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#普通
野々さくら
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ありあ
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それから一同は、ひよりが用意した手料理に舌鼓を打った。
「ふぅ~美味しかった〜♬ご馳走様でした♬」
満足そうに手を合わせる信愛を見て、ひよりが嬉しそうに微笑む。
「お口にあったかしら?」
「もう絶品でした♬」
茜が勢いよく答えると、ひよりは思わず笑みをこぼした。
「ふふふ、絶品は言い過ぎだよ。
でもありがとう」
そんな和やかな空気の中、さくらは隣に座る宗太郎へちらりと視線を向ける。
そしてそっと宗太郎の脇腹をつつき、話すように無言で合図を送る。
「あ、ああ・・・」
宗太郎はわずかに緊張した面持ちで頷いた。
そして意を決したように、口を開く。
「な、なあ?ひより?」
「ん?どうかした?」
宗太郎のどこか改まった様子に、ひよりが不思議そうに首を傾げる。
皆も固唾を飲んで二人のやり取りを見守っていた。
「有栖もさ・・・もう3歳だろ?」
「うん・・そうね・・・」
「そろそろさ・・保育園に入園させても
いいんじゃないかな?って思うんだよね」
「保育園?」
予想していなかった言葉だったのか、ひよりは目を瞬かせた。
「ああ、有栖にもさ、広い世界を見せてやりたいだろ?
こんな狭い世界だけに有栖を留めておくのって
なんか勿体ないって思うんだよ」
宗太郎は、自分の考えを伝えるように言葉を続ける。
「同年代の友達を作ってもらってさ
元気よく外で遊んで欲しいんだよ」
「まあ、確かにそう思うけどさ
そんなすぐに保育園って見つかるもんなの?」
ひよりの疑問に、宗太郎は言葉を詰まらせる。
「ま、まあ確かにそう・・・だよな」
「ほら、今待機児童って色々話題になってるじゃん?」
「そんなすぐに──」
そこへ、信愛が明るい声を上げた。
「それなら安心してください!」
「え?」
ひよりが信愛へ顔を向ける。
「私の知り合いに保育園の園長先生が居て
一人分空きがあるって教えてもらったんです」
「え?そうなの?」
思いがけない話に、ひよりは驚いたように目を見開く。
隣では茜が、心の中で小さく拳を握り「ナイスアシスト♬」と心の中で呟く
「実はそうらしいんだ」
宗太郎も信愛の言葉を後押しする。
「へぇ、そんな偶然あるんだね」
ひよりは感心したように呟いた。
「どうですかね?ひよりさんがその気なら
すぐに連絡できますよ?」
信愛がそう尋ねると、ひよりは少し考えるような表情を浮かべ、しばらく考え込んだあと、小さく頷いた。
「そうね・・・」
その言葉を聞いた宗太郎が、ごくりと固唾を呑む。
「確かに有栖には、のびのびやってほしいし
そろそろ考えてもいいのかもね」
ひよりの口から前向きな言葉が出たことで、宗太郎の表情がわずかに明るくなる。
「なら・・OKってことでいいか?」
「うん・・そうね。保育園・・・いいかもね」
その返事を聞き、信愛は心の中で小さく「よし!上手く行った」と呟き拳を握った。
「なら連絡しますね?」
「うん・・・お願い」
「わかりました」
信愛はスマホを取り出すと、LIMEを開く。
連絡先の一覧から銚子を探し出し、保育園の件を伝えるためメッセージを送った。
コメント
1件
宗太郎さんが緊張しながら保育園の話を切り出すシーン、すごく胸にきました。父親としての「有栖にもっと広い世界を見せてやりたい」という思いが真っ直ぐ伝わってきて、じんわり温かくなりました。信愛さんのナイスアシストも絶妙でしたね。ひよりさんが「いいかもね」と頷く場面で、ほっとしました。家族の絆が少しずつ育まれていく感じが素敵で、これからどうなるのか楽しみです!