか???
・黒さんの唇の表現で“ぽってり”って単語がめっちゃ好きなんですけど同志いませんか???
ではでは、
side/sk
「全員αの最強グループ」
今をときめくそのアイドルグループは世間からはよく、そうはやし立てられている。α、β、Ωという男女とはまた違った第2性が社会的地位をも揺るがすような世界で更にその性が優劣を極めるこの芸能界。アイドルグループでは珍しく人数の多めな9人、その9人全員がαである。αが絶対優勢という周知の事実が前提である今、このレッテルはだいぶ大きいという自覚はある。
*** *** ***
「はぁ…」
スマホに浮かぶニュースの記事に重苦しいため息がこぼれる。幸せがひとつ逃げちゃったな…なんて詩的にひたれる気分でもなく、見出しを飾る文字にはもはや嫌悪感しかなかった。
『○○グループが無期限活動休止!先月のメンバーβ公表が原因か!?』
芸能界のとあるアイドルグループでβを公表したメンバーがアンチに遭いグループの活動が休止になったという。βの彼は精神を病んでしまったらしい。ほら見ろ、この社会を。αじゃないだけでコレなんだ。これがもし自分のグループで起きたら…なんて考えると恐ろしくてたまらない。そもそもなんで俺がそんなことを思ってるのか。…だって俺は、βだから。そう、俺はαなんかじゃない、生粋のβで、つまるところメンバーや世間には嘘をついている。俺の嘘絶対見抜きマンのふっかでさえ知らない俺の、俺だけの秘密。とはいっても家族は当然知ってるし仕事の都合上マネージャーにも話はしてる。真実の中にちょっぴり嘘を混ぜると見抜きにくくなるんだって。嘘をつき続けるんじゃなくて、もうそれならいっそ、真実にできてしまえばいい話なんだけどね。βの俺でもわかる、メンバーのあいつらはαの中でもランクの高いα。βでさえ時々威圧されるあの雰囲気はα特有の支配欲で溢れかえっている。
いつか、バレる日が来るかもしれない。そうしたら、みんなはどう思うんだろう。みんなの総意なら大人しく身を引く未来も当然考えられる。それこそ世間に漏れた時点でもアウトだ。世の中悪い人ばっかじゃないことぐらいわかってるけど、全員が全員、それを受け止めてくれるわけがない。それでも、せめて、その時が来るまでは、この秘密を飲み込んで、みんなと笑っていたいのが俺のささやかな願い。
まぁでも、そんなささやかな願いすら粉々に打ち砕かれちゃうとは思ってもいなかったんだけどね。
神様は、いつだって知らん顔でそっぽを向いて、ニコニコと笑っている。
*** *** ***
「第2性がβからΩに変異している可能性があります」
「………ぇ、?」
最近なんだか身体が怠くてちょっと熱っぽくて、メンバーにも心配されてやっとのお休みで訪れた病院で、唐突にそう告げられた。そんな今の気分は死刑宣告を受けたホントは冤罪な被告人。ただ、まだもう少しだけでもみんなと一緒にいたかっただけなのに。医者に第2性専用の病院を紹介され、生きた心地がしないまま再び、今度は判然と言われた。
「Ω性になっていますね」
夢、であって欲しかったな。漫画やアニメでよくあるやつ、目の前が真っ暗になっていくような、そんな感覚。今ならわかる。俺の担当医曰く、俺の身体はもう完全なΩ体になっていること、ただ年齢も年齢なのでヒートがいつ来るのかが予測できないこと、現時点での検査では微かなフェロモンの分泌しかみられないこと、などなど。αだとビッキングがあるけど、βからΩ体への突然変異は極めて稀らしい。
「佐久間さん、つかぬ事をお聞きしますが今お付き合いしている方はいますか」
「…いいえ」
「では、恋情を抱いている方はいますか」
その問いに思考が詰まる。好きな人、そう言われて頭に浮かぶのは家族、猫、そして、………メンバー。でもわからない。この“好き”がライクなのかラブなのか。今の俺には判断できなかった。口ごもる俺に医者が優しく微笑む。
「佐久間さんの場合、必然的にαの方と一緒にいる時間が長いと思われます。その強いαに長時間当てられ続けたことによって身体が反応したのかもしれません」
そう言われれば、どこか腑に落ちた自分がいた。
「佐久間さんはもうβではなく真っ当なΩです、まずはその自覚を持ってください。ヒートがいつ来るかわからない以上、対策を強めるしかありません、ご自身を守るために。抑制剤と緊急用のアフターピルをお渡しします、説明書をよく読んで使用してください」
「………はい」
「それとこれは僕個人としての意見なのですが、信頼できる方にはこのことをお話ししたほうがいいと思います。第2性の本能は僕たちが思っているより強力ですからね、あなた自身も、周りも、傷つけないために」
…話す?信頼してる人に?……みんなにも?光景をイメージしてみて、率直に怖い、と思った。だって、もし、もしも、拒絶されたら。Ωが受ける冷遇はさも常識のように社会に浸透している。優位なαにとってΩは劣勢の塊、酷い場合にはすぐ濡れる便利な性欲処理の玩具だの優秀遺伝子を残すためだけの孕み道具だの。そういう類の事件やトラブルは日常茶飯事。悪いのはいつだって劣勢なΩ。淫乱のΩがフェロモンを撒き散らして誘ってきたから。βだったから正直自分には関係ないことだと思ってたけど、ふざけんな。……でも、もし、もしもだよ、αのみんなに、あんな目で見られたら、俺はきっと、堪えられない。
「番のことも考えておいてくださいね」なんて言われて、抑制剤と緊急用のアフターピルを受け取って帰宅する。実家に預けている愛猫の幻聴がして一気に疲労感におそわれて玄関にへたり込む。だめかもしれない。と、本気で思った。αでない時点で芸能界で輝くのは難しいと言われている。αの中でさえ優劣がつけられるというのに、平々凡々なβと劣悪なΩ。なんで?なにがいけないんだろう。βのくせして必死に表面を取り繕って、裏はぼろぼろで。でも大好きだったから、俺にとってアイドルは天職だったから、みんなもファンも愛しくって大切で、宝物で、だからまもりたくて。そもそも照みたいにめっちゃ運動ができるわけじゃない、阿部ちゃんみたいに頭が良いわけじゃない、蓮やラウールみたいに万人受けする顔でもない。それでも、αの薄皮を被って笑う俺を好きだと言ってくれる人がいて、応援して支えてくれて、……ああ、なんだろう、…みじめだなぁ、俺。たまたまダンスと歌とアクロができただけ。グループのために、性格を変えて、頑張って、声を張って、前に出て、笑ってた、のに。頑張ってたのに。αじゃない、βだから、Ωだから、たったそれだけで虐げられるこの世界は今はただ、こわかった。
ヒートの時期は不明。もう、アイドルじゃいられない。ここでへまして仕事中にヒートでも起こして周りを巻き込んだら本末転倒。番も、正直考えられない。…でも絶対に迷惑はかけられない。それなら、ゆっくり、慎重に、準備をするしかないよね。
家族は俺を責めなかった。でもそれがちょっと苦しくて、責めてくれた方が楽だったかもと、どこかそう思っちゃった。母ちゃんがごめんね、って涙をこらえて俺を抱きしめてくれて、なんで母ちゃんが謝るんだろう。母ちゃんは何一つ悪くないのに。俺の両親は運命の番だった。そもそもαとΩの間にβが生まれるのは生物学的におかしかったんだ。数少ないΩには、運命の番と言われるαが必ず存在する。突然変異のΩにも、運命の番はいるのだろうか。αのみんなも、いつか運命のΩと出会い、幸せになるのだろうか。
*** *** ***
「佐久間、体調大丈夫?病院行ったんだろ、どうだった?」
仕事の日、楽屋に足を踏み入れ、開口一番そう言ったのは照。顔にありありと心配の表情がうかんでいる。
「大丈夫だよ、ただの季節の変わり目の風邪だって」
「そっか、よかった。あ、でも無理はだめだからな、何かあったら俺じゃなくてもいいから誰かに言って」
「…うん、ごめんね心配かけて」
まさか、いくら信頼していて大好きなメンバーだからといって、俺実はαじゃなくてβで、そんでΩになっちゃったんだ、なんて、そんなデリケートなことすんなり言えるはずがなくて。また少しずつ嘘を積み重ねていく。塵も積もれば山となるって言葉通りに、俺の吐いた嘘はもう腕で抱えきれないくらい大きくなってる。もう零れるのも時間の問題。
ー
「あの、佐久間さんってもしかして……オ、」
「佐久間」
とある日のスタジオ、今日のお仕事でご一緒したプロデューサーにたまたま廊下で呼びかけられて俺は立ち話をしていた。微かに鼻につくα特有のフェロモンの香りに若干の頭痛を感じながらも意外にも弾んだ会話、熱弁を繰り出しながら寄ってくる身体から笑顔を浮かべたまま不自然なく足を引く。このにおい、苦手だ。ぐらぐらして気持ち悪い。そんなプロデューサーが俺に何か言いかけた時、その言葉に重なったかたい声が自分の名前を呼んだ。そのままぐいっと後ろから肩を引き寄せられる。振り返れば、真顔の照といつものような穏やかな表情の涼太がいた。
「佐久間、時間」
「えっ、あ、ほんとだ、もうこんな時間…」
「行くぞ」
照の指摘にあわてて腕時計に目を落とすと、集合時間をとっくに過ぎてしまっていた。すぐに踵を返した照に腕を引っ張られながら、なんとかプロデューサーを振り返っておじぎをする。早足でずんずん進む照に半ば引きずられながら廊下を歩く。掴まれた腕がいたい。怒らせちゃったかも。照も涼太もなんか無言だし歩くのはやいし。ああもう、遅刻癖いい加減気をつけないと、迷惑だろ。あとちょっとしか一緒にいられないのにせっかくの残りの大切な時間を、暗くなんてしたくない。
「、ひか、ひかる、腕いたい……」
「ぁ、ごめん。…ねぇ、誰さっきの人」
「ん?ああ、さっきの…雑誌の撮影でお世話になった人だよ」
「引き止められてたの?」
「え、違うよ?俺の被写体気に入ってくれたらしくて、それでちょっとアニメの話とかで盛り上がっちゃってて」
「……ふぅん」
メンバーが集まる楽屋に着くと、なにもかわらない空気で迎えてくれるみんなにほっぺが緩んだ。当たり前ってこんなにしあわせでありがたいものなんだなぁ、なんて、そんなことを思ってしまう自分がいた。
ー今日が、みんなが揃って飾る最後の雑誌の撮影だったと思う。いつものようにみんなでわちゃわちゃ騒いで、笑顔溢れる現場に心がぽかぽかする。撮影が終わった後、一人残ったスタジオでスタッフさんに頼んで撮ってもらった写真を見せてもらった。いつもどおりに笑顔を浮かべている自分の表情に安堵すると同時に、こわいくらいいつもどおりすぎて、少し寂しくなった。
これで後は残り数個の仕事を終わらせて、ここから消えるだけ。脱退報告の動画もファンクラブ向けのメッセージも準備万端だ。
…それでも、やっぱり神様は意地悪で、俺になんて見向きもしないくせに、笑顔を浮かべたまま俺の選択を引き裂くんだね。
*** *** ***
「は、ぁ……はぁ…」
身体が疼いていた。病気の類とは違う、生理的な本能に順応な欲。最近、仕事詰めてたからかな…、ぅん、ヒート前のΩには何かしらの前兆があるらしいが、コレもそうなんだろうか。まったく、嫌になる。でも、おさめないとなおらない。ああ、今日と明日が丸一日休みなんて、そんな奇跡があって、よかった。
「……ん、…ぁ♡、」
いつものように、さっさと済ましてしまおうと、そろりと下着に手を入れ鈴口を撫でればとぷりと先走りが溢れる。だいぶ溜まっているようだ。ゆるく性器を扱っていると、不意にある違和感を覚えた。じくりとナカが痺れているような、お尻がきゅうきゅうとしている。あ、とΩの特質を思い出して、途端にえずきそうになってしまった。
ああ、そうだ、濡れるんだ、欲を求めるΩは。孕むために、ソコにαを、受け入れるために。
ほぼ無意識に、秘部にのびた指が、ぬちゃとぬめった愛液に絡みつく。どくんと熱がまわって、ナカが叫んだ。ほしい、と。
「……あ、ぅあ…っ♡」
Ω特有の愛液ですっかり濡れそぼった秘部がくちゅ、と卑猥な音をたてて指を埋め込んでいく。止めようのない熱が下腹部に絡みつく。溢れるほど滴る愛液で痛みは感じない、むしろうごめくような快感がせり上がり指を動かすたびにその感覚をはっきり感じてしまう。でも、だけど、これじゃない、たりない、こんなんじゃ物足りない、ゆびじゃなくて、もっと、あつくてふといの…、。あられもないことを想像して軽薄な妄想にナカが悦んだように細っこい指に吸い付いた。差し込んだ2本の指でナカを衝動的にかきみだす。ベッドの上で声を押し殺しながら身に悶える俺はずいぶんと滑稽な姿だろう。不意に、指がナカのしこりのようなものをかすめた、。
「、~~~ッ゛♡、ぁ、ひぅ♡゛?!!」
途端、突然の快楽に背がのけぞった。ぞくぞくとしたものが背筋で行ったり来たりして、熱が足先からせまり、内ももが小刻みに震える。こらえきれずに唇の隙間から漏れた吐息がシーツに浸み込んでいく。白濁がとろりと太ももに伝っている。ぱちぱちする、ふわふわする、きもちい、そこ、。ほしい、もっと、。、あいつら、の、
「ッ、は、ぁ……♡、ゃ、ちが、っ、やだ、あ、…ン゛、…ッ~♡゛♡゛」
身体がさっきの快楽を求めて、指が動く。魘されるような喘ぎ声に唇を噛みしめる。しこりを撫でつけるたんびにのけ反って、シーツがすっかり敏感になってしまった胸の先端をかすめて、快感で意識が混濁していく。ちがう、αだけど、でもそうじゃなくて、いやだ、みんなはそんなんじゃない、汚してしまう、だめ、なのに、こんなこと、。頭ではそうわかってて、そんなこと許されなくて必死に否定するけど手を止められない。快感に腰が揺れて頭がくらくらしてくる。飲み込みきれずにこぼれた唾液が顎を伝ってシーツにしたたり落ちた。
