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乃希
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ruruha
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要求に応じてはみたが……本当にコレでいいのか?と不安でならない。
「……コレでいいのか?」
そう訊く声は少し心許ないものになってしまった。
後はもう寝るだけだからと夜着の姿で叶糸の脚に跨っている。そのせいか妙に照れてしまい、彼の顔をまともに見られない。
「こっちのアルカナは『お嬢様』だからか?高級感があってお洒落なのは認めるけど、そんなに無防備な格好でオレに跨るだなんて随分と大胆なんだな」
高揚感のある瞳をこちらに向けて私の頬をそっと両手で包む。さっきも同じ様にされたはずなのに、恥ずかしさは段違いだ。侯爵令嬢である『南風アルカナ』という人物像に合わせて、所謂ネグリジェと呼ばれる類の夜着を着た姿にしたのだが——
(ベビードールタイプにしたのは失敗だったな!)
跨っているせいで脚がガッツリ晒されているし、ブラをしていない胸元は膨らみが露わだし、もう、このままでは顔から火が出そうだ。
「あ、あの……叶糸さん、や」
「何だい?」
「降りても、いいでしょうか……」
言っていて耳まで熱い。ずっと頬に触られ続けているせいもあるだろうな。
「駄目だな」と言い、叶糸が私の腰をギュッと自分の方に引き寄せる。そのせいで、何やらバカみたいに硬いナニかが私の体にゴリッと当たり、驚いて咄嗟に身を引こうとしたけど、ちっとも出来やしなかった。
「か、叶糸⁉︎あ、あの、離れ——」
惜しげもなく晒されたままな逞しい胸筋をぐぐっと押しつつ逃げようともがく。本気を出せば抜け出せるかもしれないが、相手が相手だ。他の者達ならいざ知らず、『後継者』であり、魔力の総量以外は私の上位互換みたいなスペックの叶糸には何をしようが勝てる気がしない。しかもあらぬ声と吐息が叶糸から溢れ出ているせいか、余計に力が入れづらい。
(待ってくれ。……コレって、もがくほどに、叶糸の股間を私が弄んだ感じになっていやしないか?)
「す、すまぬ!わざとじゃないんだ!」
必死に言い訳めいた事を言ったが叶糸はやっぱり離してくれない。それどころか一層危険な箇所にソレを押し当ててきている気がする。
(マズイ!叶糸の性欲に火が点いてる!!)
天然物じゃない私は違うが、大概の獣人は性欲が強い。死に戻る前とは違って今の叶糸もその一人だ。ここまで来るともう発散しないと止まらない気がする。だけど、マーモットボディの時は毎夜勝手にオカズにはさせていても、この姿じゃ話が別だ。
「か、叶糸!一旦落ち着こう!な?」
「お、ち、つく?」
駄目だ、もう目が完全にイッている。一度入った性欲のスイッチはもう元には戻りそうにない。しかもショーツ越しとはいえ、何度も何度も秘裂を硬いモノで擦られ続け、こっちまで変な感覚が強くなってきた。
「アルカナも、濡れてる、のに?」
やや尖った感のある耳をかぷっと噛み、そのまま中に舌を入れてくる。そんな未知の感覚との遭遇から逃げたいのに、逃がさぬとばかりに掴む叶糸の力が強過ぎて骨が少し軋んだ。
いつもよりも叶糸が興奮している気がする。ただ傍に寄り添って匂いを嗅ぎ、自慰に耽っている時の様な可愛さは微塵も無い。剥き出しの『雄』を目の前にしているからか、否応なしに本能が刺激されてしまう。
「アルカナは、いつも通り、何にもしなくていいんだよ」
「え?何で、し、知って——」
(まさか、毎度私も起きてしまっているって気が付いていたのか⁉︎)
そうと知っていて自慰に耽っていたとか、完全にド変態じゃないか。
「当然だろう?うるさい心臓の音も聞こえているし、こっちが少し動くだけで、小さくって可愛い体をビクビクッってさせている姿にいっつもゾクゾクしているんだから」だなんて耳元で大胆に暴露しながら、れろっと耳のラインを舐められた。その弾みで「あぁぁっ♡」と甘い声を返してしまう。
「そんな声が出ちゃうのか。ホント可愛いなぁ。ずっと今まで我慢してきたけど、コレからは好きなだけ聴けるのかと思うと、すっごく『幸せ』だよ」
腰に回されていた手が下にずれて双丘の臀部を掴まれた。そしてそのままやわやわと感触を楽しまれ、ますます体から力が抜けてしまう。体勢が崩れて叶糸の体に寄り掛かるどころか、首周りに腕を回してしがみついてしまった。
細身の体格にそぐわぬやや大きめな胸がそのせいで潰れる。弱い部分全てが薄い布地で擦れ、このまま理性も思考力も溶けてしまいそうだ。
「あぁぁっ!くそ!このままもう挿れたいっ!」
壁でも殴りそうな勢いで言われた。
「だ、大丈夫。明日までは『おあずけ』頑張るから!」
自分に言い聞かせるようにそう呟いて、まるで決意を込めるように、叶糸がギュッと私を抱き締める。『終わってくれるのか?』と期待したのだが、叶糸は私の体を前向きに回転させ、今度は背後から包み込む様に腕を回してきた。……臀部に硬いモノが当たっている。どう考えても、ここから睡眠モードに移行する様な感じではないみたいだ。
コメント
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あおいです🌷 第35話、読みました。 もう、アルカナの心情が手に取るように伝わってきて、ベビードールの一件から「わざとじゃないんだ!」と必死に言い訳する場面まで、可愛くて切なくてドキドキしました。叶糸がずっとアルカナの反応に気づいていたっていう暴露も、二人の積み重ねを感じられてすごく好きです。おあずけ頑張るって自分に言い聞かせる姿も、雄っぽさと優しさが混ざってて…結婚前夜のムード、たまらないですね。続きが待ち遠しいです!