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「市花、好きだ」
俺はランジェリーだけになった彼女を見下ろしながら上着を脱いで、ベルトを取り外そうと手を触れた。
「あたしも大好きだよ」
「市花、市花……」
――俺はずっと君に触れたくて、仕方なかったんだ。
俺の下にいる彼女が、弱々しくて甘えた声で名前を呼んだ。
「律……」
それで俺は、ようやく我に返った。
市花なら『律君』と呼ぶから。
俺が服を脱がせた相手は市花ではない。ずっと片想いしてきた相手ではないのだ――
「緋咲……」
「……」
彼女は意味深な目でじっとこちらを見たまま、何も言わない。
まるでその名前は赤の他人の名前で、自分には関係ないとでも言いたいかのようだった。
「緋咲」
「……」
「緋咲ってば」
「何度もしつこいわね」
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