「~ッは、っは、あ゛、ぁ、あ♡、……、イ、く…ッッ゛、♡」
……ああ、最悪だ。俺の自分勝手な浅ましいひどい欲望で、大切な大切な愛しい人たちを、汚してしまった、傷つけてしまった。賢者タイムなんてもんじゃない、絶望タイムだ。そうやって自分を罵ってうなだれるけれど、性器は射精しても硬度が下がる気配はない。子を宿したいと叫ぶ子宮が、本能が、微塵も満たされることなく、身体の熱はひくどころか更に増している。甘ったるいにおいも濃く鮮明になって、指の抜けたソコはモノ欲しそうにひくつき絶え間なく蜜をこぼしていた。
ようやく一時的に熱が冷めて、だるい身体に鞭を打って部屋を出る。もうあの部屋に入れない、入りたくない、でもシーツを全部洗って窓を開けて空気を入れ替えて消臭剤も、おかないと、あの匂いを空気を、消さないと。余韻とにおいでむせ返るほどにあぶない。何かしていないと、脳が、身体があっちに引きずられて快楽しか求めなくなるのが嫌で、必死に何かやることを見つけて動き回る。止めるとだめだ、思考がそれるとだめだ。腰が重い、お腹があつい。いずれ訪れるであろう、理性を失ってαを求め続ける自分の醜態に血の気が引いて、俺は抑制剤を一気に喉に押し込んだ。
*** *** ***
「佐久間くん、なんかすごい匂うね」
その日は、新曲のダンスの練習をしていた時だった。せっかくフォーメーションを何度も練って一生懸命に練習しているのに俺のところに穴があいてしまう未来を考えると罪悪感で呼吸が詰まりそうになる。限られたみんなとの時間の中でひたすらにダンスを繰り返して、一回音楽が止まれば汗まみれで喉が渇きすぎてひりひりする、酸素不足で呼吸がしにくくて、生きてる感じがして気持ちがいい。あと何回、みんなと一緒に踊れるか。もう、片手で数えられるくらいしかない。一分一秒が惜しい。この汗に無駄はないと思いたかった。そんな最中、汗で肌にへばりつくシャツを揺らしてあおいでいた俺の後ろに立っていた蓮が、そう言った。
「え…、そんなにくさい?」
「あ、ううん、そうじゃなくて、なんだろう…すごい甘い匂い、香水かな?」
「、へ?」
息をのんだ。一瞬で冷や汗が身体中に滲みだす。香水なんかつけてない。ましてや甘いものを食べたわけでもない。思い当たることが一つしかなくてぐるぐる思考が渦を巻く。
「ほんとだ、岩本くんが好きそうなチョコみたいな香り」
追い打ちをかけるように俺に近づいてきたラウールにもそう指摘されて“ソレ”が目の前に迫る。きゅうぅと意識が縮まって、自分の心音がどくどくとせわしなく脈打つ。ちがう、ちがう、ちがう、そんな甘い匂いなんて、ぜったいにちがうから、これは、フェロモンなんかじゃ、まさかこれも、ヒートの予兆?…ぃや、や、ヒートなんかじゃ、な、い。息をつめて胸元のシャツを握りしめる。みんなの声が遠くに聞こえる。こめかみから伝った汗の粒が顎から垂れた瞬間、肩に手が触れていきおいよく振り返ると阿部ちゃんが心配そうに顔をのぞきこんでいた。
「佐久間、大丈夫?顔照ってるよ?」
「っぁ、うん……ちょっとトイレ、」
ここには俺以外、αしかいない。
αがいっぱいで、Ωは俺だけ。
そんな状況に本能が何かを察したのか、ここにいてはいけないと脳が叫んで、おぼつかない足取りでなんとか部屋から這い出た。
ー視界がぐるぐるする、あれ、おかしいな、あたまもなんか、へん、、?あれ、どこ、ここ、トイレは、?、あつ、ぃ、。ふぅと息を吐く。手さぐりに壁に寄りかかって深呼吸を繰り返すけど熱は幾度なくぶり返す。あの、欲求不満の爆発寸前っていう感覚がまとわりついて、やば、お腹の中でじゅぐじゅぐしてる。と、その時、階段から足音が聞こえて、そうしてふわりと鼻孔に甘い香りが突き抜けた瞬間だった。ドクン、と心臓が嫌な音をたてて、ぶわっと身体中に熱が駆け抜けて頭が馬鹿みたいに沸騰するのと同時にずくずくと腹の奥が疼き、よく分からないその感覚に思考が追いつかない。足がガクガクと震えて近くの自動販売機の影に倒れて、床にへたり込む。ー……、なに?なに、これ、、な、にが、おこって、……あつい。これまでの比にならないくらい身体があつい。身体中から火が出てるみたいで、お腹の奥の方が熱を帯びてうごめいている。あつい、この熱をどうにかしたい、どうにかしてほしい、誰でもいい、誰でもいいからはやく、この身体をぐちゃぐちゃに………そこまで思考がとけて急に現実に引き戻る。俺はいま、何を考えた?身体中照って熱いのに、自分の思考にさぁっと青ざめる。本能のせいにしたくなかった。あらがう。それでも本能なのか、無意識に右手がうなじを覆い隠す。冷める心とは裏腹にうずく熱が、身体を包み込んで息が上がる熱を帯びる肌は外気に触れてぴりぴりとして吐き出す荒い息がとにかく熱い。身体の内から熱が溢れてとまらない。息も、身体も、頭も、すべてがあつくてあつくてたまらなくて、とけてしまいそうで、
「佐久間さん?」
ひゅと喉がしまった。脳が何か騒いでる。何かわめいてる。Ωの本能が、何か、叫んでる。α、αだ、ラットだ、αの発情、Ωのフェロモンに当てられて発情してるαだ、それはそれは極上の、。、だれ、?何とか視界をあげると階段からおりてきたのはあのプロデューサーだった。なんだかよくわからないけど、なぜか、嫌な予感がした。α特有の支配欲にまみれた威圧フェロモンが一切抑えることなく醸し出されて身体に変に力が入る。ぎらついた瞳は目の前のΩしか、うつしていなかった。頬が紅潮していて息も大分荒い。見下ろされて動けない。息をつめてプロデューサーを見ていたら、プロデューサーが俺に近づいてくる。それを本能的に危険、嫌だ、と察知して逃れようにも身体はまるで言うことをきかず、背後は壁、しまいには横は自動販売機、逃げ場を自分でふさいでしまっていた、なんて。じりじりプロデューサーとの距離が縮まっていく。濃いαのにおいに眩暈がした。発情しているαとΩが至る行為なんて、アレ以外に何があると言うのか。、いやだ、こわい、。
「わ…佐久間さんってやっぱりΩだったんですね、すっごく良い匂い…」
「っ、ゃ………、」
やっとのことでしぼり出た声は情けないほど弱弱しく震えていて、これがΩなのかと軽い絶望を覚える。Ωがこの世界の弱者なんだと嫌でも思い知らされた。そしてそんな弱者を目の前に、熱と本能に狂ったαは、どこまでも無慈悲だった。
「ひ、」
「はぁっ、やっと見つけましたよ…僕の運命の番」
荒ぶる息を抑えていた左手首をいともたやすく壁に絡めとられて、さらけだされた首筋に恍惚とした顔のプロデューサーの唇が押し当てられる。途端に濃密なαのフェロモンが周囲を漂いうめつくし媚薬のような甘ったるいにおいに思考がぐらつく。ふつふつと強制的に高められる身体の痺れと疼きに必死になって抗うけど、理に勝ろうとする本能が酷く甘く誘惑を囁く。運命の番、と壊れたロボットのように繰り返すプロデューサーの目は溢れんばかりの欲にまみれていて、。運命の番、だって…?信じられない、だって運命なら何かしら俺も感じるはずなのに、なのに、ときめきどころか恐怖しか感じない。こわい、こわい、誰か、だれかたすけて、。がっと肩を押さえつけられて壁に追い込まれる。
「痛いことはしませんから」
ね?とにっこりと笑顔をはりつけるプロデューサーの真っ赤に酔って興奮した顔が近づいて言葉を発すたびにあつい荒い息がかかる。にげられない、やだ、やだ、やだ、やだ、くる、な、。ちからがはいらない。顔を抱え込むようにうつむいて首を左右に振る。でもそれが気に障ったのか、肩を押さえていた左手が顎にかかって強制的に顔をあげさせられる。ああ、飢えた犬みたいな顔、なんて場違いなことを思った。そしたらプロデューサーの指がすりすりと顎をなでて、ぞっと悪寒が駆け抜ける。
「僕との赤ちゃん孕んでくれますよね?」
……は?
プロデューサーの言葉に呆然としていたら過剰に興奮したプロデューサーにものすごい力で腕を引かれて、向かいの空き部屋に突き飛ばされた。咄嗟のことで受け身が間に合わずに床に身体が打ち付けられる。鈍痛に目を閉じて、はっと視界を開けた時には、プロデューサーの後ろで、扉はすでに閉まっていた。がちゃん、と鍵のかけられる音がやけに大きく聞こえた。床に崩れた俺の身体にすかさずプロデューサーが乗り上げる。上から圧迫されて、身体の自由が奪われる。なんとか動かせる左手を振り回すも、さっきの二の舞のように頭上に押さえつけられた。
「やめっ、ゃだ、ッ…はな、せっ!」
さけぶ。いつものはつらつとした声量がでない。恐怖と熱に喉元がきりきりと締め付けられているみたいに声が出せなくなる。αのフェロモンに当てられて身体はますます火照り、心臓は忙しなく脈を打つ。気持ち悪い、生々しい空気が苦しくて吐き気がする。ぐりっと膝で股を刺激されて、瞬間身の毛がよだつのを感じた。生理的な気持ち悪さが喉に迫りあがってきた。はくはくと口が開閉する。か弱い息が漏れるだけで、声帯を失ったように唇が震え、舌の感覚がおかしくなる。
「かわいい声で啼いてくださいね♡」
「ぁ……ぅ、……ゃ、め……」
ねっとりとした欲を孕んだ声が耳元で囁かれて荒ぶる吐息が鼓膜を揺さぶり思考が痺れる。
「ッッ、?!ゃ、やだ、……ッぁ」
さも当たり前かのように、オーバーサイズのルーズな服の隙間からするりと這いあがってきた湿った手が胎を撫でて、何も入っていない空っぽのナカがきゅうと締まる。浅ましすぎるΩの身体に泣きたくなった。跳ねる身体を抑え込まれてぐっぐ、と圧迫される胎にナカが震えて歓喜するのが手に取るようにわかって涙がにじんでくる。
「ぁ、あ、そ、それ、ぇ……、ッそ、や、だ、やめ、、ひぅ…、~~~んン、っ゛」
満たされることのない胎が軽薄なアソビに悦んで、未知の快楽が身体を侵していく。ぐるぐるするあたまのなか、。だいてほしい、いやだ、きもちわるい、あつい、ほしい、こわい、みたして、くるしい、いやだ、めちゃくちゃにして、たすけて、ナカにだして、きもちわるい、はらみたい、はらませて、ほしい、αがほしいの、。理性と本能がありえないくらいこんがらがって身体も頭も溶けていく。けど、意地でもうなじを覆い隠す手だけは離さない。ここは絶対に守らないとだめだと、頭が理屈を理解するより先に本能で身体が動いていた。うなじはΩとαが番うときの重要な契約の印が刻まれる場。かまれたら最後、もし番の契約が望まれないものだったとしたら、それでαが番を放棄したら、すべての災厄をこうむるのは結局Ωだけだ。番を解除してもαには何の影響も及ばない。ところがΩはどうだ。Ωにとってαは、番は命と同等のもの。一度番を放棄されたりでもしたら、そのΩはもう廃人だ。
ガリッ
「ぃ゛、……っ」
歯が手の甲の皮膚に食い込んでちりっとするどい痛みがはしった。噛まれた。αも本能で組み敷くΩを自分のものにしようとしている。絶対に、噛ませてやるもんかと、右手に力が入る。うなじを求めて手の甲や指を歯や舌が這いずり、噛みつき、舐めまわす。
「ほら、意地張らないで諦めてくださいよ、………はやく楽になりたいでしょう?」
甘い猛毒のように言葉がささる。虫のようにプロデューサーの手が身体をまさぐる。吐き気がする、プロデューサーに、もちろん自分にもだけど。気持ち悪い。ああ、嫌いだ、大っ嫌いだ、αのこいつも、Ωな俺も。いやだ、もういやだ、αに屈するぐらいなら、そうだ、いっそ舌を噛みちぎって死んでやる。
『αとΩは運命的な出会いを果たして、相思相愛の番となり生涯を添い遂げました。めでたしめでたし』
なんてさ、そんなの、望まないから。ねぇ、
……たすけて、
「ー佐久間!!」
まちがいなく、あれは、俺の、俺だけの、ヒーロー。
プロデューサーがズボンに手をかけた刹那、ひどく派手な音をたてて鍵のかかっていた扉が開いたかと思えば、薄暗闇にさした人工の照明に目がくらむ。ぽたっと目尻に溜まっていた涙が落ちた。この声は、よく、知っている、。と、上にのしかかっていた重みが消えて、代わりに誰かに抱きしめられる。一瞬身がこわばり、うなじを覆い隠す右手に鈍い痛みがはしった。
「佐久間、っ、ごめ…遅くなって、」
「……ふ、…っか、……?」
俺を抱きしめる深澤の手が背中を優しくさする。………ああ、来てくれたんだ、みんな、。康二がぼろぼろ泣きながら俺の右手をとった。うなじが外気に晒されてじくじくと熱にあぶられる。てか康二、泣きすぎだろ、俺より痛そうにして、。あいつがしつこかったのもあって、命がけでうなじを守っていた右手は歯形や裂傷で血が滲んで唾液にまみれていてひどく汚かった。ラウールが何か言ってる。そんな、触らなくていいよ、汚い、から、。ぼんやりした視界の隅で照と蓮に、床に転がされてるプロデューサーが見えた。目の前には阿部ちゃんと翔太が立っていて、後ろ姿だから顔はわかんないけどなにかをわめいているプロデューサーを見下ろしていた。ドアの前では涼太が電話をしている。とにかく、いちおうは助かったみたい、。恐怖の呪縛が解けるな否や、意識が身体の熱に集中していく。意識したせいで、熱がさらにひどくなった気がする。ぐわんぐわん頭が揺れて、あつい、お腹の奥が、あつい、欲している、なにを?あつい、さめない、。
「っ、やばい、フェロモンが…!」
「くそ、強めの抑制剤飲んでんのに、」
「佐久間の緊急用のペンねぇのか?」
「まず病院………!」
みんなの声が、どこかとおい。αの香りがいっぱいする。気持ちがいい、安心する、もっと、ほしい、ちょうだい、それ、。
