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散って舞う

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散って舞う

3 - 逃亡劇

♥

180

2024年05月17日

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まだ、幼く小さかった頃の話し。

私は生まれつき人より物事を覚えるのが苦手だった。

両親はそんな私を産んでしまった事に、悲しみを感じていた。

そして、その悲しみはいつの日か怒りに変わり私に必要以上に強く躾をした。

何十回、何百回と同じ言葉を言わせ寝れない日もあった。

そんな日々が嫌で苦しかった私は8歳の真冬に逃げ出した。

街灯が街を照らす夜の時だった

薄い長袖にハーフパンツの真冬に出ていくにはありえない様な格好で靴も履かずに

低い気温と冷たい風で、体全体がかじかんで痛かったのを今でも覚えてる

でもそんな事気にしていられなかった。

いつ親が追って来るか分からなかったから。

ただ走った。がむしゃらに走った。

大きなクラクションを鳴らされても走った。

警察官が助けようと追いかけて来ても走った。

途中白い何かが降ってきた。

その時の私は必死でよく分からなかった。

でも今思うと雪だったのかも知れない。

それでも走っていた。

明るい街灯が照らす道で

「(お、やから、にげ、 たい)」

そう強く思っていたから。

その後からの記憶は、何も残っていない。

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