『その日の色は』
その日は全てが青色に見えた。少し薄めだっただろうか。
そこにある紫色だったエプロンも今日は青色。
そこにある黒色のソファだって青色。
そこの悪口を言っている奴だって青色に見えてしまった。
でも僕は青色が好きだから、少し嬉しいような気もした。
あるものは儚く綺麗な青。あるものは独特の見たことがないような青色。
元の色が少しだけ混ざったいろんな青色に飽きることはなかった。
いろんな色を見たいと思った。
だから今、散歩している。
ちょっとづつ、ちょっとづつ歩いた。疲れるのはなんだか嫌な感じがした、それだけだけれど。
散歩をしていてふと思いついた。
写真にとるとどうなるのだろう。
写真を撮ったスマホの画面で青く見えるのか、それともそのままの色が見えるのか。とても興味が湧いたんだ。
「カシャッ」
いつものように目覚めた。
ああ、今日は-。
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