ゆらゆらする意識の中で手を伸ばす。α、Ωが欲してる。本能のままに。
「……、だい、て…」
ね、抱いてよ、この身体。おねがい、一生のおねがいここで使っていいから、誰でもいい、みんななら、。冷まして、ねつを。今だけ、今だけは、ただのΩとαで。このねつを、
迷子のようにさまよっていた手が握られて、ふわりと頭を撫でられる。
「、場所……変えるよ、」
媚薬よりももっともっと甘くて、魅惑な毒を孕んだ空気に、ずぶずぶと沈んでいく。
*** *** ***
…、あつい
「ぁ、はぅ……、ぁ、…ぁ、んぅ、ッ」
ほしい、αがほしい、αが、ほしい、ちょうだい、ちょうだい、おねがい、おねがいだから、はやく、めちゃくちゃにして、だいて、、
ぼんやりしている意識の中で自分の声が聞こえてきて、はと、意識が浮上して、全然熱が冷めていない夢じゃないこの現実に、逆に脳が少し冷静になった。これが全部全部悪い夢だったらどれほど良かっただろう。夢だったなら、今頃みんなと楽しく歌って踊ってて、でも結局全部夢なんかじゃなくて、現実に違いなくて、こんな、惨めな、。熱を感じてきもちわるい、インフルより、コロナより、ひどい発熱で、身体の中がぐるぐる何かを渦巻いてて、あつくてたまらないんだ。身体の中に熱がとどまり続けて、溜まりに溜まって、でも、爆発しない、できない、。視界が徐々にはっきりしてきた。見慣れない光景、さっきはたしか、薄暗い部屋、で、なんか襲われかけて、けどみんなが来てくれて、それで、それで、……?うまく思い出せない、その後は、…それが今、?落ち着いた色の壁紙、知らない部屋、自分の身体は、ベッドの上、ふかふか、きもちい、でもあつい、。ぱちぱち瞬きをしてると、まわりで人が動く気配を感じた。すぐに視界に深澤の顔が見えて、瞬間、身体の熱があきらかにあがった。脳が勝手に認識したんだ、深澤だ、って、。ヒートのΩの身体が本能のままにαを求める。フェロモンが溢れかえるのって、こんな、感覚、。開けた唇の隙間から熱に浮かされた息となさけない声がもれた。
「ふ、っか…ぁ、あつぃ、あついよ、あ、だい、て…っはやく、だいて、ぇ……ッ」
何言ってんだ、おれ。ていうか熱で舌もうまくまわってない、自分で言っててなんだけど、かなりきもい気がする、いや、だって、いくらαだからといってメンバーだよ、最悪じゃん、そりゃ、俺も男だけどよ、でもさ、メンバーの痴態みせちゃってさ、申し訳ないどころか消えちゃいたい、ヒートで理性があんまりないけどさ、まだ残ってはいるし、だからか、自分の言動に吐き気がする、でも止められない、止まらない、止めたくない、例のコマーシャルじゃないからな、本能ってすごいんだね、なんかもう、全部どうでもよくなる、ただこの熱をどうにかしてほしい、さまして、癒して、俺を求めて、おねがい、だれか、ねぇ、。涙のせいで深澤の顔がぐしゃっと歪んだ、それですらなんだか哀しくて、抱きしめたい、抱かれたい衝動に駆られる。ベッドの上で赤ん坊のようにぐずる俺を深澤はさっきと同じように、力強く、でも、とても優しく抱きしめてくれた。近くで深澤の吐息を感じてナカが濡れるように疼くのを感じた。
「…っうん、わかった、わかってるよさくちゃん、さく、聞こえる?……今から俺たちがお前を抱くよ」
ただ、その言葉だけでも、しあわせだった。
*** *** ***
身に着けていたものを取り払われて、生まれたての新生児さながらの格好でベッドに寝転がる俺を誰もわらわない、それどころかどこか慈愛に満ちたぬくもりがあった。期待と羞恥でほっぺのあたりがぽっぽと照ってる、外気にさらされてゆるく勃った性器とうしろから溢れる蜜のもどかしさに思わず内またで太ももを擦り合わせる。
「なんでふっかが佐久間のハジメテなの」
「年功序列に決まってるでしょ」
照と深澤の短い掛け合いが聞こえて、そしたらベッドに深澤が乗って、重みで身体が少し沈む。はやく、はやく、ほしい、α、αのフェロモンにはげしく身体が反応してうしろの濡れた感覚が増していく。自分のフェロモンもかなり出てる気がする、αとΩのきつく濃いフェロモンがまじりあって空気に溶けて、呼吸にまじって、なかに伝っていく。フェロモンにあてられて既に理性をとどめていない脳が身体がひたすらに欲を求めて、欲を発そうとしていた。もうすべてがきもちい、肌に触れる空気も、深澤の声も、存在も、すべてが、Ωの埋まらない欲を満たすようで、そのために存在していたかのようで、そんな錯覚におちいってぽつぽつと快感を拾い始める。ナカで渦巻いていた熱がどくどくと温度を上げて、胎の奥底が疼くようなもどかしい感覚が強くなっていく。
「さくま、さくま、手握っていい…?」
「は、ぁ……♡あ、ぁう、ッ……♡゛♡」
顔の横に投げ出していた手に深澤の指が絡まる。すり…♡と指の間や手のひらをなぞられて、甘い上ずった声がこぼれた。にぎにぎと温度をたしかめ、分け合うようにしっかり恋人つなぎで重なった手のひらが、愛おしい、。しっとり汗ばんで額にはりつく前髪をのけられて、おでこがひんやりとする。そのまま輪郭に沿って指が顎へと向かう。ゆっくりとした動きに微熱が高まってとにかくじれったい。深澤は焦らしプレイが好きなのか、?とんと喉仏を小突かれて、
「っう、あ、ぁ、ん…♡」
変な刺激にこれまた変な声が出てしまった。顎下を指がさわさわと動いて、くすぐったい。おい、俺は猫じゃないぞ、。そう心の内で抗議しながら深澤を睨んでみると、目が合って、どろっとした笑みを返される。俺を見つめ射る雌雄眼に不覚にも心臓が高鳴った。ああ、期待しないで、俺、
「解すよ」
言葉通りに深澤の手がうしろへ伸びて、そうして、未知の秘部へと、指が触れた。シーツに溢れかえった愛液をすくった指がほぐれた入り口をなぞって、ず、ちゅとナカに挿入っていく。
「、ふッ…、♡は、ぁっ…♡♡゛ぁ、♡う…♡゛」
「…っや、ば……ナカやわらか、」
ひくついたナカが深澤の指を迎え入れて、押し返そうとぎゅうぎゅう収縮するナカを拓く。そんな前戯なんて、しなくても挿入いるのに、そのためのΩの身体の特質でしょ、そもそも俺は男だし、女の子みたいに柔いわけでも脆いわけでもすぐ壊れそうなわけでもない、ちょっと痛くても、乱暴しても、壊れないんだよ、大丈夫なんだよ、Ωのフェロモンにあてられてαだって相当きついはずだもん、。うまく言葉が紡げないから目でそう訴える。目は口程に物を言う、ってね。俺の意図をくみ取ったであろう深澤は関わらず、前戯を続けた。だから、なんで。こんなの、浅はかな妄想に引きずり込まれて勘違いしちゃう、まさか、みんなも俺とおんなじ想いがある、なんてさ。
「、ひ、ぅ……っ♡ン、ぁ、あぁっ……♡」
「痛くない?」
「ふぁ、ぁ……っ♡ん、…」
こくこく、とちいさくうなずくと深澤がとろっと微笑んだ。ナカを指一本で拓かれてるだけなのに、奥へ奥へと引き込もうとナカがきゅんと締まる。善がって震える嬌声がこぼれ落ちて、唇を噛みしめながら深澤の手に絡められた指でシーツを浅く引っかいた。卑猥な音をたてながら、ずっぷりと飲み込んだ指がぬるぬると肉壁をかきまぜる。そうして深澤の指がある一点をかすめた時、あの時…自分が自慰をしていた時に感じたのと同じ、酷く似た快感がはじけ飛んだ。
「ひぁ、っ…、?ッ、♡゛?、ぅ♡、ぅあ…♡」
「…ここ、前立腺ね、さくまが気持ちよくなれるとこ」
「ぇ、んぁっ…ぁ、だ、だめっ……そこ、は、ぁ゛♡、っ♡…あっ、ゃ、ンッ、♡゛」
深澤の白いきれいな手が、指が自分の秘部を、性器を愛撫している事実に俺の脳は軽いパニック状態だ。そんな中で不意打ちのようにぐっと前立腺を押しつぶされ、たまらず視界に火花が爆ぜた。目の前に火花や星が散るって、冗談や比喩じゃないんだと実感する。ただの排泄孔でしかなかった部分が性器に変わっていってることがわかった。
「ゃ、ぁッ…~んン♡゛、ぁう、……っ♡、♡゛!」
びゅる、と白濁がお腹にかかる。あまりにもはやい絶頂に羞恥で顔が赤くなるのがわかって顔を覆いたいのに、悲しいかな、シーツに縫い留められてるからそれは叶わない。かくかくと腰が揺れて断続的に吐き出される欲が止まらない。ふっと笑った深澤の指がお腹に横たわる俺の性器の亀頭をはじいてビクッと電気が走ったように身体が大袈裟なほど跳ねた。ちょんちょんと深澤が意地悪く性器を弄ぶからぜんぜん気持ちいのがおさまらなくて、ずっと、きもちい、ていうか深澤がうますぎる、なんか…慣れてるな、。何度もイったのに、身体はまだまだ貪欲に快楽を欲している。
「、ふっか、ぁ、もっ…♡いじわる、やぁっ…♡」
「ふふ、ごめんごめん」
深澤の手が俺の脚をわって、間に入り込んだ。ゴムが被せられて反り勃った性器にごくりと喉が音をたてる。腰にクッションを敷かれて、俺を捉えた深澤の瞳が一瞬、輝くアメジストのように光って見えた。
「、挿れるよ」
ち゛ゅぷ、と先端が秘部を拓く。
「……あっつ、」
「ぁ、ひ、♡…ゃ、ぁ、ふか、こ、こわ、こわい、よ、ぉ」
身体がふわふわしてあつい、ナカがじんじんして甘い疼きに鼻にかかったような媚びた声が漏れる。ぐずぐずに蕩けきったそこは、信じられないほどたやすく深澤のモノを飲み込んでいく。身体が自然と快楽に引き寄せられて、甘く震えるナカが一気に熱を帯びる。まだ深澤は動いてもないのに、はいっているだけでなんかもう、きもちい、。けどその快楽はすでに暴力的で、生まれて初めての体感に経験がなくて理解が追い付かない、恐怖心もまだあって、
「……ぅ、♡は、っ…ぜんぶ、はいった、ぁ…、?」
「んー、あと、ちょっと」
ぐ、とナカがこすれて脳が揺さぶられる。快感がすぎて力の抜き方がわかんない。ぬち゛、ゅ♡とナカの肉壁が引きずられるような感覚にこわさが滲む。
「、ッ♡゛、や、これ、ゃだ、あ♡こ、わぃ、……♡゛、♡」
「んー?だぁいじょうぶ、さく、怖くない怖くない、気持ちい、だよ?」
「き、もち、ぃ、?」
「そ、じょーず、かぁいいねぇ」
さすがリアコと言ったところか、どろどろに甘い声色と手つきはもはや麻薬だ。甘い渇望に一緒に沈んでいく。いつもならファンの子たちに向けられるその極上の麻薬が今は自分だけに与えられていることに脳が狂わされるくらいに歓喜して、ナカを押し進み舐めるような往復が、次第に甘く背筋を駆け抜ける。与えられる快感に思考はちぐはぐで、腰が逃げを打つけど深澤の手に腰を掴まれてぐ、と引き戻された。
「あっ、ぁ♡ひ…んッ、ぁ…は、ぁっ゛♡」
行為がはじまって間もないのに、もうすでに脳みそが焼ききれそう、。足のつま先がベッドシーツの上を泳いではねる。わざとらしく前立腺を刺激されて視界がぱちぱちと点滅を繰り返している。きもちい、そこ、でも、だめ、、だって、ぜんぶとけちゃう、。
「~♡、やら、ぁっ、そこ、こりこり…ッ、しなぃれ、…っ゛♡、…ん゛~~♡゛」
「えーでもきもちいでしょ?」
やめろって言ってん、のにっ、深澤、こいつ、。
「、あ゛♡♡゛、ぁあっ、ゃ、も、イく、ッ〜〜〜♡」
「、あは、さくのイき顔えっろ、」
がくんと腰が落ちて、ほんのりと染まった身体が達した余韻でぴくと震えた。じゃっかんの倦怠感にベッドに沈み込んみ口呼吸で酸素を小分けに取り込む。俺が絶頂したすぐ後に、薄いゴム越しにナカが熱を帯びていった。
「1回イったら交代だからね」
「わかってるって」
照の拗ねた声がして、ずる、とナカの熱いモノが引き抜かれる。その感覚にまた背筋がしびれた。ナカの熱が消えてひんやりとする。さびしい、きゅぅと物欲しげにナカが伸縮してる。くぱくぱとαの欲を欲する秘部から愛液が溢れだす。
「よくがんばったねぇ、さくちゃん」
ふわりと髪先を深澤の指がすくってそう微笑まれて、蕩けた瞳が蜂蜜みたいで甘くて、おいしそうだった。ベッドを降りた深澤に代わって乗り上げてきたのは照。ほっぺをむにむにされながら照の目尻がさがる。
「さくまぁ…ふっかと気持ちよかった?」
「…、ん…っ♡……ぁ、っ♡きもちぃ…、かった、、ぁ♡」
「そっか。じゃあ俺ともっときもちくなろうな?」
「、……ぅ?、♡」
きもちい、?もっと、ほしい、。ちらつく理性の破片が拒めとさけんでる、でも足りなくて、もっと欲しくて、たまらない。
「さくま、体勢変えるね、こっちのほうが楽だと思うから」
そう照が言ってころりと仰向けからシーツにうつ伏せになる。その拍子に乳首がシーツにこすれちゃって嬌声がこぼれるのを枕に顔を埋めてかみ殺した。枕に顔をうずめた俺に照がゆっくりと背中に覆いかぶさる。身体同士がくっついてじんわり熱を感じる。すり、とシーツを握った手に照の手が重なった。
「…声、おさえんなよ。もっと聞かせて」
「ぇ、…ひぁ、ッ、……っあ、♡゛ぁ、♡」
耳元で低い声が鼓膜に響いたかと思えば、唐突にべろりと耳の裏を舐められて身体が跳ねる。今までずっと聞いてきた声なのに、腰がゾクゾクして堪らない。何度も何度も唇が耳に触れて、皮膚の表面が吸われて、ちゅ、と僅かな音が鼓膜を揺らすたびに逃げたくなるようなゾワリとした感覚に襲われる。照のあっつい咥内で耳たぶを食まれて吐息を吹きかけられて中まで厚い舌でしゃぶられて顔に熱がじわじわと集める。ふぅと息を吹きかけられるのに肩が揺れると今度は形を確かめるようにぱくりと耳が照の口の中に食べられた。口の中で無防備にさらされた耳に這い寄る舌が内側のでこぼこを丁寧になぞる。
「ぁ゛、っ♡ふぅ、♡♡、は、ぁ゛~♡」
