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ライブが終了し美月と母は会場を後にした。

浩と亜矢子はこれから実家へ亮を迎えに行くというので会場を出た後すぐに別れた。


帰りは母の佳代子がタクシーを拾ってくれた。

タクシーの中で佳代子は「あんなに凄い人が息子になるなんて!」と終始ニコニコしていた。

そして何よりも孫が出来たという喜びを隠しきれない様子だった。


「家事をするのが辛かったらうちに泊まって行ったら?」


佳代子はそう言ってくれたが美月はアパートへ帰る事にした。今夜はライブの余韻に一人で浸りたい。

海斗はライブの後打ち上げがあるので明け方まで飲み会だろう。

二ヶ月に渡るコンサートツアーの最終日という事でスタッフ総出で盛り上がる事が予想された。



その頃海斗はメンバーやマネージャーの高村、そしてスタッフ達と九段下の居酒屋にいた。

店を貸し切りにした打ち上げのパーティーは大いに盛り上がっていた。


「今回のツアーは大成功だったな。とにかく反響が凄くてそれに伴う収穫もでかいぞ! 海斗、本当によく頑張ったな!」

「いやいや、これもいつも的確なサポートをしてくれる高村マネージャーのお陰ですよ。本当にいつもありがとう!」


海斗は高村を労いビールを注いだ。するとメンバーが次々に言う。


「海斗、結婚式の準備は進んでいるのか?」

「美月ちゃん体調は大丈夫か? それにしてもお前もいきなり父親か。ダブルでめでたいな!」

「今が一番大事な時期だから美月ちゃんをあまり無理させるなよ」


それを聞いた海斗は、


「ああ、わかってるよ。ツアーが終わって一息つけるからこれから俺は美月の専属マネージャーになるさ」


海斗の言葉にどっと笑いが起きる。


「おおそう来たか! だったらマネージャー業を俺がお前に徹底的に伝授してやるぞ」


高村の言葉でさらに大爆笑の渦となった。

その後打ち上げは日付が変わる午前一時過ぎまで続いた。


店を後にした海斗はタクシーで美月のアパートへ向かった。

あまりにも遅い時間だったのでさすがに明日にしようかと迷ったが、やはり今すぐ美月に逢いたい。ただ顔を見るだけでいい。

そう思い美月のアパートへ向かった。


その頃美月はライブの興奮がまだ冷めずになかなか寝付けないでいた。

目を閉じると舞台上で輝いていた海斗の姿が浮かんで来る。すると胸がドキドキして眠気は吹き飛んでいった。

明日は仕事が休みで良かった……美月はそう思いながら寝返りを打った。


その時、深夜の部屋にインターフォンが鳴り響いた。

美月はこんな真夜中に来るのはきっと海斗に違いないと思いすぐにベッドから降りて玄関へ向かった。

ドアを開けると思った通り海斗が笑顔で立っていた。


「ごめん、起こしちゃったね。でもどうしても美月に逢いたかったんだ」

「ううん、なかなか寝付けなくて起きていたから大丈夫よ。それよりも打ち上げは終わったの?」

「ああ、さっき終わってその足でここに来た」


海斗は靴を脱ぎながら言うと部屋に入った。

入った途端美月を抱き締める。そして美月の髪に鼻をうずめてから深呼吸をする。


「いい匂いがする」


美月も海斗の背中に両腕を回した。海斗の息はほんのりとアルコールの匂いがした。


海斗は「バスルームを借りてもいいかな?」と言いシャワーを浴びに行った。

その後さっぱりした海斗はTシャツ姿で薄暗い奥の部屋へ行き美月のベッドに横になる。そして美月においでと手招きした。

美月は素直に海斗の傍へ行き海斗の隣に横たわった。


海斗に腕枕をしてもらうとさっきまで寝付けなかったのが嘘のように美月はあっという間に寝息を立て始めた。

海斗はそんな美月を愛おしそうにいつまでも見つめていた。


窓からは満月の月明かりが二人の枕元へ優しく注ぎ込んでいた。

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