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侑は瑠衣の右脚を膝下から掬い上げ開脚させると、聳り勃つ剛直を突き挿れた。


「あうっ……」


華奢な身体を支えている左脚は小刻みに震え、堪らず侑の首に両腕を絡ませる瑠衣。


先ほどバックで身体を交えた時と同じように、律動させずに身体を密着させている侑。


見下ろすと、瑠衣は侑を見上げながら瞳を濡らしている。


その表情に侑は、翌日の昼に彼女を娼館へ送る事すら惜しくなってしまう。


娼館へ戻れば彼女は他の男に抱かれ、甘美な声で快楽に喘ぐのかと思うと、瑠衣をこのまま手放したくない、と思ってしまう。


だが、彼女に対するこの想いは、胸の奥にしまっておかないとならない。


侑が想いを巡らせていると、瑠衣が『せんせい……』と小声で呼んだ。


「何だ?」


彼女は黙ったまま、尚も侑を見つめ続けている。


この日だけで、瑠衣のこんな眼差しを何度向けられただろうか。


やがて、何かを決意したのか、彼女は侑に哀願するように視線を交えてきた。


「……私を……抱いて…………せんせ……い…………私を……抱いて……!」


侑の瞳に映るのは、娼婦『愛音』ではなく、一人の女『九條瑠衣』。


吐息混じりで零れた彼女の言葉に侑の心が煽られ、たがが呆気なく外れた。


「……!」


侑は無言のまま瑠衣の身体を引き寄せると、彼女の暖かい膣内で肉竿が膨張していくのを感じた。




ガラス越しの煌びやかな光景を背にし、二人は立ったまま身体を交える。


森閑としたホテルの部屋には二人の吐息が混ざり合い、繋がった部分からはグチュグチュと淫らな水音、瑠衣の色を滲ませた啼き声だけが響く。


互いを見つめ合いながらのセックスは、侑の気持ちを充分に昂らせた。


(この女に……愛しさすら…………感じてしまう……)


細い括れに絡みつく筋張った腕に、更に力が込められていくのを感じた。

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