あ、あ、みみ、たべられて、る、。ぴちゃ、じゅ、ると水分をたっぷり含んだ音が鼓膜を抜けて脳に直にこだまして、卑猥すぎるそれに頭がこんがらがる。「耳も性感帯なんだよね」なんて言葉が阿部ちゃんの声で聞こえた気がした。照の舌が動くたびに触れた皮膚が震えて熱を発してシーツを掴む指がはじける。重ねられた照の手の爪で手の甲をくすぐるように引っかかれれば、ずくりと腰が重くなる。舐められ、吸われ、噛まれ、食まれ、。丁寧に右耳を味わわれたら次は左耳も食べられて。ようやく解放された頃には、俺の両耳は完全に真っ赤にふやけきっていて、外気にさえ反応してふるりと震え、快感を植え付けられていた。耳の後ろをなぞられるだけで射精感におそわれる。艶めいた音が耳を犯していく。くちゅ、といやらしい水音がぐずぐずに蕩けきった脳をかきまぜた。ナカがさみしい、切ない、はやく、。快楽に瞑っていた視界を開けると、真っ白なシーツで埋め尽くされる、それがまた、さみしくて、。俺の背中やら腕やらと身体中に口づけしていた照に後ろ手をさまよわせる。
「ひか、ひかる、ひかる」
「ん?どうしたの…さくま」
「ゃ、っひかる、これ、ひかる、やだぁ」
「……なにがや?」
「や、だ、これ、かお、ひかる、みえな、ぃ、」
こわいよ、とがんばって照を振り返って。そしたら目と目が合って、照がちゃんと俺を見てくれていて、ふわっとわきあがった安堵に吐息がこぼれる。
「ッ、…くそ」
「ぁ、ふ、ぅ……っ、ぅ♡」
視界がまわって背中をシーツに預ける。ひくひくする秘部が押し付けられる照の熱をはやく咥えこまんと亀頭に吸い付く。そのままヌ゛プ、プ…と正常位で腰が押し進められていって、。前立腺がこすられて、かきまぜるようにうねるナカに眩暈がする。絡みつく媚肉を掻き分けて少量の空気とともに入ってくる。ダラダラと垂れる先走りとローションがじゅぷじゅぷ泡立つ音が俺の鼓膜を犯して、頭をおかしくしていく。
「、、あ、ぅ…ひぁっ、く、ぅ゛♡ッ〜〜〜♡♡゛、」
ナカが待ち望んだ快感に脳髄まで駆け上がるような電流が走り、背筋が弓なりにしなり腰が浮いた。悲惨に感じられるほどやっぱりいたくもかゆくもなくて、浅はかに引き留めるようと縋りつきだすナカが、たっぷりと愛液をまとって擦り上げられて、ぬ、ち゛ゅ…ぅ♡といやらしい音を立てる。ずっぽりハマって満ちたナカが熱されて、混じり合ってひとつになっている、という被食者になったような怖気と快感がめぐる。
「~~~、♡ッ゛、ぅ、ん゛〜〜〜……♡゛♡」
大きい手で髪をかき回されて、優しく撫でつけられてトクトクと身体があたたかく脈打つ。その手の大きさに、ぞくんと甘いしびれが走った。慣らすようにナカが動いてαの種子を欲する奥の子宮口がきゅんきゅんする。髪を撫でる手が顔にすべってほくほくと感じる穏やかな熱さにじゅわぁと心地いのが滲みだしてきた。
「蕩けてんね」
「、ふぅ…ッ゛♡ぅあ、♡ぁ…、ぅ♡なでなで、すき……ぃ♡」
やさしい、ぜんぶ、あったかい、きもち、い、。ほんわりとしたぬくもりに浸っていると、一瞬忘れ去られていた前立腺を小突かれて快感の波に足をとられてひっくり返る。
「あ、♡ゃ、ンっ、おか、おかひくなる、ぅ、~♡゛」
「心配すんなって……、俺たちが一生養うから、っほら、おかしくなっちゃえよ…、!」
「~ん、んぅ゛…っ♡、ぁ゛、…~ッ♡♡゛」
どうしようもなく甘くて、どこか歪な言葉が耳に吹き込まれる。ひときわ強く、重く突かれて前での射精なしにナカイキしてしまった。まだ照はイってない。イったばかりの敏感すぎるナカは未だに熱と圧迫感を高めるモノに健気に反応して、またすぐに快楽を高ぶらせてくる。
「ひゃ、ぁ……ッ!♡ぁ、も……やだ、ぁ……」
「さくまかわい……ね、甘イキとまんないんだ?」
「~~ッ゛ぁ、♡…ぁ、ひ、ぃ゛…んン゛っ……、っ♡♡♡」
「ごめんな、俺、まだイってないから、」
ナカが絶頂の余韻でチョコよりも甘く震えて照のモノを締め付ける。つんと匂うαの芳香でまた理性が霞んでいく。快楽中枢を甘い甘い蜂蜜にどっぷりと浸されたように、身体中がとろとろ溶けていく。まぶたも、指先も、全部が重くて熱い。でも、たりないよ、まだ、まだ、。腰を掴む手を押さえようとするけど、力がまったく入らず甘えているようになってしまう。軽く揺さぶるように小突かれて奥がきゅんと締まった。俺の身体をおさえこんで腰を振り、俺を見て笑う照にナカが締まってしまうのは不可抗力だ、きっと。、求められてる、欲しがってくれてる、αが、。うれしい、うれしい、。これが単なる俺の発情を癒すためだけの行為だったとしても、すがらずにはいられない。無意識か、シーツの上で跳ねていた足が照の腰に絡みつく。もうくったりとした俺のモノが揺さぶられるたびにお腹に擦れてまたきもちい。照の腕に引っかかってた手首を取られて、律動と一緒にくんと引かれる。それがいっそう挿入を深くして熱い塊が奥に埋まってく。
「もッ、…~ッぉ゛♡りゃめ…ッ゛♡っあ、ぁ゛♡♡゛、ぅ♡~れちゃ、ッぁ~~~゛、♡」
「、俺もッ」
ぐいと身を乗り出してきた照に首筋を吸われると同時にまた出さずにイって、ナカの奥にも生温かい感触が広がった。
「♡、は、ぁ、あッ…♡」
「ふー……さくま、悪い、がっつきすぎちゃった…へいき?」
「ッぁ゛〜〜…♡っ、う♡」
ナカがすっと冷えて、遠くで重たいものがゴミ箱に落ちる音がした。ぼんやり膜の張った視界に若干うとうとしていたらおもむろに身体が持ち上がって、気づけば胡坐をかいた照の上に横抱きにかかえられてて、。
「…さくま、前でイけてなかったよな」
イかせてあげる、なんて言い出した照の手が俺のモノを扱きだす。無機質で冷ややかなシーツじゃなくて体温のある照の手が直に性器を包み込んで、骨ばってごつごつした逞しい指が筋に擦れて、なぞられて、ばちばちと頭の中で光が弾け飛ぶ。
「ぇっ、ぁっ…♡ま、まってっ…♡まだイっ…ひ、ぁ゛♡♡!?~~~で、ちゃ、ぁ♡♡、っ」
「いいよ、イって」
内臓までひっくり返るような甘い痺れが、身体中を、足の指先まで駆け巡って、望まない強制的な刺激を与えられながらも、その事実によって自分よりも強い生き物に媚びる本能が働いたような、そんな嗜虐的な快楽までもがじくじくと身体を浸していく。吐き出された白濁が照の指を伝って太ももからシーツに流れていくのが嫌でも目に入って、破廉恥すぎる痴態とわきあがる含羞に(”これ”が終わったらこの先メンバーとどんな顔してやっていかなきゃなんねぇんだよ…いや、もうみんなとはいられない、か…)とかなり冷静な問題が垣間見えた。他人の手による自分の意志とは関係なくおこされた絶頂に頭が追いついてない。なにか味を占めたのか、愛くるしいとでも言うように目を垂らして照の手がふたたび伸びようとした矢先、違う手が伸びてきて、浮いた俺の身体が移される。
「……ッ、?、ぅあ、…♡」
「あっ、ねぇー…返してよ……」
「1回イったら交代って言ったのお前だかんな?」
目の前の照が口をとがらせてジト目で俺の後ろの人物を見やる。抱きすくめられた背中からしたのは翔太の声。肩口に埋められた顔がしゃべったらもぞもぞしてくすぐったい。返しませーん、とぶすくれる照に言い返した翔太がはぁと息を吐いて俺の手を握りながら指を遊ばせるのをぽやぽやしながら眺めていると小さな声で、翔太がこぼす。
「静かなさっくんも…いいな……、」
「…、しょうた……、うるさいおれ、ぃや?」
「はぁ?んなわけねぇだろ。どっちもさっくんだし、どっちも好き、だし…」
握りこまれた手と一緒にぎゅっとされて密着度が増す。肌に触れる髪や吐息、もちもちのしっとりとした肌が気持ちいい。……あれ、翔太ってこんなにおっきかったけ…?翔太の鎖骨辺りに放り出していた頭をかしげて翔太に顔を向けると、甘さはさっぱりしていて軽やかそうなのに深く身体に沁みこむような、そんな風に翔太の表情が綻んで、とろりと後ろの熱がわきたつ。もはや壊れたかのように愛液を垂れ流しながら、ひくと痙攣しているナカは火照りきっていた。指が緩い秘部をいたわるように愛撫して肌が震える。どんどん溢れる愛液を指に絡めながら秘部をほぐす翔太から漂う色気にあてられて劣情がくすぶった。
「、ん゛ぅっ…ぁ、ぁ、♡」
「さっくん、痛くない?」
さっくんの身体、ぜったいに傷つけないから、。なんて、耳元で囁かれたらまいっちゃう、ほんとに。うちの5歳児の翔太くんはどこにいったのかな?あ、こいつ同い年だったっけ。ぐっと太ももに添えられた手が脚をわり開いてゴムの被さったモノが秘部に触れる。その熱への期待に瞳が揺れて、お腹がじくと濡れてまた愛液がこぼれてゴム越しに翔太のモノに垂れていった。
「っは、ぁ♡んぅ♡……っぁ゛、♡や、♡まっ、て♡ぁ゛♡…~~ッ♡」
不意に足を持ってた翔太の手が離れて、あらがえない自重と愛液で滑りやすくなった翔太のモノとナカでずぶずぶ沈んでいってしまう。反射的に腰が上がるけど、肩から絡められた腕がのしかかって沈めこまれていく。
「あ、っ、ふ、ふか、ぃ、♡゛ッぁ、んぅ」
たまらず目をつむれば、聴覚が機敏に音を拾い上げて擦れる感触を更に受け止めてしまってナカを締める。前の先端からはとろとろと嬉しそうに薄くなった白濁が漏れて足をなぞるように伝っていく。
「よしよし……ゆっくり呼吸しろよ」
「ッあ…♡ぅ、んっ…♡は…ぁ♡♡」
翔太と一緒に深呼吸を繰り返す。だんだんとナカが馴染んできて異物を受け入れる秘部がきゅうきゅう開閉している。
「ん、ぅ…ふっ…、っ♡」
「声恥ずかしがらなくていいだろ、…めっちゃクるし、」
「っ、♡や、♡ぁ、…はずかし、……っから、♡゛っやら、ぁ♡、」
おもむろに翔太が腰を動かし始めて快感がナカに押し流されていく。無防備にさらけ出されたうなじがあつくて、翔太の吐息がちかい。だけど不思議と恐怖はなくて、むしろ、ふわふわして安心する、へんなの、翔太の呼吸がうなじをかすめるとゾクゾクする、骨の髄にまで快感が浸透していく、。人間、一度でも極上の蜜を味わえば、離れがたくなるのは性であり、本能。部屋を満たしていくフェロモンが四肢に絡みついて、首に纏わりつく。強大なαたちのにおいに、身体が狂わされる。ランクの高いαのフェロモンは、ヒートのΩにとってはもはやドラッグに等しい。αがラットを起こしているのなら、なおさら。俺がもともとβ体であったからか、そこまで悲惨な状態になったりはしないけど、それでも、脳がぐらぐらと溶けだしている。
「……ッは、…は、…あぅ……♡」
ふよふよと甘い香りが揺れさまよう空気の中で、するっと鼻孔に入りこんだ匂い、翔太の匂いにびくっと脳が、身体が過剰に反応してこぷ、と白濁が吐かれた。
「…っひ♡ぅ、ん?!♡、、あ、ぁ、~ぁ、ぅ゛♡」
身体が翔太の匂いに嬉しそうに踊って、ずくずくと腰が重くなる。なんてこった、俺の身体、翔太のにおいでイった。匂いでイっちゃうとか、俺の身体どうしちゃったんだよ。ともかくただただ恥ずかしくて気づかれまいと顔に集まってくる熱を誤魔化そうと俯くも時すでに遅しか。
「…さっくん、俺のにおいだけでイった?……かわいいな」
「ゃ、♡ぅ゛、~♡♡゛♡」
微笑んで、ちゅ、ちぅとくすんだ目元に唇がふる。そのちょっとからかいの含んだ声色に身体がぷるぷるしてしまう。匂いでイっちゃうなんて、変態か俺は。ふは、とうつむいた頭上から翔太の楽しそうな声がしたと思ったら、突然、穏やかだった快感の波が立って反射的に喉を反らした。小さな痛みに目を開けると肩口に翔太の口元が見える。え、と脳が理解する猶予も与えないようにあーと開いた口からのぞいた健康的で清潔できれいな並びの白い歯と薄ピンクの肉付きのいい歯茎が見えたかと思えば、がぶっと効果音でもつきそうな感じで翔太の歯が肩の薄く張った皮膚に噛みついた。歯が皮膚に擦れてぬめった舌先が皮膚をくすぐる。
「~ぁ、ッ?!♡゛♡゛、ひ、ゃら、しょ、ぅた、ぁ…まっ、かた、だめ、っ♡」
「あー、さっくん肩よえーもんなぁ?」
翔太が肩をかみかみし始めると、ベッドにあがってきた涼太が俺の前に腰を下ろし、なんということか、俺の半勃ちの性器を扱かってきた。ナカの性感帯と性器を一緒に責められて快感が倍増してびりびりと頭がスパークする。
「ッ♡゛??!ぁ、やぁ、っだ、め、…いっしょや、…っ、ぁ゛~~~♡♡♡」
あまりにも強い快感に涼太の手を止めたいが涼太の片手に阻まれて胸元で留められる。そうして腰を掴む翔太の指にわき腹をなぞられたらもう、ひとたまりもなくて、
「、ひ、ぁ、イっちゃ、…!~~~♡゛、♡」
「っでる、……ッは、、」
ぎゅぅっと指先が丸まってナカが震え、果てる。それと同時にナカの翔太もぐっと膨らんで、ナカのゴム越しに熱い欲を吐き出した。αの種子を一滴でも逃すまいと翔太のモノを締め付けるナカが希望を断つゴムに未練がましく吸い付いていた。
「ゆり組ジャスティス……」
「あっはは、阿部ちゃんが感極まってる 笑」
ずぅっと翔太のモノが抜けて、はぁと肩に顔をうずめて満足げに息をもらす翔太にぬいぐるみみたいに大人しく後ろから抱かれてはふはふ息と快感の余韻をおさめようとしていると、涼太が俺の身体を抱き上げる。背中からおもちゃを横取りされた子供のような翔太の短い声が聞こえたかと思えば、あれよあれよという間に涼太の足の上におろされて、すっかり完勃ちしたモノが秘部をわって挿入れられた。そくざに亀頭がナカで健気に主張する前立腺をかすめたせいで快感に足の力が抜けて、膝が折れてがくんと腰が落ちる。そんなことしたら当然涼太のモノが奥にいっちゃうわけで、
「~~~ッあ゛、??!♡♡♡゛…、ぁ♡りょ、りょぅた、ぁ、ッ゛……♡♡゛」
りょうた、りょうた、とうわごとのように涼太の名前を口にして肩に爪を食い込ませてしまう。自重でぐりぐりと奥を刺激されてるからちょっと動くだけでも断続的に性器から白濁がこぼれる。ぱちゅ、ぱちゅ、と上下に動かされて、はげしい快感、と言うよりとろ火にかけられているような感覚にとまらない射精感におそわれてナカを締めつける。
「ぁ゛…♡ぅ、♡゛また、イっ、ちゃ、ぁ゛〜〜〜♡♡♡゛」
的確に前立腺を押しつぶされて降り注ぐ快楽が理性の糸を一本ずつ断ち切っていく。体位のせいもあってより深くまで涼太のモノを受け入れているナカが快感を拾いまくる。
「うンぅ~~~っ♡゛、ぁ、ひ、ぅ……っぁ゛~♡♡、らぇ、しぬ、ッ…ひ、しんじゃ、ぁあ゛…~~、っ、…っ゛、♡、」
「大丈夫だよ、死なない死なない、俺たちがさくまを殺すわけないでしょ?」
めちゃめちゃ優しい言葉を囁きながらナカを突き上げるモノは全然優しくなくて、その色気溢れる涼太の矛盾に、とろとろと身体が溶かされていくような感覚に酔いしれる。何度もイかされて、でも、徹底的に快楽の海に沈められた身体はまだ悦を欲している。
「ンっ、…く、ふ、は、ぁ……ぁ、き、もち、ぃ、…♡♡゛」
「よかった、俺も気持ちいよ」
ふと、突き上げる腰の動きが止まった。快楽が途切れて、お腹の奥が不満げに熱をかきまぜる。
「りょ、ぅた、…うご、かない…、の、っ♡?」
「うん……今さくまのこと堪能してるからちょっと待ってて」
そう言って、ナカを涼太ので貫かれたまま頭や背中を撫でられて、たったそれだけの小さな刺激ですら狂ったような快楽が脳に流れ込む。目の前の肩に額を擦りつけた。なんか、これ、もどかしい、はやく、はやくほしい、もっと、はやく、はやくちょうだいってば、
「~っ、、ぁ、も、りょ、たぁ♡、ッ、うごいて、よ、ぉ…っ♡゛」
「まだだぁめ。ほら、もっとナカの俺を感じて?」
ずっと絶頂に連れてかれてんのに、引き返すこともその先にいくこともできなくて、きもちいがつづいてどんどん溜まってく。
「っし、さくま、ちゃんと待てできたね。ご褒美あげようか」
「ぇ、ぅ、~~……♡♡まッ、♡こぇ、やば♡♡~ぃ゛、、、ぁあ゛♡?、ッ♡」
今の今まで焦らされていたナカへの快感が急に再開されて、だんだんと高まっていく熱なんかじゃない、打ち上げ花火みたいにおっきくて強すぎるくらいの快感が始まって、目まぐるしくめぐる快楽に頭が追いつかない。背中にまわした腕に力がこもって涼太の頼もしい胸板に胸の蕾が擦れてぱちんと星がはじける。「ご褒美きもちい?さくまは偉いね」と褒めてくれる涼太の声が響いて響いて、身体に歓喜を施す。
「ぅ、♡ぁ、……、っ♡゛りょぅたの、こぇ、…す、き、…♡ンぁ゛、~ッ」
「っ、…さくまにそう言ってもらえてうれしいな」
首筋を舐められ、喉仏のでこぼこを何度も甘噛みされる。ふわふわの頭でなにか考えてもしゅわしゅわぱちぱち、きもちいしか襲ってこなくて、怖くなる。ひくひくと尿道口が開いて全身が一瞬硬直する。
「ぁ、ふぁ、♡ん、あ゛……っ、~♡♡」
「出すね、」
涼太の胸元に顔をうずめて視界にちらつく自分の傷んだピンクの髪先をぼんやりとしながら目に映す。ぐっぐ、と抱きしめるたびにナカのモノが奥を求めて、αの本能から無意識の行動なのか、Ωに孕めと子宮口に種子を注ぐように重く腰が擦りつけられる。どう足掻いてもゴムがあるからそれは叶わないことだけど。ーみんなの子ども、どんなんだろうな。もし、生まれたら、ぜったいかわいい。男の子でも、女の子でも、バースとか関係なしに。メンバー大好きの俺の贔屓目もなしにしても。だってあいつらだよ?かわいくないわけないじゃん。あ、かっこいいもか。きっと、みんないつか、かわいいお嫁さん……運命の番に出会えたらいいね……と幸せな幸せな家庭をもって、愛を、子どもを育んで、おじいちゃんになっても家族と愛に囲まれて、そうして一生を終える。なんて素晴らしい話なんだろう。いいな、みんな。いいな、みんなの運命の番。夢は見れば見るほど、自分の中で広げれば広げるほど、きれいに、美しくなっていく。自分じゃ望めない夢を他人に託しちゃいけないことなんてないよね?だって、そうでなきゃ、そうでもなきゃ、俺もうたぶん、生きてけない気がする。ごめんね。
「さくま……いったん水飲もうか」
「ん、…」
口元に無機質なペットボトルの口が触れて冷たい水が喉を通って胃に流れ落ちる。いつかは廃棄物になる。……俺もかな。喉は冷水でいくらかすっきりしたけど肝心のナカの熱は未だにおさまることを知らないようで、さっきからまた欲しい、欲しい、と浅ましく愛液を垂らして叫んでる。そういえば先生、ヒートってだいたい1週間くらいって言ってたっけな。で、セックスすれば3日くらいにおさまるんだっけ?頭がぼーっとしてうまく働かない。ただ、全然理性的じゃない熱と本能が身体から染み出して染み出して、周りを巻き込もうと暴れる。ねぇ、ほら、α、Ωを求めるα、ちょうだいよ、あなたのすべてを、。手を伸ばせば、近くにいた康二が握り返してくれる。
「フェロモンまた濃くなっとうなぁ」
次は、康二。じゃああと残りは蓮と、ラウールと、阿部ちゃん。脱いだ康二ってなんか新鮮。かわいいかわいい弟のような存在が今は獲物を前にした猛獣みたいでおかしな感じ。子犬のようにかわいかったのに、すっかりオトナの男になっちゃってさ。佐久間さん感涙。触れる場所ぜんぶがあつくて、甘い電流がぴりぴりとはしる。大きな手がしなやかな身体のラインを確かめるように撫で上げる。
「んっ、くすぐった……♡」
「さく……」
「こぉ、じのて、つめた……きもち、ぃ」
熱を帯びる頬を康二の手に擦りつける。これくらいの冷気が、とても心地いい。
「っ、これあかんわ、」
なんだか余裕のなさそうな、康二の少し掠れた声も好き。
「エロすぎて止まれへんかも…、堪忍な、さく、」
「…♡ッ、ぁ、ぅ♡゛…っ、…♡」
そう切羽詰まったこれまたなんかエロい顔で鼻先を舐める康二に、やっぱり犬みたい……いや、猫か?と思う。そして秘部に挿しこまれた熱は、ナカが求めていたものじゃなくて、康二の指で、くいと曲がった指先が前立腺に触れて、敢え無くナカイキしてしまった。ぴくぴくする肉壁をそのままさわさわされて肩が跳ね上がる。
「…ひ、ぁ…♡゛あ、ぅあッ♡…は、ッ、?♡」
絶頂の余韻の尾を引く下腹が痺れてもう意味のある言葉を紡ぐことすらできないのがはずかしい、。康二の指がくぱァと愛液でぐしゃぐしゃに緩んだ秘部を開いて康二のモノの先端が擦り上げて、不意にぐぅと押し込まれる。その所作だけでもナカがどんどん期待してまだ満たされない切なさにお腹が疼く。指で首の後ろの髪をのけられてくるくると撫でられると、それだけでまたきもちよくなる。
「ぁぅ、♡…ぅにゃ、っぁ゛♡、ッ♡゛」
「さっくん子猫ちゃんみたいやなぁ」
くすくすと康二がわらう。ねっとりとしたおもたい快感が湧いてきた。決定的な刺激じゃなくて、どこか生殺しのような、。前立腺がじわとうずく。はやく、はやく、。浅い入り口に先端を少しだけ埋めて動かない康二に不安と高ぶる熱が渦巻く。目頭が熱くなって、。さっき涼太にもされた、焦らされてる、なんで?はやく、ほしい、のに、…でも、もっときもちい、?ほんのちょっとつながったところはやけどしてるように熱くて熱くてたまんなくて、気持ちよくてでも苦しくもあって、もう、はやく、ね、はやくほしい、のに。まじまじと自分の身体を見つめる康二の気を引くように腕を少し引っ搔けば、目と目がやっと合って康二の喉仏が上下に動いた。それでようやく熱い切っ先が奥に埋まりだして、そこから首筋を這うようにして震えが伝わっていって、これから訪れるであろうものを予感したナカがひくと痙攣してしまう。
「ーぁ゛っ、おく…ッぅ♡、ばか、あ♡♡ぁっ、~っっ゛」
期待にこたえるように半ば一気に押し込まれたモノで前立腺を越えたもっと奥の肉壁を執拗に亀頭で責められる。ハジメテで、そんなところ、苦しくて辛いはずなのに、お腹の奥がびくびく波打って身体はすっかり感じ入ってる。おへそ辺りに熱源があって、内臓がじわじわと疼く。焦らした分を埋めるように突かれる1回1回が激しさを増していた。
「きもちええなぁ?せやろ?さく♡」
「ん゛~、♡あ、ぁ、こし、とまんな、ぁ゛、…♡゛♡゛」
頭の中はショートしたみたいに火花や星が散って散って、ぐちゃぐちゃになって。自らも腰を揺らしてるのが恥ずかしくて、やっぱり逃げ出したいのにそれをねじ伏せて脳を焼き焦がすのは容量を壊して溢れてとまらない快感で。腹の奥底で、とくん、と鼓動に似た何かが脈を打った。お腹をみっちりうめる熱に頭がじぃんとする。身体の奥から蜜が染み出して、結合部がぐぢゅ、ぅと淫靡な音を立てる。奥を責めたてられる身体から香る、熟した果実のようなひたすらに濃厚で芳しいフェロモンが吐息にまざって肺を浸す。
「ひ、ん゛、、ぅ♡そぇ、ゃ、……、っい、ちゃ、♡ぁ、ッあ゛~~♡♡゛」
「おれ、も、ーっ」
首筋に飛び込んできた康二の腕に抱きすくめられながら、一緒に果てた。隔たれた薄い膜の先にある熱の欲しさにナカがまだすいついて、締まったナカから康二のが抜けてく感覚がひどくかなしい。さっきうるおわせたはずの喉はもう渇いていて、自分の唾液をむなしく飲み落とした。首元に集中していた熱も離れていって、温度差に心も冷えそうになる。なんだか今更、大好きな皆に抱かれてる自分が滑稽になってきた。ほんと今更。なんでこの世界にはαがいて、βがいて、Ωがいるんだろう。なんでみんなはαで、俺はΩで、男なんだろう。なんで、なんで、なんで、なんで、……どうして[[rb:みんな > α]]の運命の番は俺じゃないの?…………ぁ、だめだ、変な思考にいってる。やめないと、こんなこと、こんなの望んじゃいけない。望もうと思うことすら許されない。運命じゃないの、どうあがいても。そーでしょ、俺、こんなのに運命なんて、あったもんじゃない。そぅ、今こうしてみんなに抱かれてるだけでいいじゃん、シアワセじゃん。Ωはαに抱かれるために存在するんじゃなかったっけ。ちがう?じゃあ、αに抱かれさえしないΩに存在意義なんてあんの?わかんないよ、もう、俺には。………さみしい。
「さくまくん、?」
名前を呼んでくれるだけで、包まれるような、どっと安心感があふれるような、そんな穏やかで、マイペースな蓮らしい、きれいであたたかくて大好きな声。
「、ん………」
「無理させてごめんね…、でもあともうちょっとの辛抱だから、だから心配しなくていいからね」
…蓮はやさしいな。でもほら、Ωに反応しているα、の、蓮って、なんか、珍しいというか、変な感じ。天下の目黒蓮様が、Ωの前では1人の興奮して欲情した本能むきだしのαの姿になってる。俺が、Ωが、そうさせてる、なんて、おかしな優越感を覚える。やっぱりイケメンはどんな風になってもイケメンなんだなぁ、と発情フェロモンを放つ目の前の蓮をなんとなく見てたら、すりと指が口元をかすめた。
「、っ、、む、んぅ…、」
かさついた唇に触れていた蓮の指が唇の隙間にさしこまれる。歯にぶつかり反射で口を開くとそのまま指が入り込んできて、唾液を絡んだ舌が迎える。冷めた頭が熟した果実みたいに熟れに熟れて、ただ気持ちよさをまた探し求め始める。
「ん、っふ…♡ンちゅ、ぅ、んん…♡は、あ…♡♡」
「偉いね、せんぱい、いい子……、かわいい。さくまくん、かわいい、」
「ぁ、ぅ♡うぅ〜〜・・・♡♡、、ぷ、ぁ…」
喉の奥からか細い甘い声がもれて、ちゅぱっと口から指が抜ける。薄暗い中で唾液にまみれてテラテラと時折光に反射する指に目が離せない。濡れそぼった指を丁寧になめとった蓮がこちらに向き直る。
「ちっちゃいぴんく…おいしいそぅ…」
「っ?、……は、ん、っ……ンぁ♡、?」
甘いつぶやきと共に胸の突起をつままれ、優しくすりつぶされる。肌が触れる箇所すべてから、ぴりぴりと甘い電流が流れ込んでくる。本来、男にとっては飾りでしかなかったはずのそこは、肌に赤みが差し、立ち上るいやらしい香りに淫らに張っていた。これがΩの性とでも言うのか。
「さくまくん、胸きもちい?」
「あ…ひ、ゃ…ッ♡あ、あぁ…、っ♡゛」
今まで放置されていた乳首はすでに敏感になっていて、なまあたたかい、蓮と俺の唾液が浸み込んだ指が触れると電流が流れるような快感が身体中を巡る。いたずらに口角をあげた蓮にきゅと乳首を摘まみ上げられて腰が跳ねた。そのまま引っ張られた乳首の先端を蓮の爪の先が触れるか触れないかのギリギリの狭間でひっかく。ちりちりと弱火であぶられているみたいな弱い快感が身体に溜まっていって、その行き場を失った快感がお腹のナカで煮えたぎるような感覚に変わっていく。
「ふぁ、ぁっ♡、や……やぁ、♡♡つねん、ない、でっ……」
「どうして?きもちいでしょ?」
「ぅ、ぅ、♡だめ、も、きもち♡、~ぁ」
少し痛いぐらいのそれを、けど敏感な部分は悦んで迎えて、くすぶり続けていた快感が身体を駆けて行く。慣れない快感を逃すように身体をくねらせて、顔を反らしてたら、
「っぁ、……あッ、はぁ…っ、………ん、ぅッ♡♡゛??!」
突然、頭の中で何かがはじけた。ぬるっとした湿った感覚。蓮が、胸の蕾を口に含んでいた。その光景を処理する思考を断ち切るかのように、胸が柔らかい舌に転がされて、ちぅと吸い上げられるとお腹の奥がじんわりと甘く疼く。あまりの心地よさに無意識に抗っても注がれる快感にやわく絡み取られて、ただ内側から寄せ来る快感にのまれて揺蕩うことしかできない。ひとつ、またひとつと熱がこみあげてくる。腫れあがるほど充血して敏感になった性感帯のつぼみを、吸われて、つぶされて、捏ねられて、弾かれて、不意打ちにかたいエナメル質の歯で甘噛みされると、腰がくだけどうなほどきもちい。
「あっ、ん、んッ♡」
「ふふ、さくまくんの乳首、いちごみたいだね」
唾液にぬれた胸の先端は空気の流れ程度にも感じてしまうのに、そこで口を動かされたらたまったもんじゃない。吐息が敏感になった乳首を撫でて、まるで快楽をつかさどる神経を羽でやわくくすぐられているような感覚で。
「ん゛ぅ♡もっ、や♡ゃら、っイ、ちゃ♡♡♡゛」
「さくまくん胸だけでイっちゃいなよ」
「ゃ、ぁっ♡、ぅ、ンッ…は、ぁ~~~……、っっ♡゛」
最後の一手、みたいにぺろっと乳首を舐めあげられて、白濁を出す代わりにナカイキして、秘部からどろりと、かなりの量の愛液がシーツにこぼれた。
「わ、いっぱい出たね」
なぜか頬を染めて嬉しそうに、愛しそうに目を輝かせる国宝級イケメンが理解できない。ナカイキの甘い痺れに胸が震える。またお腹の奥が、熱に飢えるそこがじくじくし始める。はやくしてよ、ねえ、。れんの腕を引く。
「っ、さくまくん、まって、」
「、ッいいから、はやく、ぅ♡、いれて、っ、……だ、いじょうぶだから、ぁ………、♡゛」
「でも、俺、さくまくんが痛い思いするのやだよ」
「いたくない、の、♡き、もちぃからいいの、ッ」
「………わかった、」
あー駄々こねてる赤ん坊みたい、。でもきもちい、きもちい、きもちい、きもちい、。もっと欲しい、蓮が、α、が、
「っ…♡、ぁ゛え、、…きもちぃ、いい、~あっ♡」
口にだすと余計に快感が増して、きもちい、きもちい、、無意識に腰が揺れるのもΩなせい、だって、きもちいの、ほしい、もっとほしい、ちょうだい、いっぱい、。ぽけっとしながら少しぼやけた視界で蓮を見上げたら、あー、と口を開けたれんの顔がおおいかぶさってきた。
「ぅぇ、あ、や……ぁ、あ♡゛、ッ」
そのまま首筋をべろりと舐められて、ナカが締まる。あ、と思った時にはもう、痺れるような快楽が身体のあちこちで弾けていた。びくっと身体が硬直してそれから脱力する。力が抜けると途端に気持ちいのが全身になだれ込んできて、ずっときもちい、しあわせ、。脳に直接媚薬を流し込まれたようなおおきな快楽に思わず目をつむる。
「〜〜〜ッあ、まって、やぁ、っ♡…は、あ、ぁ~ッ♡゛」
「……ん゛、っふ、ぅ…はやいの、いや?」
「ぁッ、…ひあ゙、ぁっ♡゛♡、ンぁ、だ、だめ、それっ、、ぁ、れ、んッ、♡ぁ~゛、ゆ、ゆっくり、だめ、…ッんン゛~~~ッ♡゛」
「えぇ…ゆっくりもだめなの?」
なんかもう、開いた口がふさがらない。…慣用句じゃないからな。ガチでさっきからずっと口が開きっぱなし。ひっきりなしに漏れる自分の喘ぎ声がとにかく恥ずかしい、自分の声帯から出てると思えない、気持ち悪くないかな、男の喘ぎ声、なんて思う、けど、全然ナカのモノは萎える様子がない、。前立腺が擦られるたびに視界に星が散って頭が真っ白になる。きもちい。おおきな快楽の波に攫われて溺れる。でも、もっと、たんないから、もっと、もっと、きてよ、。頭の中はぶくぶく煮えたぎった快感でいっぱいで、肺にも蜂蜜が注がれたように呼吸が苦しくなる。下腹部から絶え間なく甘い痺れがはしって、脳天まで貫かれるようで、髪を揺らしながら必死に理性を押しとどめようとがんばる、けど、。感度がバグったのか、精液が尿道を通り抜ける感覚ですらきもちい。勢いのない潮がお腹を、シーツを汚して、ナカが動くたんびにぴしゃぴしゃとあふれ出る。素肌に咲いた華、鬱血したまぁいわゆるキスマークを蓮の舌先が撫でた。その肌に触れる舌の若干のざらつきでさえ快感を引きずり出して、
「ーーっ゛♡♡、ひぅ、♡ぁ、ぁ、っだめ゛♡だめ……♡゛、♡♡゛」
「さくまくん、さっきからだめだめばっかじゃん…、ナカ離してくんないくせに、」
だめだ、だって、きもちいもん、きもちよすぎて、脳みそが、ばちばちいってる。あっつい火の中で快感が焼き切れて、ひたすらに熱くて、しあわせで。とろりとろりと甘ったるい毒が満ちていく。
「、イきそ、っ」
「んぁ~~、ッッ♡゛、…♡゛♡、っ、は、…♡」
腰をがっちり掴むというよりかは握られて、ナカに熱が注がれる。ゴム越しだけどやっぱりあつい、これがいちばん欲しいのに。なんて言えない。望めない。
「ふー………」
「は、あっ♡、ふ、ぅ、♡」
蓮がお腹に軽くキスを落とした。その唇が皮膚に触れる、かすめる感触でさえ熱源になる。ぐずぐず蕩けだす。蓮と代わってベッドにラウールがあがってきた。視界いっぱいに裸体が惜しげもなくさらされて、心音がはやまる。心臓、とまったかと思った。長い手足、頼もしくなった体躯、彫を深める大人みがました大好きな顔。何度だって言うけどラウールの顔、好き。もちろん他のぜんぶも好きだけど。垂れさがった髪を耳にかける仕草も様になって酔いが回ってきたみたい。ラウールはとびきりの笑みを浮かべて肩回りに顔をうずめ舌で味わいだした。
「あ゛…ッ♡んぅ゛♡そ、こ、びぃびぃ、なぅ…っ、♡」
ぺろぺろと猫みたいに舐められてた箇所をじゅ、ときつく吸われて足先が縮こまる。吸って、できた痕を確かめるようにまた舐めてを繰り返して、もともと白いほうだった肌は全身ピンクに染め上げられて吸われたところは更にそこを主張するように真っ赤になっていた。大きな、大きくなった可愛い末っ子の手が、大好きな手が、長くてきれぃな指が、首筋の脈動をたどる。そのままどんどん下に下におりていった手がノーマークのモノに這って、急な刺激にひくりと頭を揺すった。蜜をにじませて燃えるように熱いそこに指の腹が押し当てられて薄い粘膜が声なく叫ぶ。掌で包み込まれて擦られて、溢れる蜜が手を滑らせる。
「ん♡、ぅ…、ぁ、あ♡゛、…っ♡♡、らぅ、ッ」
擦り上げるごとに、にちゃぁ、とやらしい水音がして直接的な刺激と一緒に容赦なく身体に留まらず頭もぜんぶ、責め立てる。
「っ、…ぅ……っ、♡、ッぁ、…♡、はぁ……、ぁ…♡゛♡♡」
「、さくまくん、……イって」
「は、ぅ、♡〜ッ……」
ぴゅく、ともうほとんど色のない薄い精子が手に吐き出された。長い間、快感に浸され続けた身体が余韻に震える。頭にかかる快感のもやが濃くなっていって、ぽやぽやとする。するりとラウールの手が力の抜けた足をわりひらいて再び秘部に熱があたる。近づいた欲にすぐさまナカが迎え入れようと入り口が先っぽに吸い付いた。ゆっくりと挿入が始まって、ずりずりと収縮するナカが押し拓かれていく。ゆっくり、は、やばいかも。じわじわと微量で高まる快楽に身体がおさえきれない。ふっとい亀頭にぐりゅぅ、と怠慢な動きで前立腺をえぐられて、瞬間、ばちっと脳がスパークして、そのままずんと亀頭が最奥にぶつかり動きが止まったのと同時に押しとどめられていた快感が、弾け散った。
「……ッ、―――~~~ぁ、っっ、~~♡゛」
「、はっ…、さ、さくまくん、挿入れただけでイっちゃった…?」
「ぁ゛、…っ♡は、ぁ…ン、…~ッ、ぁ゛……♡゛、?♡」
「…ところてん、、やば、」
ぱちん、ぱちんっと割れてく快感をひとつずつ、しっかりと身体が反応してナカがぎゅうぎゅううねる。それでまた自爆する俺を見るえっちの最中とは思えないほどきれぇな顔したラウールの亀頭と触れる結腸口………、いや、子宮口が締まった。さすがグループ一の長身にみあって、ナカに埋まるモノもずっしりと質量と熱が感じられる。満たされてる、幸せ。Ωの身体にとっても至高だろうな。
「ぅ~……♡…、ラ、ウのおっき、ぃ…ぁ、おなか、いっぱい、…、♡っ、」
「…さくまくんえっちぃ……」
「、あ゛…う、ぅ♡」
当たり前に俺よりでかい背丈のラウールに覆いかぶさられて、ぜんぶ、閉じ込められてるみたいで、安心感に包まれてほわほわする。αの香りに囚われて酩酊状態になってゆるく甘イキを繰り返す。絶頂のタイミングに与えられた快感が直に脳を叩いて、へんになる、。ナカから押し上げられて、ぽこっと膨らんだお腹、おへその部分を指の腹でなぞられて、秘部が締まる。
「あっ……♡ぁ゛ぅッ、…ふぅ、♡゛♡」
「ほら、ねっ、さくまくん……、ここまではいってるよ…」
膨らんだお腹の先っぽ、ラウールの形の浮かぶおへそ辺りに重力がかかって、その刺激にナカがうねって快楽が染み渡った。ぎゅっぎゅ、って緩急をつけて押されてぴくと身体がおもしろいくらいに跳ねてしまう。
「ん、ぅ、んぅ゛っ♡、ぁ…おしちゃ、だめ、…ぇ♡゛」
「さくまくん、きれい」
きれい?きれいなのはラウールだよ。きらきらきらきら一番星、輝いてる、大好きな子。俺は、そんなじゃない、きれいに見えるだけ、きっと。肩に脚がかけられて、そのうえで覆いかぶさられてるからうまく快感を逃がせない、溺れる、快楽に、もうとっくに溺れてるか。溺れて、しずかに、深く深く、沈んでく。ぜんぶ、俺も、身体も、心も、ぜんぶ一緒。子宮口をこねくり回されて、ちゅぱと口が緩みだしてる。奥の、さらに奥。
「ぁう…♡おく、はぃ、るっ…ぁ、へんになっちゃ、ぁ♡」
「へんになっちゃいなよ、」
だめ、やっぱりだめなんだって、。これ以上されたら、もっと欲しくなっちゃう。身体が、おかしくなる。くぷり、と先端が緩んだ口に嵌まった。ちょっと奥に動いたことで前立腺がもってかれて絶頂に打ち上げられる。やわくうちつけられる腰はとまらない。
「~~、ぁ♡♡゛ぅ、ぁ゛…もぉっ、イってるてばぁ、♡♡やだ、、♡や、ぁ♡、だめ、なのぉ…っ、ぅ゛♡♡゛ぁ゛あ、またイっちゃぁ゛あ~、♡゛」
「あー、イく、ッ……さくまく、ん」
「ひ、ンッ♡っぅ、う、ぁ……、~~ん゛、♡♡」
ゴムのせいか、おかげか、αの極上の精子が直接ナカに触れることはないけど、ゴムの中でどんどん膨れ上がっていく熱が一か所に集中してわだかまって、火傷してしまいそうなくらいあつぃ。離れたくないなぁ。腰から離れたラウールの小指をつまむ。いかないで、
「ラウール」
「阿部ちゃん…」
「ん、いいよ」
阿部ちゃんに手を取られた。ラウールが離れてって、さみしい。でもかわりに阿部ちゃんが抱きしめてくれた。おずおずと背中に手を回すと抱きしめる力がちょっと強くなった。
「さくま、あともう少しがんばろうね」
「あ、、、ぁぇ……??♡♡ぅ……、?♡??♡♡」
身体をおこされて、阿部ちゃんに乗っかる。
「、いれるね」
「ん、…♡」
腰と肩に手が添えられて、ちゅぶ、と腰を下ろして阿部ちゃんのモノを飲み込んでいく。お腹が圧迫される感覚は毎度きもちぃけど、呼吸を忘れてしまう。阿部ちゃんの両肩に手を置いてるからたまに快感に耐えようと爪をたてちゃうけど阿部ちゃんは怒らなかった。痛いはずなのに。やさしい阿部ちゃん。ゆるゆるとナカが埋まってく。前立腺の刺激に快楽が波立った。
「ぁ、…あ、べちゃ、きもち、ぃ……、?♡゛」
なんだか自分だけが勝手に一人で気持ちよくなってる気がして近距離で顔を覗き込んでる阿部ちゃんのほっぺにすがりつく。
「…ん、きもちいよ、……さくま」
「…~っひ、ぁ゛♡、ぅ゛…、?♡♡」
名前が呼ばれるのと一緒に突き上げられた衝撃で軽くイってしまう。…これじゃあ、名前呼ばれてイっちゃったみたい、な。歌ってるときによく似たふだんより低めの声が頭の中にどんどん注ぎ込まれて快感がほとばしる。
「さくま、イった?…さくま、きもちぃ?」
「ぅ、♡、む、りぃ、っ♡゛…ぁ゛っ♡ひ、きもちぃの、きちゃ……ぁっ、ぃ゛…♡イく、ぅ゛♡ッ~~~、、」
やばい、これ、きも、ち、い、きもちすぎる、みんな、すき、……満たされすぎて、死んじゃいそう、こんなにも愛されて、愛されたら、バチが当たちゃうんじゃないかな…、。ずっと、このままここにいたいと思うほど、ここちいい。動き自体はすごく優しいはずなのに、頭がぐらぐらと焼かれる。
「だいぶ子宮口おりてきちゃってるね」
「、っ…はぇ、?♡、」
「ほら、」
「あ、ンぅ、ッ♡ふ、ぅ……ッぉく、…、っ、♡♡ぅ、」
「子宮とキスするのきもちいねぇ?」
「、ぁ、あ、あぇちゃ、ッ゛♡そこやっ、ぁう、♡ゃ、あ、おくとんとん、だめ、っ、…ん゛~~~♡ぁ、゛♡♡゛」
「おく、欲しいんでしょ?すっごい吸い付いてきてる」
奥に奥に甘い波がたって、ナカが阿部ちゃんの形を覚えるようにきゅうとうねって絡んだ。強く深く突き上げる動きが変わって、小刻みに子宮口を小突かれる。快楽に思考が塗り潰れていく。
「っなか、、♡ちょぅだ…ぃ、っ♡♡゛ぁべちゃ、、ぉくぃれて、ぇ、ぁ♡…、ぐちゃぐちゃ、してほし……、ッ♡…っぁ、~~~♡♡♡゛」
こんなあられもないことを口走ってしまうくらいに、。ぎゅ、と肩の上から思い切り抱きしめられて、強すぎる快感にビクつく身体も抱かれて、ナカで快感が爆発する。足がピンと伸びてぴくぴく揺れる。思わず背中に爪をたてる。
「ぅ、あ……?♡ん、ゃ♡♡♡……~~ッ♡♡ぁ゛♡♡ゃ、またイっちゃ、、~っ♡♡゛」
「ッ、ぅん、…好きなだけイきな」
「ぁ、やだ、…ひぅ、…うぅ゛〜〜♡♡ッ、ん、♡や、ぁあ゛、♡」
噎せ返るほどの性と精の匂い。入り乱れるフェロモンが甘ったるい芳香を纏い、鼻腔を刺激する。やだって口はそう言うけど、ほんとはやだじゃない。もっと、もっと、もっと、。
「………、も、すぐ…イく、っ」
…ぁ、阿部ちゃんもうちょっとでイきそ?阿部ちゃんで8人目、これで最後。阿部ちゃんがイったら、これは終わり。ふ、と端っこに潜んでた理性が顔をのぞかせて、途端に思考が浮上してくる。ー今は、今回は、ハジメテのヒートに混乱する俺のための、いわば慰めの行為にすぎない。みんなは、やさしいから。みんなはαで、俺が、Ωだから。Ωのフェロモンにあてられないαはまずいない。抱いて、抱いてとこどものように駄々をこねて熱に泣かされる俺を蔑むこともなく、熱さましに付き合ってくれて、やさしい、から。…じゃあ、これが終わったら?1回ヒートがおさまったからといって、今回は今回。ヒートはたとえ番ができても無くなるものじゃない。みんなとの行為はこれだけ、未来なんてない一度きり。これが、今のヒートが終われば、俺はこの先、ずっと独りだ。独りで、熱に嘲笑われ続けるんだ、あとの人生ぜんぶ。独りで、独り、で…さびしく、。もともとβだった俺に、運命の番がいるとは思えなかった。たとえいたとしても出会える保障も確率も、ない。運命の番なんて結局、夢のまた夢にすぎないのだ。両親を否定してるわけじゃない、そんなことはない、俺の母ちゃんと父ちゃんは運命の番なんだ。ただ、変異体のΩに、運命って言葉は必要なかった、それだけ。俺の身体はどうやら抑制剤が嫌いみたいで、飲んでも飲んでもあふれ出るフェロモンがやまない。βからΩへの稀に稀な突然変異のせいもあるけど。αも、βも無差別に招き惹き寄せ付ける蠱惑のかおりは、俺の身体の奥深く、心臓に強く根付いてまとわりついて、離れない。日に日にフェロモンが濃くなってるような気がして、こんなんじゃおちおち外も出歩けなくなる。箱の中に閉じこもって、熱に乱れて、灰になって、それを死ぬまで永遠と繰り返す、それがたぶん俺の未来。生きるのがこわい、もうやめたい、なんて思っちゃう俺は、どう足掻いても弱い。だったらやっぱり番ったほうがいいのかなぁ、なんて思うよ。…でもさ、番ってね、そんなに簡単なものじゃない、当たり前だけど。番は本能的な繋がりの糸で、一度結べばどちらかが死ぬまでは解けることがない、…例外を除いて、一生互いを縛り続ける鎖にもなりえちゃうんだよ。番をもつとΩの放つフェロモンは番のαにしか反応しなくなる。ただヒートがなくなることは、ない。番を結ぶと、αは他との性的接触を本能的に拒絶する。ここで羽目を外してうなじを噛まれる、番になってしまうなんて事故が起こればなけなしの理性を噛みしめて、メンバーのヒートをなぐさめてくれるみんなに迷惑極まりないどころかみんなの、相手の人生を奪ってしまう。いや、αからの番解除はできる。なら番になってしまっても希望がないわけじゃないのか。ああ、でも、みんなは知ってるんだろうな。1度結ばれた番を切られたΩが、どうなるのか。そのΩは今後一切誰とも、たとえ運命の番と出会ったとしても番を結ぶことができず死ぬまで独りでヒートに狂わされる。決して満たされない欲に溺れて、溺れて、そうして消える。それをみんなは、わかってる。だから、だからきっと、俺と結ばれた番を切ってくれない。だって、俺がどうなるか、知ってて、それを嫌だと、身を案じてくれているから。俺が、かわいそう、だから。俺がどれだけ懇願しても、一生のおねがいを使っても、かなわない。俺のため、と悲しそうに微笑むみんなに目がくらむ。俺のことなんか、いいのに。自分のことだけ考えればいいのに。…、いっこだけ、誰にも話していないことがある。俺のΩの身体に、生殖の機能は備わっていない、こと。つまり、俺が子を宿すことはない。いくらナカに精を吐き出そうが溢れさせようが、意味は全くない。子どもを作れない、そんなΩの役割さえ果たせないような欠陥品のΩ。そんな俺に、こんなにも、優しくしないで。βにもΩにもなりきれないボロボロの俺。もう、わかんない。避妊用具なんていらないのにね。みんなは、本当に、本当に、優しい。ねぇ、ねぇ、それはさ……、俺、だから?ーそれとも、”Ω”だから?……どくどくと脈動が大きく頭に響いて、心臓が締め付けられて、痛い。苦しい。どうして?、あ、そっか、。俺、好きなんだ、みんなが。うん、そう、好きなんだよ、みんなのこと。多分もうメンバー愛とか友愛なんて言ってらんないくらいの、とびきりの愛なんだ。あはは、ばっかだなぁ俺、恋愛ってふつう1対1でやるもんでしょうよ。どこをどうしたら1対8にでもなっちゃうわけ?みんながαだからじゃない、俺がΩだからなんかじゃない。そりゃみんなはたぶん、同情と罪悪感からの優しさとαとしての本能から抱いてくれてるんだろうけど。心の奥で、そっと芽生えて大事に育てて大きくなった秘密の秘密の花。咲いたらあとは、枯れてしまうだけ。それならいっそ摘んで大切に大切に愛して愛して、誰にも見えないように、しまっておこう。そしたら一生、俺だけの宝物。優しい色した奇麗な想い出。辛いけど、苦しいけど、惨めだけど、きっと最期には、笑ってさよならできるから。あいしてる、そのたった5文字に、心が、泣いてる。こんなに好きなのに、愛してるのに、伝わらないなんて、伝えられないなんて、伝えちゃだめなんて、こんなに世界は哀しかったっけ…?
「…さくま、大丈夫?顔色悪いよ…、」
ぐるぐる考え込んでた俺の額に手が添えられて心配そうな声がして、阿部ちゃんのが抜けそうになる。ぁ、いや、いやだ、まだ、まだおわりたくない、ーはやく解放してあげないと、独りはいや、もっと、ごめんなさい、すがってごめんなさい、いかないで、はやくヒートおさめないと、まだ、もっともっと、ちょうだいよ、たりない、おわらないと、みんな迷惑、だからおわり、だめ、俺、俺は、こわい、あつい、さむい、はなれないで、ぎゅってしてほしい、好きじゃない?、同情、もう、おわり、おわり、にしない、と……、、
「、ひゃ、ぁ、♡あ、ぁ゛、やだッ、やだ、だめ、!やっ…ぬいちゃや、、ッ♡♡゛」
「ッ、ぇあ、、さくま、っ」
本能にあらがえなかった身体が、阿部ちゃんの腰に脚を絡めて押しとどめる。引けた腰が戻って、ナカが締まる。その快感に震えながら、ふわつく頭の中で、阿部ちゃんにすがりつこうとする。
「さくま、さくま!落ち着いて、大丈夫だから、」
そう言った阿部ちゃんの腕の中に包み込まれる。赤ちゃんをあやすみたいに頭や背中をとんとんされて徐々に落ち着いたところを見計らってずる、とナカのモノが遠ざかっていった。ナカが冷える感覚に脳みそがクリアになる。阿部ちゃん、まだイってない、のに。Ω性にあてられて、醜態をさらしたのに加え、阿部ちゃんがイってないまま終わらせてしまった、αを満足させられなかった罪悪感、俺に残ったΩの役割すら果たせない自分の失態に喉が震えた。やっぱりまだ欲が足りないでαを求めようとする身体が浅ましくて、離れたくない、まだつながっていたいなんて未練がましいのがおこがましくて、自分のやるべきことがわからなくなって思考がぐちゃぐやに黒く塗りつぶされていく。こわい。消えちゃいたい。………、おちつけ、ひとつずつ考えるんだ。まず、俺はみんなを笑顔にしたい、みんなが笑顔であり続けるようにしたい。そのためには俺はみんなとバイバイしなくちゃなんない、なんで?それは、俺がΩだから。Ωはこの世界ではあんまりよく見られないから、だから、俺はもうみんなの傍にいちゃいけない。…なんでΩは虐げられてるんだろう。発情期のせい?理性を忘れて淫らに乱れるのが悪い?そりゃこの世界、世間、関係ない、Ωじゃないαやβの人からしたら迷惑極まりないよな。でもさ、Ωだって、俺だって、望んでΩになったわけじゃないじゃん。あは、綺麗事。俺にもっと勇気があれば。βでも、やっていけるんだぞって。…Ωでも、。αだから、βだから、Ωだから、善、悪、。そんなの誰が決めたの、かみさま?そう、言えたらどれだけよかったか。俺は弱いから。どれだけ努力して努力して努力して、元気溌剌が素になろうと、やっぱりのぞくのが小さな小さな臆病者で。ごめんね、みんな。こんな俺で、ごめん。ぐるぐる。ぐるぐる。止めようがなく流れ出した涙を不意に阿部ちゃんの指がすくった。
「教えて、さくま」
、みんな、見てる。うつむいてるけど視線を感じる。しんと静まり返った部屋、こもる熱、うずまき満ちる欲のかおり、。
「さくまは俺たちにどうしてほしい?」
……、教えて?、………、いい、の?言っても、いいの?ね、言ったら、もう、戻れない。戻れない、よ?…だめだ、みんなを縛りたくない、縛れない。俺には、欠陥品の俺には、みんなを縛り付ける、引き止める資格なんて、ないんだから、。だから言わないと、ほら。ーー迷惑かけてごめんね(これからも一緒にいてほしい)、本当にありがとう(ずっと離れないで)、もう平気だよ(独りは怖いよ)、俺のことは気にしないで(俺だけを見て)、大好きだったよ(俺だけを愛して)、ばいばい(俺だけのα)、ーーって、。言わなくちゃ、だめなのに。俺のため、みんなのため、この世界のため、これがこの世界の普通だから。だから、言えよ。ありがとう、簡単じゃん、たったの、5文字、ひとこと、、
「、……っ、ちゅぅ、…して、…、」
…?、あれ、おかしいな、。何言ってんの、ねぇ、俺。ざっと血の気が引いた。言ってしまった。いちばん、言っちゃダメなこと。いちばん、やっちゃいけないこと、した。言い直さないと、否定しないと、そんなこと望んでないって、ちがう、ちがうの、まって、聞かないで、今のはうそ、うそ、
おねがい、あんな目で、俺を見ないで。
「っ、言ってくれてありがとう」
……、?
「お望みのままに」
ひどく混乱したままの俺に阿部ちゃんの顔がどんどん近づいてきて、ふに、とかさついた唇にあたたかくて柔らかいもの、阿部ちゃんの唇が、重なった。食むように唇が合わさって、ぽかんと半開きになっていた口に舌が入り込む。唇が触れて、触れて、あたたかくて、優しくて、想像以上の甘さと心地よさに身体が輪郭を失ってしまいそうな、そんな感覚。
「ー、ぅ、ンッ♡♡゛、ッ、~~~っっ゛♡♡♡」
吐息まで飲み込むような口づけに舌も脳も甘く震えて軽くイってしまう。ざらついた舌の表面同士を擦り合わせるたびにびりびりと身体が痺れるような感覚に襲われる。両手で両頬をはさまれてほぼ真上から阿部ちゃんの唇を受けていた。
「さくま、ねぇ、好きだよ、…だからさ、ずっと一緒にいよ、」
「ぅ、ぇ、、?んっ…ふ、ぁ……♡あ、ぁ…っ…、…♡んぅ…、〜〜♡」
咥内を埋める舌に安堵感と多幸感に我慢できずに阿部ちゃんの首にぎゅうとしがみついて必死に舌を追い続ける。唇と唇がくっついてしまいそう。好き、ずっと一緒、だって、阿部ちゃん、言った、。ほんと?ほんとに?うそじゃない?やくそく?求めてた、欲しかった、なによりも欲しかったその言葉、
「ふ、ぅ、んっ、ん……♡」
あつぃ、キス、してる、阿部ちゃんと、なんで、?キス、好き、きもちい、
「ん、…っ、ん、ふぁ……っ♡ん、ッ♡」
ちゅ、と漫画みたいにかわいらしいリップ音をたてて唇と唇が離れて、「ふ、かわい」と慈しむような瞳を細めて微笑んだ阿部ちゃんは顔中に唇を落とすとおでこを擦り合わせた。そうして視界が阿部ちゃんからラウールに移って、。溶け始めたチョコレートのように緩んだ口元を濡らす唾液をすくったラウールの舌がさしこまれて、条件反射みたいに口を開ける。上唇を甘噛みされながらくちくちと舌が上顎を擦って指先が力んだ。すりと内頬に舌をなぞらえて下半身に熱の疼きが落ちていく。
「っ、ぁ……、ンぅ…っ、♡ちゅ、」
まつげに涙がついて視界をぼやかす。霞んだ視界に映るラウールの顔が美の暴力すぎて純情乙女みたいにほっぺが熱くなっちゃうのはどう考えても不可抗力だ。
「んぅ、は、♡゛ンんッ……、ッぅ♡゛」
軽い酸欠が相まって陶酔感にひたる。呼吸によって体内に入り込む酸素にすらフェロモンが滲んでいるような気さえした。ぐにぐにと動物みたいに動く舌が咥内でまじりあう。熱々の粘膜が俺の口の中で丁寧に体温を吸い取っていく。
「っふぁ…♡っ、ン、ん…きもちぃ、」
劣情を高めるみたいな、でも優しい雨のように降り注ぐキス。
「さくまくんっ、だいすき、」
「、ん…ぅ♡っ、ぁ、、〜、♡♡」
息継ぎのために唇同士が隙間を生んだ合間に紡がれる言葉に胸がぽかぽかした。ほっぺにかかる手はやっぱり大きくて、頼もしくて、それでいてすごく好きで、好きで、たまらない。
「ラウール長すぎ」
「ん、………っは、…気のせいじゃない?」
「次、俺、交代」
「…きゃは、めめってそんなにせっかちだっけ?」
「いいからぁ」
「はーいはいっ、さくまくんまたあとでいーっぱいしようね♡」
ラウールと入れ替わるようにベッドに上がってきた蓮は俺の傷んだ髪をすきながら顔中にキスを散らして、そうしてぽってりとした厚みのある唇が柔く触れる。蓮の唇、好きなんだよな。熟れた杏みたいに肉厚でぽってりとしてて。ぽってりっていう表現も、好き。隙間から漏れるしとった熱い吐息と赤みを増す唇がすごく劣情的で、視界への暴力みたいでぐらぐらした。髪を手櫛で梳かしていた手が耳元にすべる。
「ゃ、んっ……♡゛は、ぁン、ッ♡♡」
耳を大きな手がおおって、咥内の濃密な粘膜の接触音がダイレクトに脳に響く。それは理性を蝕み、快楽を骨の芯まで伝導する。にげられない、にげたくない、きもちい、もっと、もっと、。耳を塞がれたことによって口の中で蓮の舌の這う音、吸い合うようなくぐもり湿った響きが耳の奥を抜けて神経までをも侵していく。互いの舌が咥内をまさぐり唾液が混じ。、媚びたか細い声が唇の奥から溢れる。蓮のしつこいキスにわずかに腰が引けるも上から覆いかぶさられているので無論逃げ場なんてなく、密着したまま快楽を浴び続けるしかなかった。ほっぺを固定されて視線も逸らせずただ蓮の顔が目の前にある。うっそりと細められたたれ目の奥がまるで掌の上の獲物を慈しみながら弄ぶ猛禽のように妖しく艶めくのを見て、ぞくりと腰が痺れる。鼻呼吸もままならなくて息が苦しい。けど、それすらも快感と紙一重であると、もうわかっていて、
「あいしてるよ、さくまくん、。…あいしてる、」
「れ、んっ、…まっ、ン、♡ふ、……んん゛ぅ、ッ♡」
あ、うれしい、求められてる、もっと、もっと、あいしてる、って、言って、撫でて、舐めて、掻き回して、ぐちゃぐちゃに、して。
「ん、ぁふ、……っ♡んぅ……ちゅ、ふ、ぁ…♡」
唇がはなれて蓮の唇の隙間から吐き出されるあつい息がほっぺにかかってじく、と身体がうずいた。至近距離にある蓮のほっぺに片手を添えたら上から手を重ねられて頬ずりされる。そのまま流し目でうっそりと微笑まれぎゅんと心臓がなった。よく見せてくれる赤ちゃんみたいな、すごく無邪気で弾ける笑顔もかわいくて大好きだけど、やっぱグループのお色気担当とも言われるあたりとろりと溢れるエロさにドギマギしちゃう。いつ見てもどこから見てもイイ男だなぁとまた見惚れなおした。最後に蓮は俺の指に唇を落として康二と交代する。
「これって俺めめと関節キスなるっちゅぅことやんな…?」
「え、それならもうみんなとなんじゃないの?」
「みんなとキスしたことになるってなんか複雑やな……」なんてぼやきながら合わさった康二の唇はどこか初心らしさもあるんだけどしとやかで腰に響く。いつもの愛嬌のあるワンコ系の面影も残しつつ雄みの増した康二の表情にただ、酔いしれる。それと逸れるけど、B/L/を嗜む一人間として関西弁攻めはかなりクる。耳は弱いんだ。肩もだけど。
「かわえぇなぁ、さく、…ッ」
「っぅ、……♡ッん、ん゛♡ぁ、あっ…、♡」
悪戯に咥内をまさぐる舌先に翻弄されながら負けじと下唇を食んだ。康二の舌が歯列をなぞりあげてすっと離れる。唐突に冷めた熱になんで、と脳が困惑した。なんで、どぅして、いかないで、はなれないで、よ、。
「ッこぉじ、ぃ…とぉいの、やぁっ…♡ぎゅ、して…」
「、さくぅ…そんな煽らんといてぇや……」
めちゃくちゃにしとぉなるやろぉ…と顔を赤くしながら康二が腰辺りに手をまわして俺のお腹に頬ずりするように抱きしめる。俺も康二の頭に手を持って行って、わしゃわしゃとかき回してからぎゅうと抱き着く。こうやって、何の分け隔てもなく抱きしめあって体温を感じてるだけでしあわせで、呼吸のたんびに上下する胸とか、抱き返してくれてる腕の力強さとか、そういうひとつひとつの愛おしさを今この瞬間だけでもと、必死に噛みしめる。しばらくの間、お互いのぬくもりを分け合って受け取り合った。腕の開放と同時に俺の脇らへんのシーツに手をついて上半身を乗り出してきた康二と軽く唇を合わせる。ちゅ、と小鳥が啄むようなライトなキスが回数を重ねるごとに長く、深いものに変わっていく。顎に指が添えられて、上目遣いの康二のキスを下から受け止める。
「っん、ふ、ぁ…♡っちゅ、んぅ、はっ…♡」
さっきまでのキスは上から与えられてたのだったけど、今は下から求められて与えてる感じ。酸素がほしくてあげようとした顔をとがめられて、結局下からも与えられるようになってしまう。後頭部、鎖骨あたりまで伸びた髪のすきまから滑り込んだ指がうなじをかすめてナカが切なくなった。
「は、ぁ……♡あぅ、ッん……ふ、ぅ♡」
キスしてるだけなのに下腹部に熱が高ぶり始めて、恥ずかしくて顔にも熱があがってくる。前が康二の身体と微弱にこすれて逆にもどかしい。
「ぅ、っん、♡ぁ、っ…んん…ッ、」
キスに喘ぎが混じる。キスだけで達しちゃいそう。なんじゃそりゃ、キスイキとかどこぞのウスイ本だよ。もじもじと内ももを擦り合わせている間に康二のキスも終わって次に涼太がきた。唇と唇がはじめはN極同士が反発し合うように宙をかすめて、自分の唇をS極にしてみるとそのまま引き寄せられるように涼太の唇がくっついた。
「、ぁう、♡んぅ、ッ、ん、っ、ン、!」
強引な口づけとは裏腹に甘く優しい厚い舌が満遍なく咥内全体を擦るように熱い唾液をおくられて、目がとろとろにとけていくまで続けられる。
「ン、っ……んぅ、♡ん…ッ、ぅ~~…っ♡」
逃げる舌を追って、ちぅ♡゛と吸い上げられる。縮こまった舌を付け根から立ち上げて絡めてくる。
「んっ……、ぅ、ぅっ♡」
漏れるかすれた吐息が絶妙に色っぽくて、腰のあたり、背筋がぞわぞわする。涼太のこういうちょっと意外な強引さというか力強さというか、厚み、すきだなぁと思った。
「、さくま……ン、ちゅ…飲んで、」
「ふぇ、……っ、ぁ、んぅ…♡゛、っんく、ぅ…♡」
くちゅくちゅと舌を絡めるキスをされて、脳が砂糖水に浸されているかのように頭がぼーっとする。そのまま涼太の唾液が口に流れてきて、それをコクン、と飲み込んだ。あまい、もっと、欲しくなる、
「さくま、よくできたね…いい子……」
「涼太ずりぃ」
「…翔太もやったらいいんじゃない?」
「…………、さっくん、舌出して」
「、?……ぇ」
涼太をなかば押しのけるようにして代わった翔太の言うとおりに舌を出したらぐちゅ、と舌を吸われて途端に奥に引っ込んだ舌を絡めとるように翔太の熱い舌が咥内をかきまわす。もうどちらのものかわからない唾液を必死に飲み込みながら翔太のキスにこたえる。
「あ、、……っ、ンッ、んぅ、、…♡」
ぽたと唾液が喉に滑り込んでそのまま身体の中に沈んで、染み渡っていく。どーせなら、みんなの強いαに当てられて俺もαになれたらよかったのに。あーでもαは限られた優秀なものだからそう簡単にはいかないか。残念、……俺がαだったら、何かが変わったのかな。Ωの欲への渇望は底知れない。与えられると、満たされると同時にもっと、もっと、もっと、とどんどん欲を増していくから。とまらない、とめる術を知らない、とまろうとも思わない。だって、心地よくて気持ちよくて、心も身体も何もかもが良くて、自分とα以外のことはどうでもよくなっちゃう。あふれる、あふれる、どこまでも。喉がからからだ。まだ足りてない、から、
「〜♡ッ、もっと、」
自ら唇を差し出して、過ぎていく時間を止めるように目の前の熟れた果実に噛みついた。そろりと出てきた翔太の舌に自分の舌を伸ばしてキャンディを舐めるみたいにぴんくの舌先をつつく。全然だめなの、足りないの、わかってる、もう満腹なほど与えてくれて、いやむしろそれ以上を受け取っちゃって、それでも、どこかがからんとしてて、さみしくて、つめたくて、さむくて、あったかいのがほしくて、ほしくて、どうしようもなくαを求めて、。
「ぁ゛ッ♡…♡んぅッ、♡」
キスは好き。これ以上ない愛情表現。あったかいから、好き。近くにいるのも好き。これもあったかいから、嬉しい、大好き。
「は……、はッ、ぁ、ふぅ……♡」
「ん、ふ…っ、さっくん、ちょ、一旦落ち着け、」
なんでよ、もっとほしいのに。顔を離した翔太の肩口に頭を預ける形でおさまった。翔太の言うとおりに、一旦、落ち着いてみる。ふぅふぅと息を吐いて。ほっぺがじゅわじゅわする。
「翔太、もういい?」
「おー」
「さくま、ちょっと動かすよ」
照の宣言通りに、照の伸ばした足の上に移動して、照とは対面になる。仕事中きりっとしてる鋭い目先はふにゅりと垂れて、甘いものをこれでもかっていうほど煮詰めて煮詰めてぎゅうっとしたみたいな、そんな視線に焦がされる。
「だいちゃん、すき」
「ぁ、ひかぅ…、ンぅ、…♡゛っ、」
だいちゃん、と、まぁ懐かしい呼び名で呼ばれた。全身の細胞ひとつひとつが快感に震えて、蕩けた脳がセロトニンと一緒に幸福感を溢れさせる。がんじがらめでぐちゃぐちゃにして捨てかけていた心を解きほぐす。
「ん、ン♡、ぅ、ん……♡ ふッ、ぁ…♡」
とじきらない咥内に照の舌が滑り込む。唇で激しく愛撫されて、まるで、唇でえっち…してるみたい。快感の許容量をとっくに超えた身体はもう言うことなんか一切聞いてくれなくて、ただ健気に快楽を受け止め貪って、全身を悦ばせる。
「ンぅ、~〜〜っ♡♡゛、ふ…、ッ♡んン゛っ、、ッ♡」
「…ん、さくまやっぱりあまい…」
人の唾液って甘いものだったっけ。あれ、Ωが甘いんだったっけ。ちろちろと舌を遊ばせながら唇を押し付け合う。
「ぅ゛あっ♡、♡や…、ぅっ♡」
胸元にかざした手のひらから心音が伝わる。とくとく、って。骨抜きにされるってこんな感じなのかな。身体に力がうまく入らない、けど怖くわなくて深い安心感。このまま寝たい。ずっとずっと夢を見てたい、夢の中にいたい。
「ん、ぅぁ、きもちい…♡」
「きもちぃ?俺も」
ふわふわ。ふわふわ。夢と言う名の海の中。指先でピアスの部分をふにふにされて、きもちぃ。みんなが触れるとこぜんぶ、きもちよくなっちゃう。へんなの。
「ふは、さすがに7人ともとぶっ続けにキスしてたら疲れちゃうよね」
「はぁ、は……っ、ぁ♡、あ……、ん♡♡♡」
ゆっくりとおろされたベッドに身体を沈めて淡い快感の余韻にひたってたら、いつの間に照と場所を入れ替えた深澤がのぞきこんでいて。そう優しく労わるように言ったのに、息継ぎの間もなく深澤の唇が降ってくる。深澤だから、ちょっと押し返して抵抗してみたけど、逆に両指を絡めとられてさらに近づく結果になった。
「っん、んン♡ぁ、…♡、ン゛、ぅ……ッ、、」
「ふっ、さぁくちゃん、お鼻で息すんのよ?」
身体も心もいっぱいいっぱいで、鼻呼吸もままならないほど夢中で深澤の舌を追っかけてたら、口が離れて酸素がかわりに入ってきた。鼻先が触れ合って、お互いの息がほっぺに沁みこんでいくくらいの距離で、目と目が合ってる。ぱちぱちしゅわしゅわする感覚と目の前の雌雄眼に瞬きすら忘れて見惚れていると呼吸が落ち着いたのをはかっていたのか、また唇がおりてきて、塞がれる。鼻で呼吸することぐらい、正直わかってる。けど、なんか、唇が触れたら呼吸が奪われちゃったみたいになるんだ。咥内を味わう舌の熱を感じることしか、許されないかのように。
「ん…ぅ?ふ、♡ちゅ、ぅ…、ん…♡゛♡゛は、ぁ…ン♡」
ちゃぷちゃぷ、ゆらゆら。濃いαのフェロモンが身体中を巡る、巡る、染み渡る。多幸感が身体の中心から指先までひろがる。
「きもちぃ…♡すき…♡これすきぃ…♡」
「俺もすきよ、」
深澤の声は瞳みたいに甘い。溶けてなくなっちゃうんじゃないかってくらいとろっとろで、キャラメルか、はちみつか、それよりもっと甘ったるいのかも。それにこっちまで甘く、溶けていく。
「んっ♡は、ぁ゙♡♡…ぁ、ゃ…♡♡」
しあわせすぎて、くるしい、胸がいっぱいで、いたくて、うれしい。
「…ぁ、ふ、っか、ぁ、きす、じょー、ず…ぅ、♡゛」
あからさまに慣れてる感があるけど、優しくて、力強くて、甘くて、ちょっと酸っぱくて、なんて。ちょうどいい湯加減のお風呂に沈んでる感覚にめっちゃ似てる。深澤のキスは、わたあめみたい。
「さくま」
深澤が俺を呼ぶ。なんでだか、深澤が言ったんだろうけど、みんなの声が一緒に重なってきこえてきた。
「…ねぇ、さくまぁ……本能が求める相手が運命ならさ、心が求める相手も運命って呼んでいいんじゃないかな」
空気がほろほろと綻ぶ。そうなのかな、そんなの、いいのかな。たとえ本能じゃなくても、心でも、運命って、そう思っても、いいのかな。ぐるぐるぐるぐる。うんめい、うんめいって、なに?わからない。でも、ふかざわが笑ってる。みんなも。みんながこうやって笑ってるなら、笑うなら、笑ってくれるなら、いいのかも。運命ってやつが本能じゃなくて心でも、いいのかも。みんなだから、信じられる。信じたい、そう思いたい。想って、いい?
「みんな……、」
ほんとうはちゃんと一人一人、名前を呼びたかったけど、そうしたら身体中からおさえきれない何かが溢れて溢れて、それに満ちてしまいそうで、嬉しくて怖くて、しあわせで、。
ふかざわ、ひかる、しょうた、りょうた、こうじ、れん、ラウール、あべちゃん。
「だぃすき」
あいしてる、は、まだちょっとはずかしいから。この想いが、愛しくて愛しくて、たまらない。たぶん今この瞬間、俺は、俺たちはきっと、この世界でいちばん、しあわせなんだ
愛で溢れたその空間はもう、あまいあまぁい密の味
……(。´・ω・)ん?あれ、…え?オチ?アッ、…いやぁオチつくるのヘっタクソですみません。めっちゃ中途半端ですね。最後の最後がきまらへん。あーまぁ、ねぇ?そりゃあ、あの後なんやかんやで全員と番なれちゃうんですよね、skさんは。ここはファンタジーですから。あ、ていうかSNさんもskさんのこと好きでしたってことです、もうわかりにくすぎてごめんにゃさい。もう愛も超えるいきおいで。うーん、SNさんもskさんも超ド級のビッグラバーということですかねぇ。はい、ご都合主義なんで細かいことは置いといてくださいな…、skさんが幸せならもう何でもいいんです。ほら、skさんβからΩへの稀な突然変異だったし奇想天外なことくらい起きてもいいんですよ。ん?SNさんの運命の番は?って?いやいや大丈夫に決まっとるがな。うちのSNさんからskさんへの想いと彼らの結びつきは誰にも、神様でさえ引き裂けないんだからね(キラシ)それで、うんたらかんたらでskさんはSNにとどまって、これからもアイドルとして輝いていくんです。スバラシイ。全作者スタンディングオベーション拍手喝采。感謝カンゲキ雨嵐。もう大好き。うちのSNskなめんでくださいね?まぁ、はい、ということで純愛えっちでハッピーエンドです。よかったよかった。…あれっ、そういやあのプロデューサーどうしたんだろう。ま、どうでもいっか。ではお粗末様でした!!!
▷追伸:みなさんのご自由な妄想、その後の解釈などでskさんをめちゃくちゃ幸せにしてあげてください!!!!
ROY

5,719
ROY

3,721
13,827